速報】新型コロナ、水戸で親子2人確認

2020年04月25日 23時05分23秒 | 事件・事故

4/25(土) 21:02配信茨城新聞社

水戸市は25日、市内で新たに親子2人の新型コロナウイルス感染を確認したと発表した。無職の50代男性と70代の母親。いずれも軽症で26日に入院する。8日に親族が都内から帰省し、現在も滞在。市は2人の感染経路や濃厚接触者を詳しく調べている。2人とも13日に発熱や咳などの症状が出始め、25日に水戸市保健所でPCR検査を実施し陽性が判明した。同日、県が発表した1人と合わせ県内の感染者は計160人になった。

最終更新:4/25(土) 21:09
茨城新聞クロスアイ


【新型コロナ】神奈川で新たに31人感染、横浜の病院で6人 川崎では1人死亡

2020年04月25日 22時59分14秒 | 社会・文化・政治・経済

4/25(土) 21:30配信 神奈川新聞社)

 新型コロナウイルスの感染拡大を巡り、神奈川県内で25日、1人の死亡と、新たに31人の感染が確認された。累計死者数が25人、感染者数が940人となった。

【特集・記事とグラフ】新型コロナ、神奈川の感染拡大

 横浜市は、男女15人。うち6人は聖マリアンナ医科大横浜市西部病院(同市旭区)の患者と看護師。同病院で確認された感染者は計14人となった。市は院内感染が起きたと判断し、54人の濃厚接触者がいるとみている。また4人は菊名記念病院(同市港北区)の医師と看護師だった。同病院で確認された感染者は計12人。

 川崎市では、入院中の中原区の80代女性が死亡し、男女5人が感染。死亡した女性は肺に持病があったという。同区の40代男性が重症。

 相模原市は、男女3人。60代男性会社員が入院中。

 県所管域は、男女8人。うち2人は、8人の感染が確認されている厚木市の相州病院の入院患者の60代女性と看護師の40代男性。5人の感染が確認されている大和市立病院の30代女性看護師も感染。湯河原町の介護老人保健施設「ニュ-ライフ湯河原」に通所する70代男性が入院している。

神奈川新聞社

 

最終更新:4/25(土) 21:30
カナロコ by 神奈川新聞


【速報】新型コロナ、茨城で新たに1人 計158人に

2020年04月25日 22時59分14秒 | 社会・文化・政治・経済

4/25(土) 17:58配信 茨城新聞社

茨城県は25日、龍ケ崎市の50代会社員女性の新型コロナウイルス感染を確認したと発表した。感染が既に判明している都内勤めの同市、60代公務員男性の妻で、症状はないという。また、患者1人が退院し、自宅で療養していた2人が回復したことも明らかにした。県内の感染者は計158人になった。

最終更新:4/25(土) 18:06
茨城新聞クロスアイ


コロナウイルスとの闘い 「戦争」ではなく「共生」を 長崎大学 山本太郎教授

2020年04月25日 22時56分27秒 | 医科・歯科・介護

戦争にもたとえられてきた、ウイルスとの闘い。猛威を振るう新型コロナウイルスは、世界中の政治や経済を混乱に陥れています。私たちは、この脅威とどう向き合えばよいのでしょうか。現場での経験を通して、“戦争”ではなく「ウイルスとは共生が必要」と語る専門家がいます。医師として、感染症が流行する世界各地の最前線で活動してきた長崎大学教授の山本太郎さんです。

(ニュースウオッチ9 和久田麻由子 西山泰史)

これほどまでの「世界的大流行」をどう見るか

和久田
すごく率直に伺いたいんですが、私自身はこんな事態になるって思ってもみなかったんですね。今回、新型コロナウイルスが、世界でここまで大流行しているこの状況をどうご覧になっていますか。

山本教授
ある種の感染症のパンデミックが起こる可能性というのは、ずっと言われていて、危機感はありました。2009年には、メキシコから始まった新型のインフルエンザもありました。けれども、実際に起きてみると、その危機感を超えたさまざまな問題が出てきているというのが今の状況です。普通は起きないことに関して、ずっと強い緊張感を持ち続けられるわけでもないんですよね。もしかすると、私を含めた専門家が、一般の人が危機感を持てるように発信するべきだったのかもしれないという反省もあります。

和久田
日本でも日に日に感染者が増えていますが、日本での感染拡大のフェーズは、いまどの辺りにあると見ていますか?

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山本教授
すでに根絶(ができる)というフェーズは超えていると思います。いまは、流行の速度を遅らせることが最も重要なフェーズに入っています。流行の速度を遅らせるということは、すごく大切な意味があって、1つは、社会インフラの破綻を防ぐということです。2つめは、流行のピークを遅らせることによって、ワクチンの開発や治療薬の開発を進められるということです。いま我々ができることは、自分が感染しないこと。そして、人に感染させないこと。人っておそらく、人とのコミュニケーションが最も楽しいことなんですけど、最も楽しくて、人らしい部分を犠牲にしてでも、流行の速度を遅くしようと決めて、実践しているわけです。1つの万能薬のような解決策はなくて、小さなことの積み重ねでしか、もうパンデミックとは向き合えないと思います。

人類と「感染症」との歴史は

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山本さんは、医師として25年にわたって、アフリカやアジア、中南米など、50を超える国々でエイズの対策や研究に取り組んできました。その一方で、感染症と人類の関わりについても研究してきた第一人者です。その山本さんに聞いてみたかったのが…。

和久田
歴史上、人類って数々の感染症に直面してきて、そのたびに薬やワクチンを開発してきましたよね。ウイルスには人類はもう打ち勝ったと思ってしまっていたんですけれども、そうではなかったということですか。

山本教授
1970年代の後半ぐらいに、人類が感染症を征服したという考え方が実はあったのだけれども、現状を見るとそうではなかった。そもそも、人間が自然の一部である以上、こうしたウイルス感染というのは必ず起こってくるものです。人間に感染するコロナウイルスは4つあるんですけれども、そのコロナウイルスは風邪の症状を起こすだけで重篤な症状を起こすことはほとんどありません。かつて、そうしたコロナウイルスはパンデミックを起こし、人社会が免疫を獲得することによって、いまのような状況になってきていると思うんですね。ただし、そうは言いつつも、過去の20年間を見てみると、SARS、MERS、そして今回の新型コロナウイルスのように3回も出てきているんですね。これは、少し度を超えた頻度です。

和久田
そもそも、ウイルスというのは自然界からもたらされるものですよね。

山本教授
そうです。生態系への人間の無秩序な進出であるとか、地球温暖化による熱帯雨林の縮小、それによる野生動物の生息域の縮小によって、人と野生動物の距離が縮まってきた。それによって、野生動物が本来持っていたウイルスが、人に感染するようになってきた。それが、ウイルスが人間の社会に出て来た原因だろうと思います。生態系と人間のつきあい方というか、開発という名の下に生態系に人が足を踏み入れ、野生動物が本来住むべき生態系を温暖化なんかによって狭めている。そうしたことが合わさって、人と野生動物の距離がすごく近くなって、ウイルスを野生動物から人に持ち込む大きな原因になっているということなんだと思います。そしてもう1つ、そうしたウイルスが出てきたところに、グローバル化があって、人口の増加、都市の出現で、人の移動が加わって、世界同時パンデミックに至ったと考えています。

和久田
開発に伴って、新型コロナウイルス以外にも、新たなウイルスというのは見つかっているものなのでしょうか。

山本教授
過去100年で見ると、エボラウイルスもそうですね。エイズも野生動物から人に入ってきて、パンデミックを引き起こしたウイルスとして知られています。

感染症が変えてきた社会

私たちの人間の営みが、未知のウイルスを人間界にもたらしてきたと指摘する山本さん。パンデミックのあと、社会が一変した過去の例についても語ってくれました。

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山本教授
中世のペストの流行は、中世ヨーロッパ社会を大きく変えていきました。ペストはヨーロッパの人口を3分の1ぐらいに減少させたんですね。そして、流行を抑えることができなかった教会の権威が失墜して、一方で、国民国家というのが出てくるきっかけになった。ヨーロッパの中世は終えんを迎えて、近代が始まるということが起こったのだと思います。今回の新型コロナも、コロナ終息後の世界をおそらく変えるというか、いまと違う世界が恐らく現れてくるのではないかと個人的には思っています。

和久田
開発を進めてきた人類は、方針転換を迫られているということにもなるのでしょうか。

山本教授
どう変わっていくかは別として、個人的には、発展を至上とした価値観というのは、変わる時期に来ていたのかなという気がしています。必ずしも発展ということではなくて、環境の中において、我々が変わりながら常にそこに適応するというか、その中で生きていく、生き方を模索する。経済的な拡大とは違う価値観であるべきなんだろうという気がしています。持続可能な開発がおそらく必要なんだろうと思うんですね。人間が地球の中で、こんなに多様な環境の中に進出できたのも、我々が感染症に対する免疫を失わずに獲得してきた結果である。そういう意味では、今回のコロナウイルスについても人的被害を最小にしつつ、集団としての免疫を獲得していくっていうのが、目指すべき方向だと思っています。

ウイルスとの「共生」

山本さんは、著書などでたびたび「ウイルスとの共生が必要」としてきました。その真意を聞きました。

和久田
世界や日本で、日々苦しんでいる人がいる状況を見ると、なかなか「よし、共生しよう」という気持ちにはなれないんですけれども、山本さんの真意を、私たちはどう理解したらいいでしょうか。

山本教授
私たちが自然の中の一員である限り、感染症は必ず存在する。まず、第1の論点は、感染症は撲滅できない。撲滅できないところで感染症とつきあうにはどうすればよいか、それは全面的な戦争をすることではなくて、ウイルスの感染に対して、人的被害を最小化しつつ、ウイルスと共生していくことなんだろうと考えています。ウイルスが打ち勝つ相手かどうか、たぶんそこが一番重要な点かも知れないと思います。我々はウイルスの被害を最小化したいんですけども、ウイルスを我々の社会の中に取り込んで社会全体が免疫を持つことによって、社会自体が強固になっていく。そんな視点が必要なのかなと思います。目指すべきはウイルスに打ち勝つことではなくて、被害を最小化しつつ、ウイルスと早く共生関係に入っていくということではないかなと思います。

和久田
撲滅ではだめなんですね。

山本教授
回避しなくてはならないことというのは人的被害をもたらすこと、あるいは、社会機能の破綻をもたらすことであって、感染症そのものが存在することではない。社会機能を破綻させなければ、我々はうまくつきあっていける可能性があるわけです。そのために、いまある知識あるいは技術を使っていくことが大切だろうと思っています。

希望をどこに見い出すか

和久田
最後に、いま感染症の流行で混とんとしていますけども、私たちの社会に明るい未来とか希望をこれから見い出すとしたら、どういうところに見い出しますか。

山本教授
すごく難しい質問で、答えがないのかもしれないんですけれども、たぶん、1人1人が希望を持っているっていうことが、将来に対する希望になる。1人1人が明るい未来を思い描くことによってしかたぶんできなくて、未来が暗いものであると考えている中では、明るい未来は絶対来ないと思うんですよね。未来への希望ってすごく大切で、昔、アフリカでエイズ対策をやってたんですけれども、なかなかうまくいかない。それは(患者が)10年後の自分が想像できないから。10年後には、エイズじゃなくても飢餓とか暴力とか、戦争とかで亡くなっているとすれば、「10年後にあなたが生きていくために、今エイズの予防しましょう」という言葉が、むなしくしか響かなかったんですね。社会がどうあるか、どう変わっていくか、どういう希望のもとにあるべきかっていうのは、1人1人の心の中にあるような気が個人的にはします。そういう意味では、今、大変な状況なんだけれども、その次の社会をどういうふうな社会にしていけばいいかっていうことを考えることによって、それが未来への希望につながると思います。

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科学者である山本さんが、「希望が大切」とおっしゃったのがとても印象的でした。新型ウイルスのあとの社会を、希望を持って想像することで、あすからの行動につなげていくという、非常に大切なメッセージだと感じました。


新型ウイルスの特徴は?

2020年04月25日 22時51分19秒 | 医科・歯科・介護
 
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「熱やせきの発症前でも感染広げる」シンガポール研究グループ

2020年4月2日

新型コロナウイルスに感染した人は、熱やせきなどの症状が出る前でもほかの人にウイルスを広げてしまうことを裏付ける研究をシンガポールの研究グループが発表し、集会や人混みを避け、自宅にとどまって人との距離を取る一人一人の取り組みが感染対策として重要だとしています。

シンガポールの研究グループは1日、アメリカCDC=疾病対策センターが発行する報告書に研究成果を発表しました。

それによりますと、シンガポールで発生した新型コロナウイルスの感染例について感染経路を詳しく検証したところ、7つの集団感染で自覚症状がない人からほかの人に感染したとみられる例が見つかりました。

自覚症状がなかった人は、人と接触した数日の間にせきや発熱、鼻水などの症状が出始めていて、研究グループはこうした発症前の潜伏期間にウイルスが飛まつなどを介してほかの人に感染したものとみています。

また、検証した集団感染の中には歌の教室で感染が広がったケースが複数あり、せきなどの症状がなくても声を張り上げるなどして飛まつが生じ、感染した可能性があるとしています。

研究グループは新型コロナウイルスが潜伏期間でも別の人に感染することが裏付けられたとみて、すでに症状のある人を隔離するだけでは対策として不十分で、一人一人が集会や人混みを避け、自宅にとどまって人との距離を取る、いわゆる「ソーシャル・ディスタンシング」が重要だとしています。

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乳児も重症化のリスク

2020年4月1日・2日

山梨の0歳児重症化 米では死亡

山梨県内に住む0歳の女の子が3月31日、心肺停止の状態で山梨大学医学部附属病院に搬送され、PCR検査で新型コロナウイルスの感染の陽性が確認されました。女の子には肺炎の症状があり、集中治療室で治療を受けています。一方、アメリカ東部コネティカット州で生後7週間の女の子が意識がない状態で病院に搬送されたあと死亡し、その後、新型コロナウイルスに感染していたことが確認されました。

乳児は重症する割合高い 中国の研究グループ

中国の小児科の病院や大学などのグループがアメリカの医学雑誌の電子版で発表した研究によりますと、新型コロナウイルスへの感染が確認されたり、感染した疑いがあったりした子ども合わせて2000人余りの症状を調べたところ、1歳未満の乳幼児など年齢が低いほど重症化する割合が高かったことがわかりました。

グループではことし1月中旬から2月上旬までに中国国内で新型コロナウイルスへの感染が確認されたり、症状などから感染した疑いがあったりした18歳未満の子ども、合わせて2143人について症状などを分析しました。

その結果、症状の重さは、▽軽症の子どもが全体のおよそ半数にあたる1091人、
▽中等症の子どもが全体のおよそ39%にあたる831人、また、▽無症状の子どもが94人となりました。

一方で、およそ6%にあたる127人が重症化し、このうち2人が死亡していました。

子どもが重症化する割合を年齢別に分析すると、
▽1歳未満が10.6%、
▽1歳から5歳が7.3%、
▽6歳から10歳が4.2%、
▽11歳から15歳が4.1%、
▽16歳以上が3%となり、年齢の低い子どもほど重症化する割合が高くなっていました。

研究グループでは「子どもたちの症状は大人に比べると重くはなかったが、幼い子ども、特に乳幼児は新型コロナウイルスの感染により、重くなりやすい」と結論づけています。

専門家「子どもも絶対安全とはいえず」

子どもが重症化するケースは、高齢者に比べると少ないものの、中国などで報告されています。

中国の研究グループは、中国 武漢で、ことし1月、新型コロナウイルスに感染して肺炎などの症状が出て入院した1歳から7歳の子ども6人のケースについて報告していて、このうちの1人は重症化して集中治療室で治療を受けたということです。

これらのケースでは、全員が回復し、退院したということです。

また、中国の疾病予防センターが2月11日までに中国本土で新型コロナウイルスの感染が確認されたおよそ4万5000人のデータを分析した結果、10歳未満の子どもで感染が確認されたのは全体の0.9%にあたる416人で、死亡したケースはなかったとしています。

子どもの感染症に詳しい愛知医科大学の森島恒雄客員教授は「子どもは重症化しにくいと言われてきたが、最近、海外からは特に3歳未満の子どもが重症化したケースの報告が出てきている。子どもが感染しても絶対に安全だとはいえず、特に保育所や幼稚園など小さな子どもを扱う施設での予防策の徹底が重要だ」と話しています。

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人工心肺装置使った高度治療 19人回復も6人は死亡 新型コロナ

2020年4月1日

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新型コロナウイルスによる肺炎が悪化し、重篤な症状になった患者のうち、これまでに少なくとも40人が人工心肺装置を使った高度な治療を受け、およそ半数の19人が回復に向かっていることが専門の学会の調査で分かりました。一方で、6人は死亡しており、治療の限界も明らかになってきています。

新型コロナウイルスに感染して症状が悪化し、肺が機能しなくなると、「ECMO」と呼ばれる人工心肺装置を使って、血液中に直接、酸素を送り込む治療が必要になり、亡くなったコメディアンの志村けんさんもこの治療を受けていました。

日本集中治療医学会や日本救急医学会などが全国の医療機関を対象に調べたところ、3月30日の時点で少なくとも40人がこの治療を受けていたことがわかりました。

このうちのおよそ半数の19人は、この治療を終えて回復に向かっていて、学会では、長期的に見ると、重篤化しても70%程度の人は治療によって回復するとみています。一方で、肺の機能が回復しないなどの理由で6人が亡くなっていて、治療の限界も明らかになってきています。

現時点で国内では500人以上に対してこの治療ができるとみられ、学会で治療についてまとめている竹田晋浩医師は、「経験の少ない医療施設向けに研修を行うなど、体制の拡充をさらに進めていきたい」と話しています。

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若い人でも重症化や死亡のケースも 新型コロナウイルス

2020年3月31日

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新型コロナウイルスに感染し、若い人でも重症化するケースがあることが分かってきました。海外では持病がなかった20代の女性が死亡したケースが報告されているほか、国内でも比較的若い世代で重症化するケースがあり、治療に当たっている医師は当面、カラオケなど感染が拡大しやすい場所を避けるよう呼びかけています。

新型コロナウイルスに感染して重症化しやすいのは高齢者や持病のある人とされていますが、今月、イギリスで持病がなかった21歳の女性や、フランスでも16歳の少女の死亡が伝えられるなど、若い世代でも一部で深刻な症状になることが分かってきています。

国内でも比較的若い世代で重症化するケースがあり、国立国際医療研究センターの忽那賢志医師は、これまで治療に当たった30人以上のうち、40代前半で重い持病はなかったのに重症化した男性がいたことを明らかにしました。

忽那医師によりますと、男性は最初の数日は発熱やせきの症状だけでしたが、1週間ほどたつと重症の肺炎で呼吸状態が急速に悪化し、人工呼吸器が必要になったということです。

男性は現在は回復しているということですが、忽那医師は「若いから自分は大丈夫ということではなく、重症化することはある」と指摘しています。

そのうえで、「周りの人に感染させないために発熱やせきなどの症状があれば必ず自宅で安静にして、カラオケやライブハウスなど、密閉した空間で人が密集し、密接な距離で会話などをする『3密』の環境を今の時期は避けてほしい」と呼びかけています。

若い世代の感染について、WHO=世界保健機関は50歳未満でも入院するケースが相次いでいるとしているほか、アメリカではCDC=疾病対策センターが20歳から44歳の2%からおよそ4%が集中治療室で治療を受けていると報告しています。

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感染者の遺体の搬送や火葬 厚生労働省が注意点まとめる

2020年3月31日

厚生労働省は新型コロナウイルスに感染して死亡した人の遺体を搬送したり、火葬したりする際に注意すべきことをまとめています。

まず、遺体はウイルスが付着した血液や体液などを通さない「非透過性」の袋に納めることが望ましいとしています。この袋を使った場合、特別の感染防止策は不要で、遺族などが遺体を搬送しても差し支えないとしています。

一方、葬儀場の従業員など継続的に遺体の搬送や火葬を行う人は必ず手袋を着用し、体液などが顔に飛び散る可能性がある場合は、マスクやゴーグルを使うよう呼びかけています。また、衣服が汚染されるのを防ぐため、使い捨てのガウンを着ることが望ましいとしています。

そして、火葬の前に遺族などが遺体に触れたいと希望する場合は手袋を着用するよう依頼することを求めていて、遺体に触ったあとは、手洗いやアルコール消毒が必要だとしています。

また厚生労働省は3月30日、都道府県を通して医療機関に通知を出し、新型コロナウイルスに感染して亡くなった人や、その疑いがある人については遺体を引き渡す際、搬送や火葬の作業にあたる人に感染者であることを伝えることや伝える相手を必要最低限にするなどプライバシーの保護にも十分配慮するよう求めました。

厚生労働省は「感染を防ぐための対策をきちんと講じることができる場合は通常の葬儀を行うことに問題はなく、遺族の意向を尊重してほしい」としています。

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WHOが表明 新型コロナウイルスは「パンデミック」

2020年3月12日

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世界各地で感染が拡大する新型コロナウイルスについて、WHO=世界保健機関のテドロス事務局長は、「新型コロナウイルスはパンデミックと言える」と述べて世界的な大流行になっているとの認識を示したうえで、各国に対して対策の強化を訴えました。

これは、WHOのテドロス事務局長が3月11日、スイスのジュネーブの本部で開いた定例記者会見で述べたものです。

テドロス事務局長はこの中で、「過去の2週間で中国以外での感染者数は、13倍に増え、国の数は3倍になった。今後、数日、数週間後には感染者数と死者数、そして感染が確認された国の数は、さらに増えると予想する」と述べ、感染が今後も拡大するとの見通しを示しました。

テドロス事務局長は「われわれは、感染の広がりと重大さ、そして対策が足りていないことに強い懸念を持っている」と述べたうえで、「新型コロナウイルスは『パンデミック』と言えると評価をした」と述べ、新型コロナウイルスは世界的な大流行になっているという認識を示しました。

WHOが過去にコロナウイルスの流行を「パンデミック」だと表現したことはなく、今回の新型コロナウイルスが初めてです。

テドロス事務局長は「初めて『パンデミック』と呼ぶコロナウイルスであると同時に初めて封じ込めができるケースにもなりうる」と述べ、感染を封じ込めることは可能だとして、感染者の発見や隔離、そして治療を進めるよう呼びかけました。

WHOとしては、世界各地で急速に感染が拡大するなか「パンデミック」という表現を使うことで各国に対して強い危機感を持って対策を強化するよう促すねらいがあるものと見られます。

冷静に対策を進める必要性訴える

一方でテドロス事務局長は「こうしたことがWHOによるウイルスの脅威に対する評価を変えるものではないし、WHOが行っている対策や、各国がとるべき対応を変えるものではない」と述べ、冷静に対策を進める必要性を訴えました。

そのうえで、各国に対して、
▽感染のリスクと予防方法を広く周知すること、
▽感染者を発見して隔離し、治療するととともに、接触した人を追跡すること、
▽医療体制を整え、医療従事者を感染から守ることなどを改めて呼びかけました。

イランの医療機器不足に懸念

記者会見で、WHO=世界保健機関の危機対応を統括するライアン氏は、感染が9000人に拡大したイランで人工呼吸器などの医療機器や医療用資材が不足する事態に懸念を示しました。

そのうえで、ウイルスの感染を確認する検査キットをこの1日で4万セット、イランに提供するなどWHOとして医療現場への支援を続けていく姿勢を強調しました。

専門家「さらなる対策強化も考えていく必要ある」

WHOが「パンデミックといえる」という認識を示したことについて、感染症に詳しい東北大学の押谷仁教授は「ヨーロッパやアメリカなど先進国でも患者の数が増え、WHOとしてもパンデミックという表現を使って世界中に警戒を呼びかけざるをえないと判断したのだと思う。今後、世界各国で大きな流行が起きるおそれがあり、日本にもさまざまな国から感染者が入ってくることが想定される。状況を見ながら改めて水際対策に目を向けたり、海外に住んでいる日本人に帰国を呼びかけたりするなど対策をさらに強化することも考えていく必要がある」と話しています。

政府関係者「対策のフェーズ 変わることはない」

政府は、WHOがパンデミック=世界的な大流行になっているという認識を示したものの、国内の状況が大きく変わったわけではないとしていて、政府関係者の1人は「現在の対策のフェーズが変わることはない」と述べるなど、今の対策を進める方針です。

そのうえで、各国での感染状況なども見極めながら、水際対策の強化を検討することにしていて、国内の拡大防止策の徹底とあわせて、終息に向けて全力をあげる方針です。

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パンデミックとは

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パンデミックは感染症の世界的な大流行を指すことばで、WHOでは2009年に当時の新型インフルエンザについてパンデミックの状態になったことを宣言して、各国に対して対策などを呼びかけました。

今回の新型コロナウイルスを含むコロナウイルスについてはパンデミックを宣言する手続きは定められておらず、過去にWHOがパンデミックと表現したことはありませんでした。

一方で、WHOはことし1月31日に新型コロナウイルスについて医療体制のぜい弱な国への感染拡大を懸念しているとして「国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態」を宣言し、各国に向けて警戒と対策強化を呼びかけています。

これまでの経緯

WHOはこれまでの会見で「パンデミック」について、「明確な定義はないが、病気が国から国に広がるのをもはや制御できない段階に達したことを指す」とか「地球上のすべての人がウイルスにさらされている状態」などと表現してきました。

そのうえで、当初は、ウイルスを封じ込めようとしている段階にあり「パンデミック」という表現は有益ではないとして、各国に対策の強化を求めてきました。

テドロス事務局長は3月2日の会見で「証拠に基づいて、感染の広がりを『パンデミック』だと表現することはためらわない」としながらも、「状況を客観的に見なければならない」と述べ、「パンデミック」という表現自体に慎重な姿勢を示してきました。

過去の「パンデミック」は

WHOは、新型インフルエンザが流行した2009年に世界的な大流行を意味する「パンデミック」を宣言しています。

しかし、実際には新型インフルエンザは感染しても軽症で済む人も多く医療機関に大勢の人たちが押し寄せるなど社会的な混乱ももたらしました。

こうしたことを教訓に、WHOは当時使っていた6段階の警戒レベルの基準を廃止し、2013年に新型インフルエンザを4段階で警戒する新たな基準を発表しましたが、あくまでインフルエンザを警戒する基準のため、今回の新型コロナウイルスではこの基準は使っていません。

WHOが「パンデミック」という表現を使って特定のウイルスを警戒するのは2009年以来になりますが、コロナウイルスについて「パンデミック」と表現するのは今回が初めてです。

過去の「パンデミック」との違い

WHOの専門家によりますと2009年、新型インフルエンザについてWHOが当時使っていた6段階の警戒レベルで「パンデミック」を宣言したあと、各国は季節性のインフルエンザ用のワクチンの製造をパンデミックワクチンの製造に切り替え、封じ込めにあたりました。

一方で、今回の新型コロナウイルスに対応するワクチンや治療法はまだ確立されておらず、「パンデミック」ということば自体も、すでに決められている基準に基づいて表現されたわけではありません。

今回の「パンデミック」について危機対応を統括するライアン氏は「『国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態』のように正式な手順をへて表現したものではない。テドロス事務局長がWHO内外の専門家の話を聞いたうえで現状を描写したものであり、より精力的に対策を講じるという以外、何かの引き金になるものではない」と述べ、WHOが「パンデミック」と表現したことで、各国が封じ込めを諦めるのではなく、対応をより強化することに力を尽くすべきだという考えを示しています。

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新型コロナ「エアロゾル」で3時間生存 米研究グループが発表

2020年3月18日 9時23分

NIH=アメリカ国立衛生研究所などの研究グループは、新型コロナウイルスについて、霧のように空気中に漂ういわゆる「エアロゾル」という状態でも、3時間以上生存できるとする論文をアメリカの医学雑誌に発表しました。

NIHやCDC=アメリカ疾病対策センターなどの研究グループは、新型コロナウイルスについて、空気中や物質の表面などでの生存期間を調べた論文を17日、アメリカの医学雑誌「ニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディシン」に発表しました。

それによりますと液体を噴霧する装置を使って、ウイルスが含まれた液体の粒を5マイクロメートル以下の、いわゆる「エアロゾル」という状態にした場合、3時間が過ぎてもウイルスは生存していました。

普通のせきやくしゃみで出る飛沫のほとんどは粒が大きいためすぐに地面に落ちますが、より小さい粒子は長時間、空気中に漂います。

こうした小さい粒子でもウイルスが一定の時間、生存できることが確認されたことから、研究グループでは「『エアロゾル』による感染が起こりうる」と結論づけています。

CDCは、エアロゾルが発生しやすい医療現場で働く人などに対し、専用のマスクを着用するなどしたうえで新型コロナウイルスの感染者に対応するようガイドラインに明記するなど、厳重な対策を求めています。

“プラスチック表面では72時間生存”

研究グループはこのほか、プラスチックや金属、紙などの表面でのウイルスの生存期間も調べました。

それによりますと、銅の表面では4時間、ボール紙の表面では24時間たつと生存しているウイルスは検出できませんでしたが、ステンレスでは48時間、プラスチックの表面では72時間にわたり、ウイルスが大幅に減少しながらも生存することが確認されたということです。

研究グループは「固体の表面でも長時間生存できることから、接触感染にも十分な注意が必要だ」としています。

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WHO 新型ウイルス「夏場に消えるというのは誤った期待」

2020年3月7日 4時22分

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WHO=世界保健機関は、感染が拡大する新型コロナウイルスについて、「インフルエンザのように夏場になれば消えるというのは誤った期待だ」として、各国は自然に終息するのを待つのではなくいま取り得る対策に全力を尽くす必要があると強調しました。

WHOで危機対応を統括するライアン氏は3月6日、スイスのジュネーブにある本部で開いた記者会見で「ウイルスが異なる気候状況でどのように変化するかまだ分かっていない。インフルエンザのように夏場は消えるというのは誤った期待だ」と述べました。

そのうえで「ウイルスが消えるのを待つのではなく、いまこそ闘う必要がある」と述べ、各国は自然に終息するのを待つのではなく、いま取り得る対策に全力を尽くす必要があると強調しました。

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感染拡大は空気がよどみがちな閉じた環境

2020年3月2日 4時28分

新型コロナウイルスの集団感染について厚生労働省の専門家のチームが国内のデータを詳しく分析した結果、感染した人の75%はほかの人にはうつしておらず、つぎつぎと感染が広がったのはほとんどが空気がよどみがちな閉じた環境だったことが分かりました。分析した専門家は「屋内の狭いスペースなどに人が集まるのを避けることで、感染の拡大を防げる可能性がある」と指摘しています。

これは「クラスター」と呼ばれる感染者の集団が発生するのを防ぐために設置された厚生労働省の対策班の研究者グループがまとめました。

グループは2月26日までに感染が集団で発生した10の事例を含む、国内の感染者110人について詳しく分析しました。

その結果、75.4%にあたる83人は調査時点で誰にもうつしておらず、二次感染が確認された27人についても、半数以上で感染の広がりは1人にとどまっていました。

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一方で、1人から別の2人以上に感染が広がった11の事例はほとんどが屋内に多くの人が集まる閉ざされた環境で起きていて、中には1人から9人、12人に感染が広がったケースもありました。

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屋外など空気のとおりがよい環境では、2人以上に感染の広がりが確認されたのは2つの事例だけで、4人以上に広がったケースはありませんでした。

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感染症の流行は1人が別の人にうつす人数が1人を下回ると終息に向かうとされていて、グループによりますと空気の流れがよどみがちな閉じた環境が、感染の広がりに影響を与えている可能性があるということです。

「屋内の狭いスペースに集まるのはリスク」

分析を行った1人で、北海道大学の西浦博教授は「現時点での分析だが、換気していても空気がよどみがちな屋内の狭いスペースに人が集まるのはリスクがある。特に軽くてもかぜの症状がある場合は、絶対に人が近距離で会話する環境に行くのを控えることが必要だ。今は屋内で密に集まるのを避けることで感染拡大を防ぐことができる可能性があるので、こうした環境のイベントなどは必要性を含めて開催するかどうか検討してほしい」と指摘しています。

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症状の特徴・致死率は? WHO調査報告書

2020年2月29日 22時55分

新型コロナウイルスの感染が広がっている中国で、WHO=世界保健機関などの専門家チームが行った共同調査の報告書が公表され、感染者の症状の特徴や致死率などについて詳しい分析を明らかにしました。

この報告書は、WHOが派遣した各国の専門家や中国の保健当局の専門家らによるチームが現地で調査にあたり、2月20日までに中国で感染が確認された5万5924人のデータについて分析しています。

感染者からみられた症状

▽発熱が全体の87.9%
▽せきが67.7%
▽けん怠感が38.1%
▽たんが33.4%
▽息切れが18.6%
▽のどの痛みが13.9%
▽頭痛が13.6%などとなっています。

また、感染すると平均で5日から6日後に症状が出るとしています。

感染者のおよそ80%は症状が比較的軽く、肺炎の症状がみられない場合もあったということです。

重症患者

呼吸困難などを伴う重症患者は全体の13.8%、呼吸器の不全や敗血症、多臓器不全など命に関わる重篤な症状の患者は6.1%だったということです。

重症や死亡のリスクが高いのは60歳を超えた人や高血圧や糖尿病、それに、循環器や、慢性の呼吸器の病気、がんなどの持病のある人だということです。

子ども

逆に子どもの感染例は少なく、症状も比較的軽いということで、19歳未満の感染者は全体の2.4%にとどまっていて、重症化する人はごくわずかだとしています。

子どもの感染について報告書では多くが家庭内での濃厚接触者を調べる過程で見つかったとしたうえで、調査チームが聞き取りを行った範囲では、子どもから大人に感染したと話す人はいなかったと指摘しています。

致死率

一方、5万5924人の感染者のうち死亡したのは2114人で、全体の致死率は3.8%でした。

致死率は高齢になるほど高く、80歳を超えた感染者の致死率は21.9%と5人に1人に上っています。

特に合併症の患者は致死率が高く、
▽循環器の病気がある人は13.2%
▽糖尿病が9.2%
▽高血圧が8.4%
▽慢性の呼吸器の病気が8.0%
▽がんが7.6%となっています。

また、感染拡大が最も深刻な湖北省武漢は、致死率が5.8%なのに対し、その他の地域では、0.7%と大きな差が出ています。

さらに、ことし1月1日から10日までに発病した患者の致死率は17.3%となっているのに対し、2月1日以降に発病した患者の致死率は0.7%と低く、感染拡大に伴って医療水準が向上した結果だと分析しています。

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なぜここまで感染拡大? “見えにくい感染症”か

2020年2月9日 NHKスペシャル

なぜ感染はここまで拡大したのか。その背景には、新型ウイルスならではのある特性があることが見えてきました。それは、感染しても症状が見られない“無症状感染者”の存在です。明確な症状がない段階でも感染を広げるおそれが指摘される、いわば“見えにくい感染症”であるため、封じ込めが難しくなっているといいます。

“無症状感染者” 最初の報告例

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“無症状感染者”の存在を世界で初めて報告したのは、香港大学の金冬雁教授が率いる研究グループです。“無症状感染者”は、1月5日、中国・深センの病院を訪れた家族から発見されました。

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年末年始に武漢を旅行で訪れた60代の夫婦。発熱やせきなどの症状がみられ、感染が確認されました。一緒にいた娘夫婦も感染し、発熱に加え、下痢や胸の痛みなどの症状が出ていました。ところが、同じく感染が確認された10歳の少年には、症状が全くみられなかったのです。

症状がみられない感染者が、気づかないままウイルスを拡散するおそれがあるのではないか。金教授は、ただちに警戒が必要な事態だと考えたといいます。

この情報は、すぐに中国当局に報告されましたが、当局が、そのリスクを公にしたのは、10日以上たってからでした。

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金教授は「感染しても症状がないため、病院に行かない人が多くいる。そういう人たちが、日常生活で周りの人に感染させてしまったら、予防や封じ込めは極めて難しくなる」と話しています。

人にうつすまで平均3.4日 症状に気づかぬうちに…

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無症状の感染者が、ウイルスを拡散させている可能性は、統計データの分析からも指摘されています。

北海道大学の西浦博教授は、中国などの患者の追跡調査をもとに分析を行っています。西浦博教授は、新型コロナウイルスが、ほかの感染症と違う特徴について「発病する前に、潜伏期間の途中で、2次感染の多くが起こっているということだ」と指摘します。

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WHOによれば、新型ウイルスの潜伏期間は、長くて12.5日。

一方、西浦教授が、感染ルートが明らかになっている52人を分析したところ、感染した人が別の人にうつすまでの日数は、平均で3.4日でした。

症状に気づかないうちに、別の人に感染を広げている可能性が見えてきたというのです。

西浦博教授は、「サイクルが3日すると、雪だるま式に増えた感染者が、次の世代に移る。それを繰り返して、どんどんと増えていくので、実践的にはそういう接触を追いかけて、全部捉えることが相当に難しいということになる」と話しています。

SARSに対応 押谷教授「今回は感染連鎖が見えないところでも」

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WHO=世界保健機関で、SARSの封じ込めの指揮をとった東北大学大学院の押谷仁教授は、新型ウイルスについて、「感染連鎖が見えないところでも進んでいる」と指摘しています。

Q.症状がみられない感染者が、気づかぬうちに、周囲にウイルスを広げ、感染を拡大させているという指摘が出ているが、今回の新型ウイルスについて、どうみているか。

A.まだわれわれが理解できていないこともたくさんあるが、この1か月ちょっとの間に、分かってきたこともかなりある。

原因となっているウイルスは、ウイルス学的には、SARSを起こした、SARSコロナウイルスに、よく似たウイルスだが、それは、SARSと同じ感染性、病原性を持つウイルスだ、ということを意味しているわけではない。

実際に、SARSとはかなり違う。これをコントロールする、これを封じ込めるのは、非常に難しいウイルスだということが、分かってきている。

SARSの場合は、ほとんどの感染者が重症化して、ほとんどの感染者を見つけることができた。そのために、すべての感染連鎖を見つけ出して、それをひとつひとつ、つぶしていく。それによって、封じ込めができた。

しかし、このウイルスに関しては、感染連鎖が見えない。見えないところで進んでいる。

武漢でも、最初は、おそらくSARSに準じた対策はしたと思う。だけれども、SARSと同じような対策をして、見えているところは、非常に簡単にコントロールできるように見えたと思うが、その裏で、非常に多くの感染連鎖が続いていたと。それによって、武漢では、いまのような状況になってしまったと。おそらく私がやっていても、同じような失敗をしたんじゃないかと思う。

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日本国内の感染者9800人 NHKデータ分析

2020年04月25日 22時44分07秒 | 社会・文化・政治・経済

日本国内の感染者9800人 NHKデータ分析

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国内で1万人を超えた新型コロナウイルスの感染者。NHKでは、このうち4月17日までの9800人余りについて、年代や感染経路などのデータを詳しく分析しました。その結果、最近の感染拡大の特徴が見えてきました。

9852人のデータを分析

NHKは、全国の放送局を通じて自治体が発表した感染者の性別や年代、職業、感染経路などのデータを集め4月17日の時点の9852人について分析しました。

人口10万人あたりの感染者、東京に続き北陸が上位に

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感染者の実数で最も多いのは東京都、次は、大阪府ですが、人口10万人あたりでみるとまた違った順位になります。

東京都の20.1人に続くのは、石川県の14.1人、そして福井県の13.5人でした。高知県も9.0人で8番目になっていて、全国平均の7.8人を上回りました。

北陸などでなぜこのような結果になるのか。これらの地域では、特定の企業や医療機関などで集団感染とみられるケースが発生していました。地方でも感染拡大が深刻になっていることがうかがえます。

男女別・年代別で見ると 20代女性の感染者が多い

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感染者を男女別と年代別で比較します。

男性で割合が多いのは、次の年代です。

  • 40代 19.6%
  • 50代 18.8%
  • 30代 16.3%
  • 20代 14.6%
  • 60代 12.9%

男性で割合が少ないのは、次の年代です。

  • 90代以上 0.8%
  • 10歳未満 1.1%
  • 10代 1.8%
  • 80代 4.6%
  • 70代 8.8%

女性で割合が多いのは、次の年代です。

  • 20代 20.2%
  • 50代 16.2%
  • 30代 15.1%
  • 40代 14.0%
  • 60代 10.3%

女性で割合が少ないのは、次の年代です。

  • 10歳未満 1.4%
  • 10代 3.0%
  • 90代以上 3.0%
  • 80代 6.9%
  • 70代 9.3%

注目されるのは20代女性の感染の多さです。

男女別・年代別 人口あたりで見ると

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人口10万人あたりで見ると、女性で最も多い20代女性は13.4人となっています。男性で最も多い50代は13.2人となっています。

20代女性の感染がなぜ多いのか。日本感染症学会の理事長で東邦大学の舘田一博教授は、医療や介護の現場で働く人や、接客業の人たちなどに、若い世代が多い可能性を指摘したうえで、「さらに詳しい解析が必要だ。誰もが誰かに感染を起こしてしまうリスクがあるという意識で行動することが重要だ」と話しています。

発表日ごとに年代別の割合を見ると 30代以下で増加傾向

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国内の感染拡大のなかで、年代別にはどのような変化があったのか。発表日ごとの年代別の割合を3月から見てみます。

  • 3月上旬から中旬にかけては「60代以上」が多く、「30代以下」が少ない傾向で推移。
  • 3月の終わりごろからは逆に「30代以下」がほかの年代を上回り、「60代以上」が比較的少なくなる傾向になりました。これは、東京などの都市部で感染者が急増した時期と重なります。
  • その後、4月中旬以降では年代別の割合の差が小さくなる傾向になっています。

都市部と並行して高齢者の割合が高い地方でも感染が拡大したことで、世代の差が小さくなっていくのでしょうか。

感染経路が推定できる人 不明な人 その割合は

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感染経路が分からない人が増えていることについてデータから見てみます。3月下旬以降、1日ごとの割合の変化をみると、やはり、感染経路が推定できる青い色の割合が日に日に少なくなってきたのがわかります。全体の半数以下にまで減る傾向になっています。

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感染経路が推定できる人 不明な人 年代別では

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感染経路が推定できる人とできない人の割合を年代別に見てみます。

10代以下や、70代以上では推定できたケースが半数を上回ったのに対し、20代から60代では感染経路が推定できたケースが半数を下回り、とくに、30代から50代で感染経路がうかがえない傾向が顕著になっています。

感染経路が推定できる人 不明な人 職業別でも特徴が

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職業別では、介護士や介護施設の利用者などの「介護・福祉」、大学生や学校の教員など「学校・教育」、医師や看護師などの「医療関係者」などで感染経路が推定できるケースが多いのに対し、「飲食・接客」や「会社員など」は感染経路が推定できる割合が少ない傾向となっています。

感染者の職業は半数程度しか公表されず、職業の分類も自治体によって異なるため、あくまで参考のデータですが、病院や介護施設といった感染経路が推定しやすいケースと、飲食・接客のような不特定多数の人に接するケースとで、傾向に違いが出ているといえそうです。

専門家はどう見る

今回の分析結果について、日本感染症学会の理事長で東邦大学の舘田一博教授は次のように話しています。

《地方でも感染が増えていることについて》
「人口が多いところで患者数が多くて、その後、地方にと考えていたが、ある地域では3密を起こしやすい環境が作られている可能性がある。今は感染のまん延期なので誰でも感染してもおかしくない状況だ。患者数の多い都心から地方に移動した人を中心に集団感染が起きてしまう可能性があるので注意が必要だ」

《20代女性の割合や40代男性の割合が多いことについて》
「この感染症は人と人との接触で感染のリスクが高まるのでさらに詳しい解析が必要だ。40代、50代の男性は働き盛りで多くの人に会い、移動もする。夜の街に出て行く機会も多いのかもしれない」

《データ全体から言えること》
「男女、年代にかかわらず、誰でも感染を受けるリスクがあるし、誰もが誰かに感染を起こしてしまうリスクがあるという意識で行動することが重要だ」


「大人数で視察 セクハラも」自民議員らに抗議文 少女支援団体

2020年04月25日 22時39分54秒 | 社会・文化・政治・経済
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新型コロナウイルスの感染が拡大する中、虐待や性暴力の被害にあった少女たちを支援している団体が今週、馳浩元文部科学大臣など自民党の国会議員らの視察を受け入れた際に、事前の約束と違って大人数で訪問されセクハラ行為などもあったとしてツイッター上に謝罪を求める抗議文を掲載しました。

抗議文によりますと馳元文部科学大臣が会長を務める自民党の勉強会の国会議員らは今月22日、東京の一般社団法人「Colabo」が虐待や性暴力で居場所を失った少女たちのために運営しているカフェを視察しました。

抗議文では「5名までなら受け入れ可能」と伝えていたにもかかわらず、15人ほどで訪問したため人が密集する状態になり感染のリスクが高まったとしています。

また無許可での写真撮影のほか、馳元大臣が少女の後ろを通った際に両手で腰を触るセクハラ行為があったとしていて、参加した議員ら全員に文書で謝罪することを求めています。

これに対し馳元大臣はホームページでコメントを発表し「写真撮影NGの件も5人まで参加OKとの件も事前に国会議員側に伝わっておらず、いきなり大勢の男性が参集した事に多大な不安感と不愉快な思いをさせ、おわびします」としています。

またセクハラ行為を指摘されたことについては「腰に手を当てたかどうかは全く意識に残っておりません。しかし、それが事実ならば大変申し訳ないことであり、心より深くおわび申し上げます」としています。

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自宅療養中に急変し死亡相次ぐ 東京都内 新型コロナ

2020年04月25日 22時36分44秒 | 医科・歯科・介護
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今月、東京都内で微熱などとして自宅療養していた80代の男性2人が相次いで倒れて死亡したあと、新型コロナウイルスに感染していたことが捜査関係者などへの取材でわかりました。このうち1人は症状が改善しないため病院に向かう途中で倒れたということで、専門家は「症状が急激に悪化することを示したもので、常に先を見据えた処置を取る必要がある」と指摘しています。

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今月17日、東京 葛飾区の路上で80代の男性がしゃがみこんでいるのを通行人が見つけ、病院に搬送されましたが、この日、死亡しました。

捜査関係者などへの取材によりますと、その4日後、PCR検査の結果で新型コロナウイルスに感染していたことがわかったということです。

男性は10日ほど前から発熱と下痢の症状があり、かかりつけ医に薬をもらい自宅療養を続けていましたが、症状が改善しなかったことから、別の病院に向かう途中で倒れたということです。

さらに今月19日には、中野区の自宅で80代の男性が体調が悪いと家族に伝え、病院に搬送されましたが、まもなく死亡しました。そのあとのPCR検査で感染が確認されました。男性は2週間前から微熱があり、自宅で療養を続けていたということです。

全国では、自宅や路上で倒れて死亡したあと、感染していたことが発覚したり、軽症だとして自宅待機中だった人が死亡したりするケースが相次いでいます。

感染症対策に詳しい北海道医療大学の塚本容子教授は、「症状が急激に悪化することを示したもので、悪化するタイミングはいつおとずれるかわからない。常に先を見据えた処置を取る必要がある」と指摘しています。
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近所の住民「症状あれば検査できる態勢を」

男性が倒れていた葛飾区の現場近くに住む40代の男性は「新型コロナかどうかわかっていない段階で、症状がそれほどひどくない人でも急に亡くなってしまうというのは怖いことだと感じました。自分の両親は離れて暮らしていますが、少しでも症状がある場合は早く医療機関にかかるように伝えたいと思います」と話していました。

また、20代の男性は「新型コロナはまだわからないことが多いので、症状が軽くても専門的な病院などで診てもらったほうがいいと思いました。少しでも思い当たる症状があればすぐに新型コロナかどうか検査できる態勢づくりも重要だと思います」と話していました。
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「消毒液を注射」トランプ大統領の発言が波紋 新型コロナ

2020年04月25日 22時33分56秒 | 社会・文化・政治・経済
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アメリカのトランプ大統領は新型コロナウイルスに感染した患者への治療方法をめぐって「消毒液を注射してみてはどうか」などと発言し、これに対し医師や専門家からは「危険だ」として批判する声が相次ぎ、波紋を呼んでいます。

トランプ大統領は23日の記者会見で新型コロナウイルスに感染した患者への治療方法をめぐって「紫外線か非常に強い光を体内にあててみてはどうか。また、消毒液はあっという間にウイルスに効くようだ。注射したりできないものだろうか。興味深いと思う」と述べました。

この発言に対し、医師や専門家からは消毒液の注射は体の機能に深刻な悪影響を及ぼすおそれがあり危険だとして批判する声が相次いでいます。また、消毒液を製造するメーカーも消毒液を注射したり、摂取したりしないよう呼びかけるなど波紋を呼んでいます。

この発言についてトランプ大統領は翌日の24日、ホワイトハウスで記者団から問われると「あなたのような記者に対して、皮肉を込めて質問しただけだ」と釈明しました。

トランプ大統領は新型コロナウイルスの感染が拡大して以降、国民に説明するためとしてほぼ毎日、記者会見に臨んでいて政権の対応について多岐にわたる質問にこたえ、会見が2時間を超えることも少なくありません。

ただ、24日の記者会見では「消毒液の注射」には言及しなかったほか質問も受け付けず、会見は20分ほどで打ち切られました。

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保健当局「どんな状況でもあってはならない」

トランプ大統領が新型コロナウイルスの治療法として消毒液の注射に言及したことについて、アメリカでは各地で問い合わせが相次いでいます。

このうち東部メリーランド州では緊急通報用の電話番号に100件以上の問い合わせが寄せられたということで、州の保健当局はツイッター上に「消毒に関連した製品が注射などの方法で体内に投与されることは、どんな状況でもあってはならない」として注意を呼びかけています。

また、発言について野党・民主党のバイデン前副大統領は、ツイッター上に「アメリカ国民の健康をジョークのネタにすべきではない」と投稿し、トランプ大統領の発言を批判しています。
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世界の感染者279万人余 死者19万人余 新型コロナウイルス

2020年04月25日 22時31分50秒 | 医科・歯科・介護
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アメリカのジョンズ・ホプキンス大学のまとめによりますと、日本時間の25日午後3時の時点で、新型コロナウイルスの感染者の数は世界全体で、279万986人となりました。

国別では、
▽アメリカが89万524人で最も多く、
▽スペインが21万9764人
▽イタリアが19万2994人
▽フランスが15万9495人
▽ドイツが15万4545人などとなっています。

また、死亡した人は19万5920人で、
国別では、
▽アメリカが5万1017人
▽イタリアが2万5969人
▽スペインが2万2524人
▽フランスが2万2245人
▽イギリスが1万9506人などとなっています。

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日本で暮らす外国人“区別せずに支援を” 新型コロナウイルス

2020年04月25日 22時28分40秒 | 社会・文化・政治・経済
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日本で暮らす外国人が、新型コロナウイルスの感染拡大によって直面している課題を話し合うセミナーが開かれ、参加者からは、外国人として区別せずに支援してほしいという声があがりました。

このセミナーは、移民の研究や支援に携わる人たちが呼びかけて、25日午後、テレビ会議の形式で行われ、およそ220人がオンラインで参加しました。

セミナーでは、在日コリアンやナイジェリア、ネパール、それにベトナム出身の5人が代表として発言し、このうち福岡県に住むベトナム出身の女性は、技能実習生たちから、15人が一緒に暮らしながら工場で仕事を続けており、感染が心配だといった声があがっていることや、アルバイトができなかったり企業に内定を取り消されたりして困窮している留学生が多くいる実態を紹介しました。

また、現金10万円が国籍を問わず一律に給付される見通しになっていることに一部から批判の声があがったことについて、都内のネパール出身の女性は「人手不足の日本を手伝い、税金も支払っている。日本人と同じ義務を果たしている」と述べて、日本人と区別せずに支援してほしいと訴えました。

日本に在留する外国人は、去年末の時点で293万3137人と過去最高を更新しています。

セミナーに参加した在日コリアンのキム・プンアン(金朋央)さんは「新型コロナウイルスによって外国人が今まで抱えていた問題がより深刻になっている。外国人の滞在は一時的だという考えが日本の意識や政策の原点になっていると感じるので、それぞれの外国人の状況を踏まえて支援してほしい」と話していました。

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大相撲 新たに6人感染確認 高田川親方や白鷹山ら 新型コロナ

2020年04月25日 22時20分56秒 | 社会・文化・政治・経済
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日本相撲協会は、大相撲の高田川親方や十両の白鷹山など新たに6人が新たに新型コロナウイルスに感染していることが確認されたと発表しました。大相撲で、親方や十両以上の関取の感染が明らかになったのは初めてです。

日本相撲協会によりますと元関脇・安芸乃島の高田川親方は今週に入って発熱の症状があり、23日に新型コロナウイルスの検査を受けたところ、24日に陽性と判明したということです。

同じ高田川部屋に所属する十両の白鷹山は発熱などの症状はないものの、24日に検査を受け陽性と判明したということです。

このほか、幕下以下の力士4人が25日までに陽性が確認されたということです。

相撲協会は新たに感染が判明した6人について、いずれも病院に入院し療養しているとしています。

大相撲では今月10日に幕下以下の力士1人の感染が明らかになっていますが、親方や十両以上の関取の感染が明らかになったのは初めてです。

相撲協会は、幕下以下の力士が感染したいきさつや所属する部屋について明らかにしていません。

相撲協会は、高田川部屋を含めた感染した力士が所属する部屋について、保健所などの指導に基づき今後2週間は稽古や外出を一切行わず、部屋の消毒や体調管理を徹底し感染拡大防止に努めるとしています。

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これまでの経緯と協会の説明

日本相撲協会は今月10日に大相撲の力士で初めての感染者が出たことを発表して以降、23日まで「ほかに体調不良の力士などがいるという情報はない」という説明を続けていましたが、25日になって一度に6人の感染が発表される事態となりました。

日本相撲協会は今月10日、幕下以下の力士1人が新型コロナウイルスに感染したことを発表し、ほかに体調不良を訴えている力士などの協会員はおらず、感染した力士は入院し容体は安定しているなどと説明しました。

そのうえで感染した力士の所属する部屋では稽古を中止として外出なども禁止としたほか、ほかの部屋も含め土俵の上で力士が体をぶつけあう稽古は控えるよう指示し、感染拡大の防止策を徹底していました。

日本相撲協会の芝田山広報部長は連日、報道陣の代表による電話取材に応じていて、23日まで「ほかに体調不良を訴えている力士がいるという情報はない」という説明を続け、感染した力士の部屋での外出禁止措置も解除するとしていました。

ところが24日になって状況は一変し「新たに体調不良を訴えている協会員がいる」と発表したうえで、25日に高田川親方など新たに6人の感染確認が一度に発表されました。

日本相撲協会は、高田川親方は23日、白鷹山は24日になってPCR検査を受けた結果、陽性と判明したとしています。

ただ残りの幕下以下の力士4人が所属する部屋や感染の経緯は明らかにしていません。

芝田山広報部長は、「親方は入院していて全く連絡がとれないので状況がわからない。白鷹山の稽古の状況もよくわからない。なるべく情報収集をしてお伝えしたい」と説明しています。
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相撲部屋は集団生活 感染リスクも

相撲部屋は、稽古を行うだけではなく力士や親方が寝食を共にする集団生活を基本としていて、1人感染者が出れば感染が広がるリスクがあります。

東京・江東区にある高田川部屋は、師匠の高田川親方と幕内2人と十両1人の関取3人のほか、幕下以下の力士がおよそ20人。それに行司、若手を指導する若者頭、力士の大いちょうなどを結う床山が合わせて4人所属しています。

角界では幕下以下の力士と親方は部屋で集団生活をするのが基本です。力士たちは毎朝、稽古場で体をぶつけ合って稽古を行うだけでなく食事も一緒にとり幕下以下の力士は通常、大部屋で寝ています。部屋の中で感染者が出れば、ほかの力士などにも感染が広がるリスクがあります。

日本相撲協会は、これまでに感染が判明している幕下以下の5人の力士のしこ名などを明らかにしていませんが、この5人が所属する部屋では2週間、稽古や外出を一切行わないよう指示しています。
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「夏場所は慎重に検討」芝田山広報部長

日本相撲協会の芝田山広報部長は、「幕下以下の力士については個人情報保護の観点で部屋名、力士名は公表しない。各部屋には接触を伴う稽古を自粛するように要請し、買い出しなども最少人数で回数を減らして行くように通達した」と説明しました。

2週間延期した来月の夏場所について「開催については何も決定していないが、こういう状況なので専門家の意見を踏まえつつ慎重に検討したい」と話していました。
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東京都内の感染者 約14%が医療機関の関係者 新型コロナ

2020年04月25日 22時19分33秒 | 医科・歯科・介護
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新型コロナウイルスの感染について、NHKが東京都の発表や医療機関が公表している情報をまとめた結果、都内で今月21日までに入院患者や医師、看護師など医療機関の関係者、少なくとも454人が感染していたことがわかりました。この間、都が発表した感染者数のおよそ14%にあたる計算になり、都は「院内感染の疑いがある医療機関もあり、専門家を派遣するなどして感染の拡大を防ぐ取り組みを徹底したい」と話しています。

NHKは、東京都の発表や医療機関が公表した情報をもとに新型コロナウイルスに感染した医療関係者の数をまとめました。その結果、今月21日までに入院患者や医師、看護師など少なくとも454人が感染していたことがわかりました。同じ期間に都が発表した感染者の総数は3306人で、医療機関の関係者はおよそ14%にあたる計算になります。

感染の確認が多いのは、
▼台東区の永寿総合病院で201人
▼中野区の中野江古田病院は95人
▼墨田区の都立墨東病院は40人です。

このうち入院患者や医師などが次々と感染した永寿総合病院では3月20日以降、患者30人が死亡しています。永寿総合病院では外来や救急の受け入れを停止しているほか、新規の入院は受け入れていません。

また都立墨東病院では、今月14日に患者2人の感染が確認された後1週間のうちに、ほかの患者や医師、看護師など合わせて38人の感染が明らかになり、救急の患者の受け入れを停止しています。

都は、感染経路がわからない人も少なくない一方で、一つの病院で数十人を超えるようなケースは院内で感染した可能性が極めて高いとしています。都福祉保健局は「まだ全容を把握できていない医療機関もある。死亡するケースが出ていることや、複数の医療機関で診療などの制限が続く現状を重く受け止めている。対策の項目を整理したチェックリストの配布や専門家の派遣などを通じて感染の拡大を防ぐ取り組みを徹底したい」と話しています。

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東京都 新たに161人感染6人死亡 新型コロナウイルス

2020年04月25日 15時51分16秒 | 社会・文化・政治・経済
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東京都は24日、都内で新たに161人が新型コロナウイルスに感染していることを確認したと発表し、これで都内で感染が確認された人は、合わせて3733人になりました。また、感染が確認された6人が死亡したことを明らかにしました。

東京都は24日、都内で新たに男女161人が新型コロナウイルスに感染していることを確認したと発表しました。

このうち160人は、10歳未満から100歳以上で、残る1人は年代がわかっていません。

161人のうち26人は、看護師と患者の新型コロナウイルスの感染が相次いで確認されている東京 練馬区の「練馬光が丘病院」の関係者だということです。

また、およそ47%にあたる75人が、今のところ感染経路が分かっていないということです。

これで都内で感染が確認されたのは、11日連続で100人を超え、合わせて3733人になりました。

さらに、新型コロナウイルスの感染が確認されていた50代から80代の男女6人が死亡したことを明らかにしました。

都によりますと、このうち4人は院内感染の疑いが強いとされる東京 台東区の永寿総合病院に入院していた患者だということです。

これで都内で死亡した感染者は、合わせて93人となりました。

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小池知事「これは警告だ」

東京都の小池知事は24日、都内で161人の感染が確認されたことについて、記者団に対し、「130人台が続いたが、ここへ来て数字があがってしまった。あすから『ステイホーム週間』に突入するが、ある意味でこれは警告だと受け止めている。ぜひとも一人一人が自分事としてご協力いただきたい」と述べ、外出はせずに自宅にとどまるよう呼びかけました。
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都立高校の教員が感染 生徒との接触なし

東京都教育委員会は、都立高校に勤務する50代の男性教員が新型コロナウイルスに感染したことを確認したと発表しました。

この教員は今月16日に発熱があり、22日、感染が確認されたということです。

教育委員会によりますと、教員が勤務する学校は休校が続いているため、先月2日以降、生徒との接触はなく、ほかの教職員についても、保健所は濃厚接触者にはあたらないと判断したということです。
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パンデミックの起源は依然 「確固たる証拠はない」

2020年04月25日 15時23分57秒 | 医科・歯科・介護

■新型ウイルスについて分かっていることは?

 科学者らは、新型ウイルスの起源はコウモリだと考えており、そこからセンザンコウを媒介して人へと感染した可能性があるとみている。センザンコウは絶滅が危惧されているが、中国国内ではそのうろこが伝統薬の材料として違法に取引されている。

 だが今年1月、英医学誌ランセット(Lancet)に発表された中国科学者チームの論文では、最初の感染者と、初期に感染が確認された41人のうちの13人が、ウイルス発生源とされる武漢の野生動物市場とはつながりがなかったことが明らかにされた。

 中国を代表するコウモリコロナウイルス研究者の一人で、武漢ウイルス研究所P4実験室の副所長でもある石正麗(Shi Zhengli)氏は、新型コロナウイルスがコウモリ由来であることを初めて示した論文を出した研究チームの一員だ。

 米科学雑誌サイエンティフィック・アメリカン(Scientific American)のインタビューに応じた石氏は、新型コロナウイルスのゲノム配列は自身の研究所がこれまでに収集・研究したコウモリコロナウイルスのいずれとも一致しなかったと述べた。

 英ロンドン大学キングスカレッジ(King's College London)のバイオセキュリティー研究者、フィリッパ・レンツォス(Filippa Lentzos)氏はAFPに対し、新型ウイルスが武漢の研究所から流出したとする説には今のところ証拠がないとする一方、野生動物市場が発生源だとする説にも「確固たる証拠はない」と指摘。「私にとって、パンデミックの起源は依然として未解決の疑問だ」と語った。(c)AFP/Jing Xuan Teng with Laurie Chen in Beijing