寺さんの【伝えたい話・残したい話】

新聞記事、出来事などから伝えたい話、残したい話を綴っていきます。
(過去掲載分は「付録」の「話・話」を開いて下さい)

(第3082話) 「僕」の多用

2021年01月19日 | 意見

 “テレビやラジオの出演者が自身のことを「僕」と言うのが私には耳障りでとても気になります。元来「僕」は対等か目下の相手に向けた言葉で、しかも私的な場で使うものだと思ってきました。昭和生まれの私はほとんどの場合で「私」と称してきました。入学試験や入社試験での面接に始まり、仕事の場面でも常に「私」でした。
 しかし最近は芸能人をはじめとして文化人とされる方でも「僕」を使うことが多い気がします。さらに放送という公の場で「僕」以上にぞんざいな印象がする「俺」を平然と使っている人も少なくなくて・・・。場違いな言い方が乱用されているこの時代そのものに懸念を覚えます。”(12月29日付け中日新聞)

 愛知県小牧市の苅谷さん(男・81)の投稿文です。ボクはこの「話・話」 で、自分のことをボクと書いている。普通ボクはボクと言わない。ボクを使うのはこの「話・話」 だけであるが、少し違和感もあるが使っている。この投稿文を読んで、僕が「目下の相手に向けた言葉」とは知らなかった。早速調べてみた。いろいろな使い方があり、「現代では親しみのあるくだけた言い方」として使われ、改まったときは「わたくし」を用いる、ともある。ボクはまさしくこの意味で使っている。「わたくし」は全く改まっている気がしていて、この「話・話」 にはふさわしくないと思ってきた。
 この投稿文の後半に言われる、放送の場でのボクには、ボクも違和感を覚える。俺はなおさらである。言葉の使い方も時代によって違っていく。それは分かるが、それにしても今の時代の使い方には、違和感を覚えることが多い。分からない言葉も多い。ボクにしてそうだから、苅谷さんにはなおさらであろう。自分の身は守りながら、流れは受け入れざるを得ないのだろうか。


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