tontonjyoのブログ

yahooから引っ越して来ました。思ったことを適当に書いています

増派、6割が支持、広がるタリバン批判

2010-01-18 22:55:06 | 日記

アフガニスタン国民を対象にした世論調査の結果が11日公表されたようですね。増派を支持する人が61%。「反政府勢力タリバンに対する反発の広がりがうかがわれる」と解説されてありました。

また、国が正しい方向に向かっていると考える人は70%、今後1年間で生活が改善されると期待する人は71%。

調査は米ABC、英BBC、独ARDの共同のようです。

当該の記事を見る限り、アフガニスタン国内でタリバンは、余り支持されていないですね・・・。やり過ぎた感もあるのかも。

地方などどうでしょう。『米軍駐留を支持する人は約7割に上ったが、戦闘が激化している南部や東部での支持は約4割にとどまった。』と記事には書いてあるので、つまり、パキスタン国境に近い地域では、まだまだ、タリバンが支持されている面があると言うことでしょうかね。

しかし、まぁ、世論調査です。全て鵜呑みにするのは怖いもので、考えても見れば、調査に応じるのは比較的安全が確保されている人達とも思える。完全に近い形で全体調査を行えば結果は別の形に変化する可能性は否定できないように思います。

 

 

外国軍増派、アメリカが3万人、その他が7千人ですか。オバマ政権内部には増派に慎重論もあった訳でね。更に、世論も半々って感じか、反対の若干優位って感じでした。

結局、マクリスタルが求めた4万人、それでも勝てないかもとは言っていましたが、中を取って其々に配慮した感じでしょうね。

アフガニスタン駐留米軍トップのマクリスタル、ゲーツ国防長官やマレン統合参謀本部議長などと言った、言わば専門家がアフガニスタンの現状を鑑みた上で、4万人を求め、また、支持したのでしょう。

結果は蓋を開けて見なければ解らないが、一つの見方として言うなら、「徹底的にやるためには、マクリスタルの求め以上に必要だった。」って、後の歴史家に評価される可能性もあるのでしょうね。当然、適正の評価とか、また、逆も、「3万人では多すぎた。」とか「武力では駄目だった。」とか、そう言った評価がなされる可能性もあるでしょうけどもさ。

 

 

増派で上手く行くのかどうか、それは解りませんが、オバマ政権の選択は、イラクでのペトレイアス戦略に似た方策をもってすれば成果も期待できると言ったものでしょうか。

所謂、アル・カイーダ側に対する攻撃の大幅強化と人道復興活動の大幅強化のセット。硬軟の使い分けで、安定地域を増やし、混乱の助長を封じ込めると言うものじゃないですか。当面は、ここに日本がどう関わって行くかと言うことになるのでしょうね。

来年の7月には撤収を開始したいとか言うのが希望のようですが、どうでしょうね。それまで大人しくして、小規模のテロ攻撃でお茶を濁し、米軍撤退後に大規模復活なんて選択もあると思いますけど・・・。

何れにしても既に決定されたこと、犠牲が少なく早期に良い結果を生めば良いと心から思います。

 

 

アフガニスタンの現状。ぺシャワール会の伊藤さんが亡くなると言った痛ましい事件があったジャララバード近郊、その背景にはパキスタン国境付近で過激派が勢力を拡大していて、そう言ったことからの治安の悪化があったそうです。

アフガニスタンとパキスタンの国境付近は、タリバンの避難場所とか言われていたりするし、更にタリバンがパキスタン側から、越境攻撃を仕掛けたりもしているらしい。

今回の調査を見ると、タリバンは、南部・東部、つまりパキスタンとの国境に近い地域で支持されているようで、その付近とは国境に近くなるほど、地形が複雑で高度が高い場所が多くなる。

今後は、より国境付近に向かって行き、厳しい地形、地の利を活かしたゲリラ戦の傾向が更に強くなって行くんじゃないですか。まぁ、個人的に思うのは泥沼感が強くなって行くような気がするなぁ。

避難所やら越境攻撃やら何やら、国境付近が主戦場になって行くなら、当然、パキスタンの更なる協力も必要となって来るのでしょう。アフガニスタン側からとパキスタン側、挟み撃ちにする必要が出て来るんでしょうね。

パキスタンは隣国アフガニスタンの戦禍が飛び火する形で国内のテロ事件が増加しているとか。去年は過去最高の犠牲者に至ったと言う報道が成されていましたね。見せ掛けだって指摘もあったりするようだけど、国内のタリバン掃討なんかもやっているようです。結局、利害関係は一致するでしょうね。

 

 

イランはどうでしょう。タリバンがイラン側に逃げ込むとか言う見解が一部あるようだけどさ。歴史的に見るとイランは基本シーア派原理主義、タリバンはスンニ派原理主義で仲が悪いって見方ができるらしいね。

90年代、イランは北部同盟を支援していたし、スンニ派の台頭はイラン国内の混乱の元にもなるでしょうから、例え、反米一致でも安易にタリバンを支援するなんてことはないんじゃないですか。

また、2009年6月にNATOがイランに補給路の提供を公式に要請していると報道されていた。米国も非公式レベルで折衝しているとか。補給路、パキスタン・ルートは攻撃されてヤバらしいから、必要な手段ってことなんだろう。

当然、見返りがあってのことだろうけど、イランは対米関係の修復を模索している帰来もあるからね。利害関係の一致は、ある程度あるのかもしれない。水面下であれ、今後、協力の可能性は十分あるんじゃないかなぁ。

 


そう言えば気になる報道として、停戦交渉に向けた協議を水面下で行っているアメリカ政府の代理人に対して、タリバンが、アメリカ側の撤退を条件に、アル・カイーダの活動を停止させる用意があると言うものなんだけどね。パキスタン政府関係者からの情報らしい。

水面下のことなのに情報が水上に出て来ているんですけど、どうでしょうね。権謀術策が渦巻く中、飛び付くのはヤバイと思なぁ。まぁ、「そんなことはお前に言われなくても解ってる。」って言われるだろけどね。

もし、本当に、タリバンの提案が実行力を持っているなら、オバマにとって確かに好ましいんでしょう。でも、記事中にタリバンの報道官が真っ向から否定している文も載っているので、慎重に、慎重に、そして慎重に見る必要があるのは言うまでもないでしょうね。

 

 


今から、約10年前、安保理決議1267が採択され、ビン・ラーディンとアル・カイーダ幹部引渡し要求の頃ですか。その後3年間で、タリバンは要求を拒否、制裁強化、米駆逐艦自爆攻撃、安保理決議1333。

バーミアン爆破、タリバン国際社会から孤立、9.11ですよね。その後、安保理決議1368採択、アメリカ側は容疑者としてビン・ラーディンとアル・カイーダ幹部引渡し要求、タリバンは拒否、アメリカは安保理決議1368を根拠に同調各国と自衛権を発動の時系列。

長い時間が過ぎ、多くが血を流しましたね。誰が正しいとか、誰が悪いとか、今になっては言えるものではないのかもしれません。一つ言えるのは、どうにかして、歩みより、より平和的な環境を作ることを目指せないものでしょうかと言うことではないですか。

個人的意見を言えば、9.11など、所謂テロ攻撃にしろ、NATO側の誤爆など付帯的損害にしろ、少なくとも一般市民を殺したものは、必ずしも正義と言えるものではないでしょう。時に見かけるが、マイノリティだから人を殺しても擁護されるべきなどと言う論調は拒否したい。

殺したもののどちらを擁護するべきなどと言えるような、気持ちにはなれません。そう言う人がいるなら一線を感じます。

何れにしても市民の犠牲を必要犠牲で片付けている内は、ろくなものではありませんよ。それはアル・カイーダやタリバン側にも日本を含むアメリカ側にも言えることだと思いますね。俺は、一市民として、そんなものに巻き込まれ死ぬのはマッピラ御免です。

一部言われるようにタリバンは善良だとか、アメリカ側の攻撃が正しいとか、そう言った論調に、俺は、あまり興味はありません。

何れにしろ、暴力に訴えること自体が好ましいとされるべきではない。そう心掛けていれば戦争などと言われるものにはなっていなかったと思いますね。まぁ、当然とも言えるでしょうが・・・。

効果的か否かは、まずは問いません、しかし、増派で双方に沢山の犠牲が出るでしょうね。本当は互いに武器を持った手を離せば良いんですよね。無理筋ですか・・・。そうですか・・・・・・。

 

 

 

 

参照

http://www.jiji.com/jc/zc?k=201001/2010011200142

http://sankei.jp.msn.com/world/asia/100112/asi1001121030001-n1.htm

http://www.nishinippon.co.jp/wordbox/display/7107/