気がつけば5月30日で、アイアムアヒーローの最新第6巻の発売日でした。
ほんとはこの記事の前に、ずっと熟考と推敲をしている記事を一つアップする予定だったのだけど、また後回しになってしまいましたwまあまあ、そういう運命の記事なのかもしれません。ネガティブで書いてるつもりはないけど、けっして明るい話ではないですので、もしかしたら神様がタイミングを見計らってくれているのかもしれません。
そんな話はどうでもよくて、待望の最新巻の発売となったアイアムアヒーローですが、・・・そうですね、多分、過去の記事でも書いていると思いますが、思い切った進行はありません(5月30日発売のスピリッツの時点では)。それでも、この2週は進展があったほうかもしれません。そして、ネタバレをしない程度に書くと第6巻も進展があったほうに部類されると思います。内容的には20分ほどで一気に読めてしまいましたがw
6巻の内容をびっちりと書いてしまうと、まだ未見なのにたまたまこのブログを目にしてしまった・・・って方もいらっしゃるかもしれないので、とりあえずネタバレをしないように軽くしか触れませんのでご安心を。
で、ツイッターでは少し触れましたが、物語もそろそろ大きな展開を見せそうな気配もあることですし、過去を少し振り返ってみたいと思います。
ですが・・・新しくネタを仕込むというのも難しい漫画ですので、自分が更新した記事を振り返りながらということにさせていただきます。
・・・長文になると思いますので、ここまで読んですでに厳しい方は離脱をおすすめしますw
僕がこのブログでアイアムアヒーローに直接関係する記事を書いたのは全部で7つです。実はカテゴリーがあやふやで、LIFEにあったりBOOKにあったりだったので、思い切って「I am a hero」カテゴリーを作ってまとめました。
こちらからどうぞ。
一番最初の投稿は、
世界が変わる・・・変わった? 花沢健吾 「アイアムアヒーロー」
こちらの記事になります。投稿日は2009年7月19日です。もうすこしで2年になりますね。月日が立つのは早いものです。実はこちらの記事は未だにグーグル検索のトップにいたりします。当初は驚くことにAmazonやWikiよりも上にあって、トップページのトップ項目にありましたw
そのためか、僕のこの過疎ブログがしばらくアクセス数が急上昇して、びびって更新ができない・・・という状況においこまれましたwでも、おかげさまでたくさんのコメントを頂き、うれしいとともにやりがいというものを感じさせていただきました。ほんと、感謝、感謝です。
この記事では10話「臨界」に到るまでの流れと、驚愕の11話について書いています。
アイアムアヒーローはほんと、普通の漫画として始まりました。ルサンチマンとボーイズ・オン・ザ・ランのファンだった僕は花沢健吾の新作・・・ということだけで飛びついた感がありました。平凡な感じの話は嫌いじゃないので切ることなく読み続けたわけですけど、妄想と怯え、戯れる、売れない漫画家の話なんだな~・・・という認識でした。それが突然の変化に驚くことになったわけです。
連載開始はたしか4月頃だったので、11話をまっての記事ってことになりますね。あの衝撃はここ数年の漫画では最強だと思います。他には思い当たりません。
次の記事は、
花沢健吾の「アイアムアヒーロー」、単行本を買ったよ。
こちらになります。
タイトル通り、単行本1巻を買っての記事になります。
最初の記事が驚愕の11話を中心に書いたわけですが、実はそこに到るまでにあちらこちらで10話、11話に至る事象が描かれているぞ・・・ということをえんえんと書いています。というのは、本編の後ろでノイズ的に聞こえてくるテレビやラジオ、主人公以外の会話などに不思議な事象が見え隠れしているんですよね。これを伏線というかは捉え方として難しいところですが、この世界ではな何かが起こっている・・・と、思わせるには十分なことだし、このノイズをいちいち見つけてしまっていたら、この漫画に期待をせざるをえない状況に陥ったと思われます。
かく言う僕は、一つ二つは気がついていたけど、全然、流していましたwいや、ちょっとはひっかかってたかな。ま、流してしまったおかげで、驚愕の11話にて思う存分ビビることができたわけですね。
どんな項目があったか、例えば、
・第1話:帰宅し食事をする英雄の部屋で流れるテレビにて、「特養老人ホームで火災、12(13?)人死亡」の見出し。
・第5話:英雄、超学館からの帰り道、横断歩道を渡っているとき、インフルエンザらしき話題を通行人がしている。「マスク多くね?」「強毒性のウィルスは宿主が死ぬから、あんまり広がんないんだって。」「でも、そのウィルスは違うらしい。」
・第10話:同じく松雄先生の仕事場にて、テレビのニュースで「厚労大臣安否不明」という見出しと、「…臣の病棟で銃撃戦」という見出し。
こんな感じで31項目の不思議な事象を並べています。それと、たしか、コメントで他に2つくらい追加があったような気がします。
これを踏まえて第1巻を読み返すと相当面白いです。そして、ここもここもと、どこもかしこも伏線に見えてきてしまうというw
英雄や徹子って、世の中のことに興味がない感じがあるよね。あったとしても、新聞やニュースをしっかり見ている感じではない。テレビやラジオをかけていても、BGM程度に流す感じ。世の中的にはこの騒動をゾンビ騒動としては認識していなくても、日本の各地にできな臭い事件が起こっていることは認知している可能性は高いよね。でも、英雄や徹子は知らない感じ。これって、漫画を読んでいる読者も同様で、英雄のグダグダ生活を追いかけていると、ノイズ的に入ってくる情報をスルーしてしまうとwこれって、おもしろいよね。よくある手法ではあるけど、ここまで大掛かりにやると凄いね。
次の記事は、
少し考えてしまった、前回の「アイアムアヒーロー」
こちらですね。
この記事は少し毛色が違います。
アイアムアヒーローがらみではあるけど、僕の心情というかw
英雄の職場の上司ってか、先輩の三谷が英雄と共に逃げている最中に噛まれてしまい、そののちに飛行機に首をもってかれて死んでしまうのだけど、その直前に英雄に向かって言ったセリフ
「…しょ、正直さ今まで ずっと…生きづらかったんだ。
…生まれて初めて…その
生きてる感じがした。
…君も同じだろ?」
これって、ひびくよねw
三谷てほんとクソだけど、こうやって正直に吐露されてしまうとそれまでのダメダメな行動とかの理由やら何やらを理解してしまえるんだよね。そして、記事でもしっかりと書いているけど、これは僕自身にしっかりと届いてしまいましたw
そして、後々わかるのだけど、クルス(漢字わすれた)の信者は間違いなくこの生きづらさを感じている人達であって、この大混乱を機会に何かが変わるかもしれない、変われるかもしれないと思っている人達ばかりなんだよね。英雄だってこの時は認めていなかったし、その後も言及はしていないけど、生きづらを感じ自分が変われることをどこかで感じている一人だと思う。
そう、
「アイアムアヒーロー」
こう言いたいんだよね。
自分は三谷とは違う・・・と思いながらも、どこかで同じ臭いを感じていたという現実を英雄が感じたシーンであると僕は思っていて、今の自分は本当の自分とは違う。自分はヒーローになるべき人間なんだ・・・と、こころの表面では思っているのだけど、奥底では三谷と同じなんだと自覚している・・・これって多くの人達(僕も含めて)が感じていることだったりして、極端まではいかない、わりとリアルな例として英雄がいるんだな~と思っています。
その他にもこの三谷と行動を共にしている間にこの物語の全容がなんとなく見えてくるとても重要なシーンですね。
三谷とクルス信者が口にする言葉・・・
「自分たちの時代」
これは大きなキーワードです。昔同じようなことを有名プロレスラーが言っていましたがw
次の記事にいきま~す。
「アイアムアヒーロー」第2巻、一転、平凡からパニックへ・・・
こちらもタイトル通り、2巻を買っての感想です。
この記事の冒頭でも少しふれましたが、この頃のアイアムアヒーローは本屋さんの入荷数がまだまだ少なかったです。第1巻を受けてそれなりに注目はされていたはずですが、まだまだでした。なので、発売日をずらしてしまった僕は購入に苦労をしていますw
で、実はこの回の内容は、一つ前とかぶっています。つまり、三谷の最後のセリフについてですね。
驚いたのですが、この記事を読み返してみると今回上記していることと同じようなことを書いていますね。一貫しているようで、ぐらぐらな僕なのでちょっと関心しましたw
そして、妄想の子分的な存在である矢島との別れがありますね。英雄の自尊心の拠り所であり、妄想の世界の住人である矢島との決別こそ、英雄がリアルでアイアムアヒーローと言えるようになる第一歩であるわけですね。
おまけで描いたのが少し面白かったのでそこをコピペします。
三谷・・・三谷幸喜(ちょっと顔が微妙だけど・・・)
松尾先生・・・松尾スズキ
カズ(超学館の編集者)・・・えなりかずき
中田コロリ・・・片桐仁(ラーメンズ)
この漫画の登場人物って、個性(っていうかあく)が強いですよね。そんな人に限ってモデルがいるような気がします。それが上記ですね。で、探すともっといますよw
次の記事にいきます。
「アイアムアヒーロー」 世界の終わりに思うこと。
この記事のタイトルを何気に気に入っていますw
えっとこの回はブログの更新を怠っていて、3巻のレビューながらすでに4巻も発売されていて、さらにはスピリッツ誌上でも進展しているというw
えっと、この回はいよいよ登場した比呂美ちゃんの話が多かったね。比呂美ちゃんと紗衣ちゃんとの関係、英雄と徹子の関係、英雄の職場の人間関係などに言及しながら話を展開しています。人間関係の希薄さと危うさ、気持ち悪さ・・・常に日常のシーンでどうしても感じてしまう嫌な側面ばかりですね。
「私たち・・・誰も仲良くないから・・・」
これは比呂美ちゃんのセリフ。
僕は男子校出身なので、女子高生というものが何気にピンとこないけど、比呂美の学校は嫌な雰囲気だったね。比呂美はいじめられているのだけど、その主犯たる紗衣ちゃんとは心の奥底でつながっていて、でも、紗衣ちゃんはその立場もあってか比呂美とは近づきたくても近づけない関係(記事ではヤマアラシのジレンマと表記してます)なんだよね。
それに対して、英雄と徹子の関係は非常に危ういというか。徹子は間違いなく英雄を愛しているし、英雄だってそうなのだけど、英雄は自分自身へのコンプレックスがあるために、どうしても徹子の愛を信じきれていない。でも、そんな自分が嫌でしょうがなかったり、それを受け止めてくれている徹子がますます好きだったり。これはう~ん・・・僕もそうだけど、相手に対してどうしても感じてしまうことだよね。自分の自信のなさが相手の愛情の薄さに転嫁してしまうというかさ。好きという感情はやはりデリケートで、どんなに対等な立場とお互い言っていても、引け目を感じてしまうことへつながる理由はたくさんある。まして、英雄の場合は徹子の元彼の存在が何時までもあったんだろうね。
そして、英雄の職場の人間関係・・・これは今更語るまい。なんかやだよね。
この記事の頃のスピリッツでは、話が急展開しているころで、凄いところで5週休載という状況に陥ります。
「・・・・・・・・・・・そして、世界は終わってゆく」
この言葉で休載に入ったような気がします。
次にいきま~す。
・・・
・・・
・・・
えっと、ここから数回はそれほど内容がないです、僕の記事w
ということで、6巻の内容に少しふれていきます。
どうやらゾンビになりつつある比呂美をつれて、逃避行続けている荒木と英雄はショッピングモールに向かう。ネットの情報でここにバリゲートをつくって人が集まっているという情報があったから・・・
あのね、ネタバレ防止のために思いきって言及するのは避けてたけど、ここまでの展開って何気に予想してなかった?僕もそうだけど、アイアムアヒーローファンの人達は?
比呂美の登場は2巻の表紙でわかるのだけど、それ以外の協力者(荒木)の登場とか、どこかに立て篭もるとか・・・
パニックものの王道とかパターンだったりするわけだけど、この展開はやむを得ないというか、譲れない感じがするね。ただただ、車にのってゾンビから逃げるだけだってつまらないし、どこかで誰かがコミュニティを作って立てこもっているのという展開は面白いよね。
そして、比呂美の感染とゾンビと人間の合間で漂う存在となる・・・というのも、王道だけど良い展開だと思います。6巻で藪が言及しているけど、比呂美はこのパニックを収束させる存在になりえるわけです。ただただ悲しい存在で終わることはないとと、今のところは予想できます。
ま~、どちらにせよ今後の展開に期待ですね。
あのね、今回の記事はもう少しデータ的に展開しようかと考えたのね。
でも、自分の記事を振り返ってみてさ、観念的だったり思想的な話が多かったのです。これを数値化するのは面白くないし、この漫画自体、数値化してしまったらつまらないかなっても思ったのです。例えば、箇条書きで1巻にある複線的要素をあげたりはしたけど、意外とこの漫画って心理的な要素が多いんだよね。しかも、それを大々的にアピールするんじゃなくてさ、ちらほらと散りばめる程度でさ。花沢健吾の漫画全てに通じることでもあるけど。
なので、自分が思いつきで感想やら分析をしてきたものこそが、一番かな~とおもったのです。
それとね、今回の記事書くにあたって、自分の記事はさっと流す程度でしか読まなかったのだけど、コメントはしっかりと読み返させていただきました。
ほんとね、うれしかったですよ、コメント。
みなさん、こんなだらだらと長文を垂れ流しているブログを見てくださって、しかも丁寧なコメントをたくさんいただけて、幸せを感じました。自分の見方だけではたどり着いていないところにも、みなさまのコメントから気付かされることが多くて、より深くこのアイアムアヒーローを楽しむことができています。ほんと、ありがとうございました。
コメントの中に多くあったのが、身近な人でこの漫画の話をする人がいないって方や、友人と語り合ってさらに色々知りたくなってここにたどり着いた方が多くいらっしゃって、僕の場合も完全に話をする人がいないからここで書いているわけであって、一緒に同じことを共有できる喜びも感じましたよ。
花沢さんの漫画からすると、アイアムアヒーローも折り返しをすでに迎えているかもしれませんが、もう少し続きそうです。僕がどこまで深く理解できるかはわかりませんが、この漫画が最終回をむかえるまでは定期的に記事を更新していきたいと思います。もちろん、時間を少しおいて6巻についても書こうとも考えていますよ。
ですので、どうぞ、これからもよろしくお願い致します。
ほんと、読者の皆様、感謝、感謝です!