発行人日記

図書出版 のぶ工房の発行人の日々です。
本をつくる話、映画や博物館、美術館やコンサートの話など。

『笑顔の認知症』朝日新聞デジタルに載る

2019年01月17日 | 本について

◆『笑顔の認知症』朝日新聞デジタルで紹介される

「朝日新聞に載ってたので」と、注文の電話があった。ほんとだ。←有料記事だけど、途中までは読めます。ちなみに購入方法ですが、のぶ工房にメール、電話、ファクシミリなどでコンタクトを取るのが一番早いです。もよりの取り扱い書店をご紹介しますが、行動範囲になければ、定価+送料180円でお送りします。2冊以上なら送料は無料です。

 


ニューイヤーコンサート

2019年01月17日 | 物見遊山

◆たのしいニューイヤーコンサート

 九州交響楽団のニューイヤーコンサート。今日のは銀行のご招待。福岡銀行本店の地下は約700席のコンサートホールになっている。設計は黒川紀章。ステージは50人くらいの編成のオーケストラが入る大きさである。席は肘掛けからメモ机が引き出せるタイプで、全席自由だったので、7〜8列目のGS席(?)に座る。管弦楽コンサートに行くのは、脳細胞が修復されるような気がするからである。木管楽器の湿度とか、弦のビブラートの小さな毛羽立ちとか、デジタルが拾わないところの音を皮膚で聞くのは良いと思う。 

 「こうもり序曲」にはじまり「ラデツキー行進曲」で終わるコンサートで、選曲も華やか。ビゼーのカルメンのダイジェストなど。

 「こうもり序曲」をはじめて聞いたのは、まだ小さかった頃で、アニメ「トムとジェリー」で、野外音楽場でトムが指揮するのがこの曲だった。

 ソプラノ歌手が来ていた。声量はあるし、音程が難しそうなところも正確なので安心して聞いていられる。「春の声」を歌曲で生で聞いたのははじめてだったのだけど、ぐるぐるしたメロディーに、難なく歌をのせて歌ってくれた。何よりも演技力である。キャンディードのアリア「着飾ってきらびやかに」は、妾にされてしまった貴族令嬢が身をはかなんで泣いたり開き直って大笑いをしたりという歌なのだが、見事な躁鬱というか双極性の歌だった。笑わせてもくれたし、表情の豊かさに観客は釘付けになってた。魔笛の夜の女王とかルチア(でも、オペラっていくつも知らないんだけどね。たまたま聞いたラジオで紹介されてたものくらいで)なんてどうかしら、と思って帰って調べてみると、なんと、この人、ランメルモールのルチア(すごくかわいそうなお話)狂乱の場が得意で、おととしその曲で日本音楽コンクールで優勝してる歌手だった。

 最高に楽しかった。脳細胞も(たぶん)修復。ブログラムに当たりカードが入っていて、ステージを飾ったアレンジをお土産にいただく。ピンクのガーベラ、バラ、ラナンキュラス、スイートピー。

   開演前、本日満席予定というアナウンスが何度もあったが、前の席のおばさまは、コートで横の座席をひとつ埋めていた。そんな観客が何人かいた。欠席した人が結構いたのかしら、と思っていたが、最後尾の席の後ろに持ち込み椅子が1列ほど置いてあった。座席がなかった人たちのだ、たぶん。主催者は、大口預金客(それは残念ながら私ではない)がどこにいるかわからない観客にきつくは言えないのかも知れないが。それと、もう少しお静かに。私ごときに オバタリアン(古いっ)と呼ばれる覚悟はおありなのでしょうね。
 

◆今週のMission:Impossible

 原発輸出頓挫のニュース、日本から原発を輸出する、とは、考えうる最難ミッションである。オリンピック招致のとき原発はアンダーコントロールと言っていたが、事故から8年になろうとする今、事故のせいで人口ゼロとなっている町が4つほどあり、その中には、事故まで普通に人が暮らしていた町の集会所で、線量が標準の100倍を超える場所がある。安全と危険については、いろいろな情報が錯綜しているが、人口ゼロと線量については当局の発表だ。どう相手が納得してくれるプレゼンをすればいいのだろう。