”玲瓏”管理人のつぶやき

"玲瓏:羽生善治(棋士)データベース"管理人たいがーの独り言(HP更新情報含む)

FeelAlive講演会 Q&A

2007年09月02日 | 羽生善治
 羽生さんの講演会は残念ながらDVD化されない模様。FeelAliveのページってナンカ新興宗教みたいに怪しい臭いがプンプンしてましたが(^^;、至って普通(というかボランティア?の方多数の運営でところどころ手際の悪さが見え隠れしてフレッシュでしたが)の講演会でした。

 講演会は1時間の講演とQ&A30分(今回は45分でした)という構成がほとんど。自分の質問がありましたが、今回は最初から諦めて挙手せず、ひたすらメモってました(爆)

Q-1:ミスをして成長するということはたくさんミスをするべきか?
A-1:自分が将棋を覚えて子供将棋大会に出たら簡単に負けた。道場に通い始めたが、最初は15級という席主が配慮してくれた級。2ヶ月くらい勝てなかった。そうこうしているうちにどうやったら勝てるかがわかってきた。

Q-2:アイデア・発想力に関連して、みそラーメンを食べに行って塩ラーメンがいいと思ったが?
A-2:みそでも塩でもなく醤油ラーメンということもある。実はそういうときは羅針盤を見失っていることが多いので、直観を信じるようにしている。

Q-3:将棋の公式戦対局感想戦にて悲観的なコメントが多い。経営者は楽観的になろうと努力するが、棋士の方は社交辞令で悲観的なコメントが多いのか?
A-3:決して社交辞令ということはない。あらゆる局面を考え慎重に指そうとする。自分が指して相手が指す。相手に手が渡ることから他力に頼らざるを得ないため、悲観的なコメントが多くなる。

Q-4:将棋の神様の実力を100%としたら羽生三冠は何%か?
A-4:30%に達していない。余談だが将棋をある程度勉強された方の最善手は比較的見つけやすいが、将棋を覚えたての人の最善手はなかなか見つけにくい。

Q-5:若い人に対してメッセージはないか?
A-5:最先端の戦法はタイトルホルダーから出ることもあるが大半は若手棋士から出ている。10代20代の頃は勢いがあって怖いもの知らずというところがある。とりとめてメッセージはないが、これまでとおり勢いのある将棋を指していってほしい。

Q-6:決断力を磨くため①将棋②日常生活で何かしているか?
A-6:①では極力忘れることにしている、思い出せないことは重要ではない。②ではどんなに小さなことでもいいから何かを発見することを心がけている。

Q-7:石橋を叩いても渡らない。無理に決断をしないというのもあると思うが?
A-7:時間に猶予があれば無理に決断をしないというのも決断でしょう。一方で時間の制約がある場合には決断せざるを得ない。人事を尽くして天命を待つでないが、全力を注いで決断する。その決断に言い訳をするか?後悔しないか?後悔しないように決断したい。

Q-8:2勝3敗の対戦成績となっている王位戦では失冠の危機。プレッシャーのかかるときの決断は?
A-8:今結果が欲しいというときでもあえてそこで冒険的な手を指すこともある。一局の中ではうまく行かなくて軌道修正することも多々ある。選択した手を後悔しないか?が重要とも思う。タイトル戦の重要な対局において負ける覚悟はいつでも持っている。

Q-9:羽生さんが強いのは才能か?それとも努力か?
A-9:棋譜はネットを通じて誰でも入手できるので情報は棋士平等のものである。あとは個人の切り口とそこに付け足す個人のアイデアだと思っている。他人を知らないので比較できない。

Q-10:5手先も読めないのにトップに立ち続けるのは?
A-10:突き詰めていくと”偶然”かもしれません(苦笑)いや、最後は直観やどっちが好きかという個人的な好みであるし、決断しても答えがない場合が多いのが事実なので。

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