たまらんぜヨ、37度近い気温。さすがにマンションの8階でも昼間には風は来ないぜヨ。親方様は今日は朝から家でゴロゴロしてるノダ。ワシが昼間に親方様と一緒にすごすのは年に数回もない。せいぜい盆と正月くらいだ。たまの休みの日は、親方様は朝から出かけて家にはほとんどいない。ゴルフの練習、書店巡り、スーパー銭湯とコースはいつも決まっている。そして夕方から野球中継を聞いたり、見たりする。今日は、なんだか知らないが贔屓のホークスはデーゲーム。ここのところズット負け越していて、親方様のご機嫌が悪い、非常に悪い、怖いくらい悪い。今日も戦況は不利、きわめて不利。打つべき人が打たないから負ける。点を取らずに、とられるから負ける、そんな当たり前のことを繰り返すから、親方様が怒っている。そんな親方様に分からないように、部屋の隅のほうでいつもの格好で寝ていたら、恥ずかしい格好を撮られた上に、余りにも親方様の悔しそうな声が響くのでとうとう目が覚めてしまい、まぶたが閉じなくなった。ワシも余りにも親方様が悲しそうだったのでジッとやさしい眼で見つめてあげた。そんなわしの優しさに気づいてくれたのか親方様は冷凍庫からアイスクリームを出してきて、少しづつ、口で砕いてくれながらワシにくれた。本当に嬉しい、何だが出るほど嬉しかった。
試合のほうも、敗戦濃厚と言うことで、まったくテレビのほうを見なくなった。
暑いし、風は止むし、扇風機ばかりワンワン廻っていた。突然「サッ」といつもの気合で一気に立ち上がるとお出かけの用意をしだした。ワシはてっきり「アイランドシティ」へでも散歩に連れて行ってくれるのかなと勘違いし、尻尾をフリフリ、玄関先まで走り親方様を待ち受けた。親方様の口から出た言葉は「あんた何しようと?ジャマバイ」親方様はそのまま玄関をロックするとさっさと一人で出かけてしまった。わしは、むなしく悲しみの雄たけびを延々と続けた。盆に入り、住民が少なくなったマンション内をワシの悲しい叫びだけがむなしく響いた。
それから、しばらくして、親方様が帰ってきた。親方様は、やはりアレを買いにいってたのだ。かわいいホークスが負けるとやはりツライラシイ。親方様はビールとチューハイを買ってきて家で飲みだした。「虎、虎、虎、虎、、、」と用もないのにワシの名前を呼ぶ。ワシもかわいそうだから優しいまなざしで親方様を見つめてあげるノダ。そうすると、「お前も暑いだろう」と言って、チューハイを少し飲ませてくれる。味は分からんが、冷たいので一生懸命いただくのだ。
「最近、アイランドシティーへは連れて行ってないねー」と親方様の声が聞こえた。
ワシは、耳をピンと立てて目を輝かせて、お座りの姿勢をした。
「でも、今飲んどるけん、あとでいこうね」その言葉を最後に、親方様はゴロリと横になりそのまま寝てしまった。そしていつものように、夜遅く目を覚まし、「今日もいけんかったねー」と言ってナデナデしてくれた。いつになったらミミに逢えるのだろう。
試合のほうも、敗戦濃厚と言うことで、まったくテレビのほうを見なくなった。
暑いし、風は止むし、扇風機ばかりワンワン廻っていた。突然「サッ」といつもの気合で一気に立ち上がるとお出かけの用意をしだした。ワシはてっきり「アイランドシティ」へでも散歩に連れて行ってくれるのかなと勘違いし、尻尾をフリフリ、玄関先まで走り親方様を待ち受けた。親方様の口から出た言葉は「あんた何しようと?ジャマバイ」親方様はそのまま玄関をロックするとさっさと一人で出かけてしまった。わしは、むなしく悲しみの雄たけびを延々と続けた。盆に入り、住民が少なくなったマンション内をワシの悲しい叫びだけがむなしく響いた。
それから、しばらくして、親方様が帰ってきた。親方様は、やはりアレを買いにいってたのだ。かわいいホークスが負けるとやはりツライラシイ。親方様はビールとチューハイを買ってきて家で飲みだした。「虎、虎、虎、虎、、、」と用もないのにワシの名前を呼ぶ。ワシもかわいそうだから優しいまなざしで親方様を見つめてあげるノダ。そうすると、「お前も暑いだろう」と言って、チューハイを少し飲ませてくれる。味は分からんが、冷たいので一生懸命いただくのだ。
「最近、アイランドシティーへは連れて行ってないねー」と親方様の声が聞こえた。
ワシは、耳をピンと立てて目を輝かせて、お座りの姿勢をした。
「でも、今飲んどるけん、あとでいこうね」その言葉を最後に、親方様はゴロリと横になりそのまま寝てしまった。そしていつものように、夜遅く目を覚まし、「今日もいけんかったねー」と言ってナデナデしてくれた。いつになったらミミに逢えるのだろう。