発行人日記

図書出版 のぶ工房の発行人の日々です。
本をつくる話、映画や博物館、美術館やコンサートの話など。

契丹展 九州国立博物館

2011年11月23日 | 物見遊山
契丹展 九州国立博物館
 西鉄電車で出かける。お休みの日の博物館は賑やかである。例によって修学旅行多し。

 契丹国のプリンセスたちの副葬品を主とした展示である。
 日本でいう平安の終わりころ、大体遣唐使をやめたころから鎌倉初期にかけての展示品が多かった。
 金細工。純金もあるが、銀や銅に鍍金したものも多かった。
 琥珀やラピスラズリ、それから、ターコイズ。ターコイズは、貴重だったんだろうな。少しだけ印象的に使ってあった。
 琥珀はたくさん出たようで、どかっどかっ(まさにそんな感じ)と景気良く使った首飾りがあった。琥珀がいくら軽くても、さすがにこれは重いのではないかと。
 
 遊牧民族。草原の民である。当然のように馬に乗っていた民族だろうから、副葬品も馬具関連が多い。
 陶器のシンプルなシェイプがなかなか良い。皮袋をもとにデザインされた壷など、実に好み。千年前のものなんて信じられない。きっと、レイモンド・ロウイーも絶賛するに違いない。黄釉や緑釉が使われているものの、多色使いされているものは多くなく、ともかくシンプルで美しいものが多い。

 常設展に行くと、シアター4000では、伊能図を紹介する映像を上映。これは行かねばと入場。わかりやすい説明。

 九州大学の所蔵品展もやっていた。シーボルト関連は、何年か前、アクロス福岡での公開で見たが、今回は、昆虫の美しい標本や、大きなアンモナイトや、立派な鉱物標本や模型もたくさん来ていた。
 昔の南方の調査報告書の地図を見ると、ジャワ島のすぐ東の島、バリ島にロンボク(バリのさらに東の小島の名前)と書いてある。先生、これチガッチョリマスですが、日本からの観光など皆無な、昔むかしのものであれば微笑ましくもある。

 例によって帰りに、参道で梅が枝餅を食べる。参道は賑やかだけど、梅が枝餅を扱う店が減っていた。