シュウマイの底力

その昔、町にある個人経営の中華屋さんが元気だったころは、店のメニューが豊富だった。

ラーメン、餃子、炒飯、雲吞、春巻き、焼きそば、天ぷら、各種炒め物、各種丼物… うちの近所では、スパゲティーやチキンライスというのもあった。

そして時は流れ、今では外食チェーンにすっかり飲み込まれてしまいました。

その中で、最も絶滅寸前のメニューがシュウマイ。中華街などに行けば高級シューマイを食べられるけれども、

その辺の外食店では、とんと見かけなくなった。

点心系では圧倒的にギョーザが強い。中華系のお店で、餃子を置いてないところを探すほうが難しいぐらいだ。

あの暴力的ともいえる肉汁＆ニンニクパワーが麻薬のように人の心をつかんで離さないのでしょう。

その点シュウマイは暴力的要素はほとんどない。たいへん落ち着いている。

外食はあきらめて家で作ろう、と思っても今度はシュウマイの皮が売ってない。ネット通販で売ってはいるのだけど、

「今日の晩ごはんなにがいい？」「シュウマイ！」と言うわけにはいかない。至極不便だ。。

仕方ないので、出来合いを買うことにする。スーパーへ行ってみるもお総菜コーナーにはない。

ところがどうでしょう。チルド品売り場にはシュウマイが陳列されているではありませんか！

さらに、冷凍食品売り場にも並んでいて、蟹だの海老だのと高級食材をのせたりしている。

うれしいじゃないか。

さっそくチルド品の「特選黒豚焼売」を購入。家で食べる。

思いのほかジューシーで豚肉のうまみとと香辛料の風味があいまって、とても食がすすみました。

シュウマイの底力を実感した次第でございます。