Rousseau (ルソー)

2005年08月14日 | 政治学

本日は留学生らしい(?)話を一つ。

前の学期、Political Theoryという政治哲学のイントロコースを履修した。
このクラスでは5冊の哲学書を読まされ、感覚としてはLiteratureのクラスみたいなものだった。
そしてその本たちは、私には「読むだけ」でも大変で、
もし内容を解説してもらえるレクチャーがなければ、正にちんぷんかんぷん・・・
しかも結局のところ、それぞれの哲学を曖昧に理解した程度で学期を終えた感じだったので、
一時帰国したら
「日本語訳の本を見つけて読んでみよう!」
と心に決めていた。

授業で習ったのは

1, The Republic - Plato
2, Second Treatise of Government - John Locke
3, The Prince – Niccolo Machiavelli
4, A Discourse on the Origin of Inequality – Rousseau
5, Beyond Good and Evil - Nietzsche

以上の5つだったのだけど、
私が見つけた日本語訳の本は
↑4番、ルソーの「人間不平等起源論・社会契約論」だけ。
その日本語訳を読んでみて思ったこと。

ルソーがわかりやすい!(叫)

まぁ、哲学的なことは日本語でもよくわからんが(おい)
とりえあず、書かれている文意は全部わかる。(当然)
しかも日本語だと「ルソー」の印象までも少し違う。
あぁ、やっぱり私は英語でちゃんと読めてなかったのだ。(どうせね・・・)

アメリカ人生徒は、こんな感じでテキストを読んでいたのかぁ~と思うと、
さぞやラクなクラスだったことだろう。なんて思ったり。
もちろん、哲学を理解すると言う意味では、アメリカ人生徒だって大変だったとは思うけど、
スラスラ読める分、さぞやラクなクラスだったことだろう。(しつこい)
この日本語訳の本が学期中にあれば、もう少しまともなエッセーが書けたかもしれない。
いや、私的にはエッセーの前にレクチャー!
哲学者たちの言わんとすることを、ご丁寧に説明してくれるレクチャーを聴いたとしても、
書かれていることが読めなければ、レクチャーの価値が半減してしまう。
くぅ~、もったいないことした~!もっかいレクチャー聞きたい~!

こういう面、外国語で学ぶことに、極たまに疑問を感じる。
英語が好きだから、留学をして、英語で学ぶのは楽しいけれど、
どこまで理解しているか怪しい分、授業とか結構無駄にしてるんじゃないかと思ったり。
でも日本の大学には絶対入れんし。(バカに冷たい、日本の教育システム・・)

実は今回、英訳と日本語訳をちょこまか比べながら読んでいるので
この読書はほぼ遊び半分なのだけど、新たな発見みたいなものもあり、
これはなかなかオモロイです。とにかく、なんか印象違うんだよなぁ~・・・・



話は変わって・・・・
最近知り合った日本人Kちゃんが西海岸に引越しするので、
彼女から不要になった日本語の本をたくさんもらった。(Thanks!)
その中には、彼女が履修した、イントロ哲学で参考に使ったという
日本語の哲学関連の本もたくさんあった。(アメリカで買ったらしい)

その中の一つ、「哲学入門」を読んで思ったこと。

日本語でも眠い!(叫)

同じ哲学でも、Intro PhilosophyとIntro Political Theoryとは全然違うのか?
ざーっと目を通した感じでは、その哲学入門に使われている言葉や表現は「あっちの世界」っぽく、
日本語でも理解不可能だったりする。(私がアホすぎるからか・・・)
素粒子がどうのこうの、量子力学がどうのこうの・・・これって、何?!物理?!
日本語訳ルソーでは、そういうこと一切触れてないんだけど?!

私が履修したPolitical Theoryの場合、それは政治に注目した内容で、
たとえ哲学でも「あっちの世界」というより、当時の社会・政府に対する不満やアイディアを並べたものだった。
というわけで、Political Theoryで読まされた本たちは、
それぞれの時代の社会状況を垣間見るような部分がたくさんあって、
歴史(特に西洋史)が大好きな私としては、
彼らの哲学を学ぶのはとても楽しかった。(苦労もしたが)
しかし、Intro Philosophyとは、一体どんなクラスなのか?!

日本の「哲学入門」はさておき、アメリカで履修するIntro Philosophyは
Political Theoryと似ているんじゃないかと実は思う。
そして保証はできないけれど、「哲学とは何か?」というより、
主に西洋哲学者たちの考え方などについて学ぶのではないかと。
(Kちゃんからもらった本たちを見てるとそんな感じがする・・・)
なので、有名西洋哲学者たちの哲学について
「解説」がびっしり載った日本語の本を1冊でも持っていると、
Intro Philosophy対策に使えるのではないかと・・・


Kbtさん、ご健闘をお祈りします。(いえ、あなたは大丈夫)キッパリ