発行人日記

図書出版 のぶ工房の発行人の日々です。
本をつくる話、映画や博物館、美術館やコンサートの話など。

プチ帰宅難民

2016年01月24日 | 日記
 北九州に出かけていたが、雪でバスが止まり、仕事を切り上げて、タクシーでもよりの駅に行った。
 タクシー会社の配車センターが電話に出ないので、何度か呼び出しながら駅方向に歩いていると、ちょうどそこにあったタクシーの営業所に車が帰ってきたところだった。100メートルも歩かずに待たずにタクシーに乗れた。ラッキーなり。
 雪自体はわずかだが、低温なので積もる。駅では線路の切り替えポイントが凍らないように、あちこちで火が焚かれていた。ホームに薄く積もった雪は、スリル半端ない、いや怖いんですけど。特に黄色い点字タイルのところでよく滑る。乾いてるときや雨のときは滑ったりしないのに。点字タイルの素材もこの点を考えた方がいいと思った。
 道路なら融雪剤を撒くとこだけど、塩カルはホームを傷めるんだろうか。
 鹿児島本線の電車は遅れまくり、それでも博多についたときには、長崎線佐世保線が佐賀より先で運行を中止していて、ホームタウンに戻れただけでもましだな、と思った。
 博多駅に人が多いのは相変わらずだが、いつもと違うのは、人の流れがあちこちで止まっていることだ。改札の前で、運行状況の表示を見て「まじっすか」「帰れんじゃん」などと呟く声が聞こえてくる。みどりの窓口に人だかりができていて、駅員が窓口以外でも対応に追われている。日曜なので旅行会社のシャッターは6時に閉まっていて、観光案内所の前に列ができ、パンフレットを手に携帯で今夜の宿を探している人達もいた。
 駅のアナウンスで、西方向への旅行は取りやめるよう呼び掛けていたが、今夜長崎や佐世保に帰ろうとしていた人は、とりやめもへったくれもなく、帰れないわけである。
 23日の朝までは暖冬の様相だった。
 23日の夜までは、雪はちらつくものの、鉄道はまったく普通に動き、高速道路もチェーン規制は大分の山の中くらいではなかったのか。それが1日後はこれである。
 博多口のタクシー乗り場も長蛇の列ができていた。
 最悪路線バスが止まっていたら、地下鉄で行けるところまで行き、タクシーを拾えるまでは歩いて帰宅しようと思っていたが、市内路線バスはちゃんと動いていた。駅前から住吉通り、薬院大通りと、薄く降り積もった雪がアスファルト路面に貼りついて、まるでスケートリンクのように白く光っていた。
 会社勤めでなくても、どこかに出かけてる限りは、帰宅難民になりうる。
 今回は慌てたりしなかったが、それは運が良かったからだ。シミュレーションしといたほうがいいな、と思った。