寺さんの【伝えたい話・残したい話】

新聞記事、出来事などから伝えたい話、残したい話を綴っていきます。
(過去掲載分は「付録」の「話・話」を開いて下さい)

(第3561話) 志望校に落ち

2023年09月28日 | 出来事

 “高校生になって最初の夏休みが終わりました。実は、進学した私立高校は志望校ではなく、希望した公立高校の受験に失敗してやむなく通うことにしたのです。しばらく絶望から立ち直ることができませんでした。私立高校の生徒となって最初の2ヵ月ぐらいは苦痛でした。それでも現在通う学校にも良いところがいろいろとあり、気を取り直しました。
 学校には学習に真剣に取り組める場があります。集中して自習ができるスペースがあり、いつでも補習できます。もう一つの利点は制服がかわいいことです。袖を通すだけで気分は上がります。「学校、行こっ!」って思えるのです。落ちた公立高校とは比べものにならないほど、すてきな制服なのです。
 もう私に迷いはありません。この高校で卒業するまでのあと2年半、楽しい生活を送るつもりです。”(9月6日付け中日新聞)

 名古屋市の高校生・大石さん(女・15)の投稿文です。「話・話」 第3556話「何とかなる」では、第1希望の高校受験に合格した話を紹介したが、今度は不合格であった話である。第1志望校ではない高校に通うことになるのであるが、通ううちにその高校の良さを知り、今は十分い満足しながら高校に通っているという。良かったと思うと共に、世の中のことはそんなことが多いと思う。この場合、希望している段階で、2つの高校のことをどれだけ知っていたのであろうか。世間の評判や聞いた知識である。当然実際に体験できるわけではないし、模擬的に体験入学があったとしても、どこまで知ることができるかは疑問である。大石さんのように第1希望より第2、第3希望の方が良いことだって十分にあり得る。就職を見てみるといい。希望して入ってみても、3年以内に3割が離職するという。希望が絶対ではないのである。与えられた場を生かす、このことを考えた方が良いと思う。世の中何とかなるのである。


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