今年は最終戦ではなかったブラジルGP。今年もブラジルGPで、年間王者が決定した。前半戦のアドバンテージがきいて、J.バトンがはじめてのワールド・チャンピオン、コンストラクター部門もブラウンGPが獲得した。残すは初開催のアブダビGPのみである。
レースでは、T.グロックの代役で出場したTOYOTAの小林可夢偉が存在感を示した。中継を見た方には説明の必要はないが、スタートでジャンプアップし、バトンを封じ込めて抜き返し、中嶋一貴とは接触リタイアに追い込むほどのガチバトル!バトンとの争いはひやひやしたし、中嶋との接触は正直言って感心しないが、それでもファイターぶりがよく伝わってきた。こうなったら来季レギュラーシートを獲得して、引き続き目立ってほしい。
シンガポールGPはL.ハミルトン(マクラーレン)、日本GPはS.ベッテル(レッドブル)のそれぞれポール・トゥ・ウィンの結果となった。
シンガポールのナイトレースはやはり美しい。無数の照明をカウルに反射させて公道を疾走するF1マシンは、ぞくぞくするような妖しい魅力を持っている。
そして、3年ぶりのスズカ、日本GP!1~2コーナー、スプーンカーブ、130R、シケイン・・・すべてのコーナーが懐かしく感じる(※走ったわけじゃないですが...w)。富士スピードウェイの豪快な”直線番長”っぷりもなかなか捨てがたいけどねえ。レースはベッテルの完勝、TOYOTAは念願かなわず。
今年は連戦となったこの2レース。シーズンの終盤ということもあり、見所もりだくさんだったと思う。スズカもいいけど、シンガポール見に行ってみたいなあ・・・。
イタリアGPは、ブラウン・メルセデスの復活ワンツー。フォース・インディアをかわしたフェラーリのライコネンが3位を得た。これで今年の欧州でのレースはおしまい。残りは、シンガポール、日本、ブラジル、アブダビの4レースとなる。
定期購読している某F1誌で、フォース・インディアの躍進についての技術レポートを載せている。躍進といっても、車両重量規定に関する疑惑を書いているものなのだが、はたして本当なのだろうか・・・?
次はシンガポールGP。昨年初開催でとても印象に残ったレースである。これも昨年の決勝レースで故意のクラッシュ疑惑が報じられているが、コースはとにかくきれいなので、テレビで観戦するのが楽しみ!そして連戦で3年ぶりのスズカ、日本GPである。
J.バトンが早々とリタイアして、チャンピオンシップへの挑戦者決定戦となるべきレースだった。フィジケラがPP獲得、そしてレース終盤までライコネンと優勝争いを繰り広げて見所はあったものの、バリチェロ(7位)とレッドブルの2台(ベッテル:3位、ウェーバー:9位)は、シーズンを見ている者には物足りない結果だ。
フォース・インディアがここまで戦えるとは驚いた!スーパーアグリと佐藤琢磨が参戦し続けていたら、勝てる可能性は相当高かったように感じる。ベルギーGPでは、トヨタも初優勝が狙える機会だった。日本人や日本チームは、なかなか機会に恵まれないとも感じてしまった。。。
スペイン・バレンシア市街地コースで行われた2年目のヨーロッパGP。同じ地中海沿いのモナコと違って、高速でフラットなストリート・サーキットは、今年も強い日差しが印象的でした。
決勝レースは、KERSの威力を発揮しだしたマクラーレンの2台と、この週末好調だったバリチェロとの争いでした。コース上でのバトルシーンはなかったものの、速さを競い合う見ごたえのあるレースだったと思います。ピット戦略を含めてチームとドライバーの力ががっちりとかみあった緊迫感のあるものでした。
今夜もF1ハンガリーGPをTV観戦でした。昨年までの二強が力を発揮しだした印象だ。J.バトンはかろうじてポイントを確保したが、シーズン序盤の無敵っぷりは見られなくなった。バトンを追うはずのレッドブル勢も、マクラーレンとフェラーリには及ばなかったが、わずかにポイント差は縮まった。
ハンガリーGPは「意外な」ウィナーを生み出すことが多い印象がある。昨年はH.コバライネン、06年はJ.バトン(ともに初優勝)。そういえば、F.アロンソの初優勝もハンガリーではなかったか。シーズン半ば過ぎにスケジュールされ、チャンピオンシップの行方が気になる中、チャンピオン争いとはやや離れたドライバーが勝つことがある。オーバーテイクの難しいコースレイアウト等の要因もありそうだ。
今レースのマクラーレンとフェラーリの1位2位は力関係の変化なのか、それとも「ハンガリー現象」だったのか。次レース以降もこの2チームが好調を継続してくれば、シーズン後半のチャンピオン争いはいっそう混沌としてくるかもしれない。
先週のドイツGPは、レッドブルの2戦連続ワンツー。今回はウェーバーが初優勝を遂げ、マシンとチームの底上げを印象付けた結果だ。
ランキング首位のバトンと2位のベッテルのポイント差は21点。ただ、この2レースで11点も差が詰まっている。通常であれば逆転不可能なほど広がっていたポイント差は、意外にも早いペースで縮まりそうだ。このままブラウンGPが中団に埋もれる展開が続くようだと、チャンピオンシップがもつれる可能性も感じられる。
レース以外の話題では、富士スピードウェイ(FSW)の日本GPからの撤退の発表があった。1970年代のときと同じく2年間で開催が途絶えることになる。ニュースを聞いた時の感想は「問題があったにせよ、あきらめが早いなあ。」であった。FSWとトヨタにしても悔しい決断だったはずだが、続けていけば歴史が創られ評価も得られただろうに。
ブラウンGPとJ.バトンにとっては、もっとも勝ちたかったであろうイギリスGP。レースはレッドブル・ルノーの完勝。中国GPに続くワンツーフィニッシュであった。
バジェット・キャップ制に端を発したF1の分裂騒動。現時点では、まだなにやら火種がくすぶっている模様である。
今年レースを見てて感じること。ある種の「安っぽさ」を感じるのよ。高額の予算を持つワークス系チームや、多くの栄光を勝ち取ってきた伝統チームが、シーズン半ばまできても中団以降でもがいている。全てをリセットしたレギュレーションの効果かもしれない。でもレギュレーションでこうも力関係が変わってしまうのは、ちょっと不自然ではないかしら。
そこへ来て、この分裂騒動。F1の「競技」としての部分がずいぶん弱くなっているように感じる。政治的な動きが多くて、ますます安っぽい印象を受けてしまう。
イギリスGPの結果は、ブラウンGP(特にJ.バトン)の勢いが止まるシーズンの潮目になるような気もする。
ブラウン・メルセデスのマシンが優秀なのは間違いないが、J.バトンの強さが目立っている。00年のデビュー以来、昨年までは153戦で1勝だったが、今シーズンこれで7戦6勝。これほど劇的に強くなるシーンは見たことがない。いくらマシンが優秀でも、なんらかの原因で取りこぼすことはあるもの。戦略やピット作業も含めて、完璧なレースが毎回くりかえされている。
タイム差以上にマシンのアドバンテージが大きいのか。R.ブラウンの手腕でチーム全体が底上げされたのか。速いマシンを得て、シート喪失の危機に直面して、バトン本人が「覚醒」したのか。おそらくすべてYesなのだろう。
他チームのマシンがなかなか追いついてこない。レギュレーションの制約もあり、新しいパーツを次々に投入できない影響が大きいとみている。今シーズンは大した波乱もなく、チャンピオンが決定してしまうのかも。
TOYOTAが予選で全く振るわず、最後列を独占してしまいました。これだからモナコはわからない。ここまでブラウンの5戦4勝でしたが、混戦の決勝を期待していました。
終わってみれば、ブラウン・メルセデスのワンツー勝利。早くも今季5勝目です。
昨年までの2強のうち、フェラーリが今回は表彰台に食い込んだ。これでフェラーリは復調してほしいな。
GWがあけて日常に戻った日曜日(5/10)の夜に、地上波でテレビ観戦でした。
ヨーロッパ・ラウンドに戻っても、ブラウン・メルセデスの勢いは衰えず、今回もワンツー勝利でした。マクラーレンもフェラーリも今季好調のTOYOTAも、ほぼ見せ場なしで、レッドブルがブラウンに次いでのフィニッシュでした。
好調な数チーム(レッドブルを除く)には、共通した技術が導入されています。「ダブルデッカー」とよばれるディフューザで、この技術の合法性が問題になりました(『ディフューザ問題』f-1gate.comへのリンク)。
記事中には技術的なことと採用の経緯が書かれおり、結局このディフューザは『OK!』の判断が出ました。他紙で、この”判断”の理由について言及した記事を書いたジャーナリストがいて、この内容がなかなか鋭いものだと感じました。
記事によれば、この判断はポリティックス、つまり政治的な意味があるのだ、というのです。当該チームを違法車扱いすることによる、スポンサー離れや撤退を警戒したのではと推測しています。それぞれ大企業、老舗、新生チームであり、撤退や存続の危機にならぬよう、そしてなんとか前面に押し出し生き残らせようと見えなくもない、と主張しています。
さてスペインGP後、バジェットキャップ(予算制限)の導入案に対して、撤退を表明するチームが次々に出てきてしまいました。このディフューザ問題の件を考えると、目に見えないところで相当な駆け引きが行われていることが想像できます。いろいろなことを書き連ねればキリがなくなりますが、政治的な要因が大きいのであれば、いま現在のチャンピオンシップの価値を下げてしまいかねません。
速いマシンを作り、うまいドライバーが勝つ。正常なコンペティションが続いてほしいです。
◆ご注意◆決勝結果ネタバレです!
先週の中国GP決勝は、またも雨。予選PPを獲得した、今季よりレッドブルに移籍したS.ベッテルが通算2勝目を挙げた。昨年のイタリアGPに続き、またも雨中のレースを制したベッテル。雨で速いドライバーの能力の高さは、過去の歴史も証明している。間違いなく将来のチャンピオン候補であると感じる。このままレッドブルのチームとともにあるのか、それとも、メーカー系チームの争奪戦が起きるのか。
今夜のバーレーンGPは、3戦ぶりのドライコンディション。予選ワンツーを決め初優勝のチャンスのTOYOTAだったが、ブラウンGPとJ.バトンのレース巧者ぶりに後塵を拝し、初優勝はお預けとなった。ブラウンGPは開幕4戦で3勝を飾る安定感を発揮している。このまま2009年シーズンを圧倒しつづけるのか、マクラーレン、フェラーリの2強は巻き返しを図れるのか。
開幕4戦を終えての総括。勢力図に大きな変化が表れているのは、言うに及ばない。しかし際立つのは、昨年のチャンピオンであるマクラーレンとフェラーリの戦闘力の不足である。技術的なディフューザーの有無で力関係に変化が表れることに期待している。やはり役者がきちんと出てきてくれないことには・・・。個人的にはBMWザウバーの不振も残念なところ。ウィリアムズ・トヨタの中島一貴にも、もっと上位争いに加わる走りを期待したい・・・です。
(日)深夜のフジ地上波でTV観戦。予想通りの中盤スコールの結果、レースは途中打ち切り。ブラウン・メルセデスのJ.バトンの開幕2連勝で終わった。惜しまれるのは、トヨタとウィリアムズのトヨタ勢。今回は勝ちそうな予感もしていたので途中での幕切れは、物足りない感じだ。トヨタはシーズンの序盤のうちに一つ勝っておきたい。じゅうぶんアドバンテージはあるだけに、早めに1勝を挙げてしまえば、その後は連勝街道の可能性も感じさせる。
レースは規定周回数の75%に達していないため、チャンピオンシップ・ポイントは半分になる。これは、1991年豪州GP以来だそうだ。
決勝レースをフジテレビCSHDで初のナマ観戦。久々に、今宮さん川井さんの解説を聞きました。
ホンダチームが好きだったので、今回の結果は複雑な心境です。
ホンダの撤退の受け皿になったブラウンが、豪州GPで予選・決勝ワンツーの完全勝利を得ました。まだスポンサーもなく、白いマシン、白いレーシングスーツのJ.バトンが危なげなく通算2勝目を挙げました。
スポーツに「たら・れば」はありませんが、ホンダがF1撤退したのはスポーツではなく経営判断。ブラウンBGP001は急遽メルセデス・エンジンを搭載したとはいえ、ホンダが長く開発して送り出したマシンです。道具の優劣が結果を支配する競技なので、いちファンとしては改めて残念な判断だったと感じます。
このチームが年間を通して戦闘力を維持できるかは疑問ですが、前身のホンダの過去2年の雌伏を経て躍進したのは間違いなさそうです。トヨタのJ.トゥルーリは降着処分になったようですね。また、マクラーレン、フェラーリともに精彩を欠き、勢力図が大きく書き換えられそうな2009年シーズンが始まりました。次戦は連戦となるマレーシアGPです。
CSのフジテレビHDが映っていることに気づき、そちらでフリー走行をTV観戦した。
事前に伝えられていたように、トヨタとウィリアムズのトヨタ勢が好調のようだ。また、素性の良さが伝えられていたホンダ改めブラウン・グランプリのマシンも戦闘力が高そうだ。
テクニカル・レギュレーションの大幅変更で、マシンの外観は大きく変化した。多くの空力デバイスが取り除かれた。ゴテゴテしていたものからすっきりした外観に変化した。かつてのフラットボトム時代のマシンを思いだされる。前後のウィングのサイズも変わったが、これはまだ見慣れる必要がありそうだ。
コースを走行するマシンを見ていて、まだグリップの変化に慣れていない印象を受けた。特にマクラーレンは、空力バランスの不完全さ、リアのグリップ不足に苦戦しているようすだ。
あすの決勝レースの結果はいかに・・・。