茨城沖 東京近くに大地震

2011-05-29 21:53:48 | 報道
「東京近くに大地震?」:サイエンス誌が3論文

『Science』誌は先週、日本を3月に襲った東北地方太平洋沖地震[東日本大震災]のときに何が起こったかを理解するための3つの論文とパースペクティブ論文を掲載した。

研究者たちが懸念しているのは、マグニチュード9という歴史的な数値だけではいない。このサイズの地震が、これまではこれほどの規模の地震を引き起こすとは考えられてこなかった断層の一部(セグメント)で起きたということが懸念されている。

「このように小さなセグメントでマグニチュード9が起こるのであれば、今まで予想されていなかった地点でも同様の巨大地震が起こる可能性がある」と、米国地質研究所のDavid Wald氏は語っている。海岸沿いで、プレート沈み込み帯の近くにあるような、世界の他の地域も、リスクを再評価する必要があるだろう。

今回の地震は、日本海溝を形成する断層の一部に沿って発生した。日本海溝は、太平洋プレートが、東日本が存在するプレート[北アメリカプレートの下に沈み込んでいるところにある。

この沈み込み帯が日本に多くの火山をもたらし、またその圧力が日本列島を押し上げることで、日本の地形をいっそう特徴的なものにしている。多くの断層がそうであるように、2つのプレートがこすれあう動きは時折つかえて止まることがあり、そのひずみが解消されるときに大地震が発生する。要するに地震とは、プレート間の相対運動から生じるひずみを解消するために起きるものだ。([東北日本太平洋下のプレート相対速度(PDF)は]年間で推定8.5センチメートルだ。)

これまでの地震記録は、このひずみが、比較的狭い範囲の断層セグメントに沿って解消されていることを示唆していた。大きな地震では通常、これらセグメントの1つか2つが活動して大部分のひずみを解消し、残りのひずみは、隣接するセグメントに移される。このプロセスが日本を地震の頻発国にしており、大きな地震も数多く発生しているが、それでも、今回の東日本大震災のように巨大なものは稀だ。ほとんどの地震は断層深部の、海溝よりも日本列島に近いところで発生してきた。

3月の地震がこれほど想定外だった理由はそこにある。そしてもう1つの理由は、これまでの記録から、この断層セグメントが他と比べて不活発に見えたことだ。おそらくは、これまではプレート同士が固着しており、地震が少なかった分、ひずみが蓄積されていたと考えられるだろう。



日本海溝においてプレート同士が固着していたとき、東日本を含む北アメリカプレートは、端の部分では下に押し下げられていたが、その近くの地域は、圧力により、若干上向きの力がかかっていた。地震によって、プレートの端は上向きに解放された。日本列島ではこの際、場所によっては4メートルを超える水平方向の動きが発生し、逆に50センチほど低下した地域もある。

一方、海では、最大の標高低下は海岸から推定50キロメートルの地点で発生し、そこでは[東日本が乗っている]北アメリカプレートが2メートル低くなったという。一方、日本海溝の付近では、プレートの端が9メートルも隆起した。しかしこれらの変化は、水平方向の移動データに比べれば小さいものだ。『Science』誌に発表された3つの論文では、海溝付近での水平移動の規模を推定しているが、それらは空間分解能[空間または物体内で識別可能な2点間の距離]の小さい順に、24メートル、30メートル超、そして最も大きな推定値で60メートルにもなる。

これらの動きの全体を合わせれば、解放されたエネルギーは9 x 10の18乗ジュールとされる(TNT火薬にしておよそ2400メガトンにのぼる)。

日本にとっての懸念は、これまで地震があまり起こっていない土地でも、その地域のプレートがスムーズに動いているとは限らないことだ。論文の1つは、海山が海溝に引き込まれる場合には、長期にわたって静かな状態が続く可能性があることを示唆している(今回地震を起こした東北沖がそうだったとみられる)。[海山によって、プレートの滑りが長期間にわたって抑えられてきて、その結果ひずみが蓄積されてきたという説を述べている]

そのため、海溝の境界付近にあって、表面的には地震活動の少ない他の地域についても、もう一度よく調べてみる必要がある。心配なことに、そのような地域の1つが、今回地震の発生した場所よりもう少し南の、より東京に近いところにあると、論文は指摘している。

[今回の地震で震源域にならなかった茨城沖は、長期間、マグニチュード8以上の地震が起こっておらず、ひずみがたまっている可能性があると指摘されている]

三菱化学 曲面でも利用できる柔軟な薄型太陽電池

2011-05-29 18:12:12 | 科学
キーアシスト社長 岩井喜代美さん

「活用」テーマに市場創造

 環境に配慮したエネルギー源として注目を集める太陽電池。その新たな用途を考案するビジネスに乗り出すベンチャー企業が登場している。

 京都府宇治市に本社を置くキーアシスト。岩井喜代美社長は異業種と連携し、曲面でも利用できる柔軟な薄型太陽電池を搭載した新しい構造物や建築建材の一体化など、さまざまなプロジェクトを進めたいと考えている。

 「資源の限られた日本にとって太陽光発電は、最優先で拡大が求められている産業であり、大きな可能性があります」

 キーアシストは平成15年1月に創業。生活を豊かにする環境・健康産業の普及と促進を経営理念に掲げ、電気式床暖房の施工、販売やエアコンのメンテナンス、防水シートの施工、岩盤浴スーツの開発、販売に取り組み着実に実績を重ねてきた。

 20年には床暖房シートや防水シートなど、柔軟な素材を施工する同社の技術力に、三菱化学が着目し、太陽電池分野の提携を持ちかけたことが大きな転機になった。 この太陽電池はアモルファスシリコンを使用。エネルギー変換効率が約5%と通常のシリコン型太陽電池より低いが、温度変化の影響を受けにくいため、年間発電量で比べれば10%程度増える性能を持つ

 重さは1平方メートルたり約3キロと軽量で、厚さは2・7ミリでシート並みに柔らかい。パネル型など従来の太陽電池では難しかった曲面でも設置することができる。

 シート類の施工で蓄積してきた技術を活用できる利点はあったものの、太陽電池は世界の有力メーカー同士がしのぎを削る競争が厳しい分野。単価が高いことなどから消費者の需要も不透明で、参入すべきかどうかは社運をかけた大きな選択になった。

 リスクはあったが、参入への決断を後押ししたのは「太陽光発電の普及のためには誰かが先駆けにならなければならない」との強い思いだったという。

 その後2年かけて発電効率を最適化する施工技術を磨くなど入念に準備を進めた。満を持して22年4月に受注を開始。反響も多く、9月には関西文化学術研究都市内のホールや研究棟の屋根に、258枚の太陽電池を設置する大型案件を受注することができた。

 23年度は、東日本大震災による原子力発電所の事故の影響で安心・安全な自然エネルギーへの需要増が見込めることなどから更なる売り上げ増を見込んでいる。

 「太陽電池の活用先として重視しているのが植物工場。ビジネスとしての農業を発展させる切り札になるはず」と話す岩井社長。すでに沖縄県内の複数の自治体から太陽電池搭載型の植物工場プロジェクトへの参加を求める要請が来ているという。

 大きく動き始めた太陽光発電産業。「太陽電池の活用をテーマに、さまざまな異業種企業と連携し、新しい市場を創造する製品の開発に貢献していきたい」と意欲を見せる。


世界で初めて高効率化の原理を解明
京都大学 大学院工学研究科の大北 英生准教授らは、高分子太陽電池の高効率化の原理を世界で初めて解明した。高分子太陽電池は、軽量、フレキシブルといった物理的な特長のみならず、印刷プロセスにより従来の太陽電池に比べて、はるかに安価に大量生産が可能という特長を有するため、次世代の太陽電池として世界中で研究されている。

京都大学らは、高分子太陽電池の効率化の原理を解明するため、せっけんなどの界面活性剤が水と油の界面に自発的に集まる原理に着目した。

高分子太陽電池の3成分である高分子材料、フラーレン、色素の表面が有する過剰なエネルギー(表面エネルギー)の評価や薄膜内における色素の局所濃度を解析した。その結果、色素は界面に存在することが熱力学的に安定であるために界面に配置すること、また、高分子材料の結晶化に伴い、高分子結晶相から色素が界面に押し出されることも界面配置の要因であることが分かったという。

つまり、表面エネルギーが適切な色素を選択し、高分子材料などに結晶化しやすい材料を選択することにより、色素を界面に配置する内部構造の制御が可能であることを発見した。

この発見により、京都大学らは、新概念の「色素増感高分子太陽電池」の開発に確かな道が切り拓らかれ、今まで困難であった高分子太陽電池への色素増感の応用が飛躍的に進むものと期待する。なお、今回の成果は、科学技術振興機構(JST)の課題解決型基礎研究の一環でなされた。また、本研究の一部は、三菱化学との共同研究として行われた。




日本も脱原発 ドイツ全土で反原発デモ、約16万人が参加

2011-05-29 17:53:41 | 報道
ドイツ全土で反原発デモ、約16万人が参加

 ドイツ全土で28日、反原発を訴えるデモが行われ、約16万人が参加した。

 デモは環境保護団体などの呼びかけで行われた。首都・ベルリンでは約2万5000人が参加、全ての原子炉を早急に停止するよう求めた。

 ドイツでは福島第一原子力発電所の事故を受け、老朽化した7基の原子炉の運転を一時的に停止した。これまで、原発を存続させる方針を取っていたメルケル首相は、地方選挙で反原発派の野党が相次いで勝利したことなどを受け、「脱原発」にかじを切っている。

 メルケル政権は全ての原子炉を約10年以内に廃炉にする方針を掲げているが、反原発派からは「廃止の時期をさらに早めるべき」との声が上がっている。

大規模脱原発デモ in 仙台!! 目指せ仙台で1万人規模!!http://611sendai.tumblr.com/

6月11日 仙台 錦町公園 14:00集合です