聴く力って本があります。
Amazonで探してみたのですが僕が持っているのは出てきませんでした。すいません。
僕が卒論で書いた題材はピアカウンセリングについてでした。
カウンセリングって一言で言ってもたくさん種類があります。心理テストを多種使ってクライアントの状態を見てあらゆる方向から何が問題になっているのかカウンセリングをすすめていき、場合によっては家族に来てもらったり、精神科医に橋渡しをして薬を処方してもらいながら治療していく場合。逆に精神科医のサポートとして心理テストやカウンセリングをやる場合。臨床心理士の仕事って多種多様に渡っていきます。活躍する場所も方法も違うと言っていいでしょう。
問題となっている部分が本人だけにとどまらず、家族、さらには先祖まで見ていくような話もあって、家族心理学なんていうのもあります。僕も大学で勉強してそれっきりなので詳しいことは言えないし、間違ったこともあるのはご了承ください。
カウンセリングでは不登校のお子さんを連れてきたお母さんを後日呼んで、お母さんをカウンセリングするなんてケースが多くなります。
お母さんの生い立ちとか色々調べていくうちにどうしてお子さんが不登校になってきたのかが見えてきたりするから不思議ですよね。それはお母さんが悪いわけではなくて、自然とそういう流れになってしまう場合があるんです。でも、僕は思いました。そうなった場合、そのお母さんは悩んでしまうんじゃないかと。子供をそんな風にしてしまったのは自分のせいだと悩んでしまうんじゃないかって。
でも、逆に言えば、カウンセリングってそういうものだよ、お子さんが良くなるだけじゃなくてお母さんも良くなるんだよって考えればいいんじゃないのか、お母さんのせいではなくて、お母さんの悩み事を聞いてくれる人がいなかったせいじゃないかな?今はお母さんの話を聞いてくれる人もいますし、私が聞きますよ・・・
そんな風に軽いものに転換できたら問題解決はスムーズに進むんじゃないか?
でも、例えばスクールカウンセラーという人がいます。
学校に配置されるカウンセラーですね。スクールカウンセラーは問題がありそうな子に話しかける場合があるし、例えばクラスの担任からいじめにあってる子や不登校の子に話しかけてもらうように依頼される場合もあります。
スクールカウンセラーというかカウンセラーは万能ではないので全てを解決することは難しいです。
それでもカウンセラーの元に来た子やカウンセラーが接した子は解決に向かう可能性が向上します。
でも、カウンセラーってちょっと胡散臭くない?
こんな風に感じる場合もあるだろうし、カウンセラーの元に通ったのことをあれこれいじり出す子供もいるんじゃないかって不安もあるなーって僕は考えました。カウンセラーには守秘義務がありますが、カウンセリングの部屋に入っていったことが誰かにバレたりする場合もあるわけです。守秘義務があってもそういうものは防ぐことはできません。
どうやったらカウンセリングってもっとスムーズに上手くいくんだろう?胡散臭さや怪しさを払拭できるんだろう?
カウンセリングってのはどういうものか理解してもらえばいい。
なんなら生徒達同士でカウンセリングできたらいい。
友達との会話の中で自然とカウンセリングができたらいい。
なんならカウンセリングなんて意識しないで、普通の会話や遊びのなかで問題解決していけばいい!!
僕がピアカウンセリングを卒論の題材にしようと思ったのはこんな経緯です。
でも、日本では子供達のピアカウンセリングってのは盛んではないしアメリカのそれとはまた違います。
僕が読んだ文献の1つには、アメリカだったと思うけど、クラスの中の特定の生徒(数人だと思う)にカウンセリングのトレーニングをして、さらにはクラスの中で起こっている問題をチェックしていき、その渦中の生徒に声をかける、先生に報告する、カウンセラーに相談をするなどを行う感じ。
これはこれで日本では難しいなーって思いましたし、そもそもそのカウンセラーがピアサポート(この場合のピアは、peer=仲間の意味です)をしっかりとできるのか?その子のケアはどこまでできるのか?ある意味この子は学校や先生のスパイと取られないか?などなど、難しいなーって感じました。
じゃあどうする?
そこで聴く力なんです。
カウンセリングの真髄はそこにあると思います。
どんなに巧みに心理テストができても、心理テストのバッテリーが組めても、クライアントの心から出てくる話を、言葉をしっかりと共感しながら理解して聴くことができるカウンセラーには及ばないように思います。
子供達の聴く力を養う!!
これこそが僕が目指した人類平和のためのカウンセリングでした(言い過ぎw)。
通信制大学での卒論ではそこまで深い入りすることはできずでしたが、僕が思う最高のカウンセリグは聴く力を持つ人を育成することだと今でも思っています。もちろん全員が全員にそれを達成することは叶いません。それぞれのパーソナリティもあるし得意不得意もありますから。
でも、相手の話をしっかりと「聴く」ことができる人が多くなればなるほど、世の中の悩みも減るし、ストレスもより多く発散されていくと思うんですよね。
裏にどんな背景があろうとも、その人にとっては見えているもの、耳に入るものが全てなんです。
そして抱える悩み、抱える不満、抱える猜疑心、抱えるストレス、それらもその人にとっては事実なんです。
話を聴くってことは、
「それは違うよ、事実はこうだよ」
これをやっちゃダメだと思います。
それで破綻してしまうってことはないですが、話を聴いて欲しい人はそれを求めていないのです。
間違ったこと言ってたとして、それはいずれ事実と向かい合っていかなければならないのですが、まずは話を聴くことが大事なんです。話を聴いて受け入れる、これが大事なんです。
よく疲れてるからと旦那さんが奥さんの話を聴いてくれないなんてのがあります。
例えば奥さんがお隣の奥さんの自慢話にうんざりしました。それを、ねえねえ聴いて聴いてと旦那さんに持ちかけます。旦那さんはそんなくだらない話・・・となるし、話を聴いているうちにお隣さんが悪くないとなっていきます。そして旦那さんは、
「疲れてるのにそんなくだらない話するなよ。それにそれは自慢でもなんでもないんじゃない、普通の話だよ」
なんてことを言ってしまうんですよね。
でも、奥さんからしたら、その話は旦那さんがいない間ずっと頭から離れなくてモヤモヤした大事です。それをくだらないとされるのは憤りを感じますよね。確かに隣の奥さんの話は真っ当な話かもしれないけど、あんたのせいでますますモヤモヤした!!くっそー!!!ってなるわけです。だけど、
「それは大変だったね!もっと詳しく教えてよ」
の一言で全然違うんじゃないかなーって思います。
話を聴いてもらってスッキリした奥さんは、もしかしたら翌日、
「お隣さんの話、私の勘違いかも。冷静になってそうおもったよ。昨日は聴いてくれてありがとうね!」
なんて感じで自分で解決できるかもしれません。
聴く事って簡単な事です。
カウンセラーは別として、
「あなたにそういう込み入った話を持ちかけてる人は、あなたを信頼しているから話をしているんだ!」
これが頭にあるだけで全然簡単な事なんじゃないでしょうか。
さらに続ければ、あなたに信頼を寄せてるその人はあなたにとって大事な人なんじゃないでしょうか?そうじゃなくても、あなたに対して信頼を寄せて友人関係・恋愛関係(片思いも含む)・夫婦関係・家族関係がある人なんじゃないでしょうか。
その人はいつも間違ったことを言ってますか?その人は嘘ばかりつく変な人ですか?その人のことは信頼できませんか?
そうだったら話を聴くのは難しいです。
その人もあなたに話を持ちかけることはないでしょう。
もう20年近く前の知識で話してるのであやふやになってますw
2日前くらいに書いたブログですが、心理カウンセラーの先生が自死をしたってことについてでした。
この先生は誰かに話を聴いてもらっていたのだろうか?そんな風に思うと書きました。溜まりに溜まって、ソウルジェムが濁りに濁ってどうしようもなくて飛び降りたんじゃないかなと。
ただ聴いてもらうだけでいいんですよ。
否定をしないでください、他の事実を無闇に突きつけないでください。
あなたの話し相手は、あなたに愚痴や相談を持ちかけてる人は、そういうのもわかった上で、もしかしたら自分の言ってることはもうどうにもならない、無意味だ、余計だってわかってる上で話を持ちかけて、話を聴いてほしいんじゃないでしょうか。このご時世、疲れてる人もたくさんいるし、昼間外で働いてる人は夜はさっさと寝たいのもわかります。でも、あなたが10分話をしっかりと聴いてくれるだけで人生が変わる人っているんですよ。
自殺についても少しだけ勉強しました。
自殺したいという人から連絡が来た場合どうするか?
・今やっていることを全てやめてください
・相手の言葉に耳を傾けてください
・相手を否定しないでください
・精一杯時間を稼いでください
自殺は極端な話ではあります。
でも、ほんの少し相手の話を聴くことができるだけで、命を救うことさえできるんです。
僕の兄貴は最低です。
僕が話をしても上の空だったり、他の話にすり替えたりします。そして反応が全くありません。あると聞きました。
「なんでいつも返事してくれないの?」
兄貴は、
「興味のない話に返事する必要あるか?」
と答えました。
あー、もうこの人には聴いてもらうってこては期待しないと思いました。
でも、僕は兄貴のしょうもない話もしっかり聴くようにしてます。
身近な人を助ける誰でもできて最強のカウンセリングが「聴く事」なんです、そして人間に必要なスキルは「聴く力」なんです。
いつでも話を聴くよって声をかけられるのは私も嬉しいです。
でも性格がらなかなか話しかけられないです。でも、そんな僕が思い切って話をする時もあります。あらゆるものを失う覚悟で話をする時もあります。
僕みたいな人が世の中にたくさんいると思います。身近な人がそういう人だったら、軽い世間話からでもいいので「話しかけて」見てください、そして聴いてください。もしかしたらあなたへの不満と文句かもしれませんwでも、聴いてみてください。より良い人間関係がその後待っている可能性が高いです。
ちょっと今日は色々あってブログたくさん更新しました。
僕がダメになった時に声をかけてくれた人には心底感謝しています。これは偽りのない思いです。ありがとうございました。