発行人日記

図書出版 のぶ工房の発行人の日々です。
本をつくる話、映画や博物館、美術館やコンサートの話など。

日田

2015年01月08日 | 物見遊山
 今年は何ができるかな。そう思いながら、今日は日田。
 
 駅から5分くらいの食堂の日替わり定食は、がめ煮が添えられたブリの照り焼き。別皿には黒豆と厚焼き卵で、ちょっと正月な雰囲気。すっかり気分は井之頭五郎。おいしゅうございました。
 町をぐるぐる歩く。町はとてもきれいで、よい子たちが見知らぬ旅行者にあいさつしてくれる。古い建物が残り、新しい建物もシックである。今日は、咸宜園教育研究センターの見学がメインである。咸宜園とは、江戸時代から明治時代にかけて当地で展開されていた私塾で、九州はもちろん全国から生徒が来て学んでいた。創始者である広瀬淡窓は、ゆるキャラ化された着ぐるみ「たんそうさん」となって、今は日田の観光宣伝をしている。
 咸宜園教育研究センターは、まだ新しい、上質な木材の匂いのする建物だ。展示スペースを眺め、解説ビデオを見て、関連図書を閲覧。図書の閲覧は自由にできるけれど、職員さんたちの仕事場とつながっているため、集中せざるを得ない。
 咸宜園の教育は、幕末明治の混乱した時期を生きるのに役に立ったと思う。身分などを問わないというのは、松下村塾と共通している。
 咸宜園関連史跡は、日田を、単なるいわゆる小京都的な都市ではなく文化的な町にしている。

 帰りに駅前で蕎麦饅頭を買う。これが日田の名物。小ぶりでおいしいのよ。