発行人日記

図書出版 のぶ工房の発行人の日々です。
本をつくる話、映画や博物館、美術館やコンサートの話など。

インフレが起こらないのは当然かもね

2016年02月18日 | 日記
この程度で忙しいなんて言っていては、なんにもできないまま人生が終ってしまうよ。QC活動で職場の能率アップ。ゼロ災運動で明るい職場、と、つぶやいてみる。

◆マイナス金利ってなんだ?
通過供給を増やし、日銀の貸し出し金利がゼロからマイナスになって、それでも当局の目論見通りのインフレはなかなか起きようとしない。株価も上がらないでむしろ下がったりしてる。
 金融政策は、一般ピープルを舐めているから成果が上がらないのではないか。そんなことでインフレになるわけがなかろう、と、学生のとき金融論を落とした(笑)(まあ、必修でもなかったことだしさ)私は思う。こうゆう学問は誰か頭のよろしい他の方がなさることだわ、と思ったものだが、頭のよろしい優秀な方がなさってもうまく行かないのだから、難しい。経済は生ものである。
 以前「バブルへGO! タイムマシンはドラム式」(2007年)という映画を見て、あのバブルの時代を懐かしみ、続けば良かったと正気で考えてる連中が存在することに呆れたものである。同じような考えの人が金融政策を行なっているような気がするのですが、先生? ただ、金融政策を行なっている人たちは、時代と状況が本当に読めているのかと優秀でないシロウトは思う。
インフレデフレについては、小学生のころ、美濃部亮吉の経済学えほんで学んだ。需給バランスが物価や景気を上げ下げするんだ。ふーん。不景気になると失業者が増える。失業者がコートの襟を立て風に吹かれる帽子男として描かれていた。失業とは寒いことなのだなと思ったものだ。

◆構造的貧困と構造的生産過剰の循環
・収入が増えたら切実に消費を増やしたいと思っている層の収入が増えていないから、ない袖は振れず消費が増えない。
・おそらく現代は人類史上未曾有の生産過剰の時代である。合理化と海外生産と機械化とで、安いものがたくさん出回っている状況は30年前よりもはるかに進行している。30年前とは違う生産過剰。いいものかどうかは議論の余地があろうが、安く売ってるのが当たり前という世界がある。100円ショップの充実ぶりはどうだ。独自のヒット製品(もしくはサービス)が出せなければ、よそでも似たようなものを安く大量に提供できるので、買い叩かれてしまう。やむなく非正規雇用を繁忙期閑散期の調整弁にして、正社員は常に超繁忙、低賃金不安定な非正規雇用の人は増えていく。そして、収入が増えたら切実に消費を増やしたいと思っている層はどんどん厚くなるものの収入が増えない状況は続く、と、最初の話に戻る。
 生活保護以下の貧困に陥っている子育て世帯は2012年で146万世帯、それまでの20年で倍増した、と、先日の毎日朝刊にあった。
 ようするに、構造的貧困と構造的生産過剰の循環が生じているわけで。通貨供給と金利引き下げが効かない。
◆バブルで学習した人のことを見落としてはいないか
・お金がそこそこある人も、バブルの記憶(お祭り、突然終了、その後どうなるまで)がある人が多いから、借金してまで、株や、自分が使う予定のない不動産に手を出す一般人は、少なくとも30年前のようにはいないだろう。
・バブルの記憶(どんどん貸してハシゴをはずす銀行)(貸し渋り、貸し剥がし)があるから、事業者とて、設備投資に石橋を叩く。30年前ほどには設備投資はしないんじゃないかな。
・物価がさほど上がらないので、預貯金金利がゼロになったところで、リスク背負ってまで投資に慌てて走る必要がない、というのもある。

 金融政策の効果があらわれないのは以上の理由だとシロウトは思う。で、あらわれるのはマイナス金利のデメリットばかりなのではないかと。これからどうなるのか。
 需要に追いつく供給過剰ではインフレは起こらない。インフレが起こるとしたら、生産を低下させるほどの天変地異か、事故か、国際的紛争である。そこで憲、おっとっと、それは違うと思うが。


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