みちのくの放浪子

九州人の東北紀行

紫陽花

2018年05月28日 | 俳句日記


まだ梅雨入り宣言は為されていないが、
九州の南には前線が長く伸びて、終日ど
んよりと曇った一日であった。
時よりの薄日の中、紫陽花が美しい。

紫陽花は日本の原産種の花だ。
土壌の性質によって花の色を変える。
酸性は青、アルカリ性は赤い花と知られ
ている。

人も育った環境の中で、様々な色を見せ
るが、花のようにそれぞれの色が自由に
妍を競って咲き誇っている内は美しい。
まだ天地宇宙の理にかなっているから。

だがこれが、例えば赤一色に染められる
となるとややこしくなる。
地平の先までただ一色のお花畑に立った
自分を想像してみれば良い。

多分気持ちが悪くなって、逃げ出したく
なるに違いない。
まして、そこにいることを強制されると
なると生きる意味さえ無くすだろう。

一茶の句に、

《紫陽花の 末一色と なりにけり》

というものがある。

梅雨の長雨で、土壌の性質が均一化され
て、紫陽花の七変化が失われていく事を
嘆いた句だろうか?
何にせよ、お花畑は様々がいい。

〈紫陽花に 心奪われ 昼歩道〉放浪子
季語・紫陽花(夏)

5月28日〔月〕曇り
昨晩は、うだうだと長文のブログを書い
ていたので、寝るのが朝になった。
お蔭で一日のリズムが狂ってしまった。
無益な拘りを、お釈迦様は諌めている。