発行人日記

図書出版 のぶ工房の発行人の日々です。
本をつくる話、映画や博物館、美術館やコンサートの話など。

マニフェストという動画

2014年12月02日 | 日記
 12月になってしまった。まあ、同じスピードでひとつき過ぎるのだろうが、やはり気ぜわしい。
 家庭の事情で正月は省略であるので、年末はぎりぎりまで働く。

◆マニフェストという動画
 各党からマニフェストが発表され舌戦が展開されることであろうが。
 マニフェストという語が「政権公約」「政策公約集」という意味で使用されるようになって久しいが、古くはマルクスとエンゲルスの「Manifest der Kommunistischen Partei」(←ドイツ語知らなくても大体の雰囲気はあるよね→)『共産党宣言』(読んだことないけど)のことを言ってた。つまり「宣言」という意味合いもある。 
 ジョージア、マニフェスト篇というCMの動画がある。リンクを貼りつけようとしたけどうまくいかない。引用だということをここに明記すれば問題がないと思ったのだけど、権利関係でブロックがかかるのかな。気になる方は検索して下さいませ。

 お散歩の途中、父親(山田孝之)が、町の自販機でコーヒー(缶コーヒーのCMですから)を買ってるときに、ねえ、パパ、この世界は誰がつくってるの? と男の子が質問する。父親が、一瞬答えに詰まっているうちに、町中の人(全員山田孝之が演じている!!)が口々に答える。「俺だ」「俺ですね」「俺、忘れてね?」
 建設職人が、営業マンが、ラーメン屋が、巡査が、タコ焼き屋が、宅配便配達人が、交通整理の警備員が。
 父親が「いや、俺だ」と呟いてコーヒーを飲むと、男の子が「いや、ぼくだ!!」と叫び、父親は微笑んでうなずく。

 30秒のなかに、真実が凝縮されている。世の中は、多くは誠実で誇り高い一般ピープルの、真摯な仕事でできている。「世の中をつくっているのは、俺だ」と、即座に言い切る矜持を持って。いや、いわゆる「仕事」をしているひとに限らず、誰にだって責任や役割があり、それが世の中をつくっているのだ。
 自分がこの世の中をつくっている、その自覚こそが、人類を、あるべきよりよい進化、言い換えれば、よりよい未来に連れていくものだと発行人は思う。
 投票に行こう。忙しくて投票所に行くどころではない時期が投票日に設定されたからこそ、意地でもそれに返礼をしなくてはなるまい。
 
 
コメント
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