木版リトグラフ・・・通称「臭い版画」
3年ぶりです。
油性インクを使うので、汚れると後始末が大変
そして、必ず凄くすごーく汚れます。半端ない
だから、余裕のある時じゃないとできない。
ところが
21日の台風で、水曜クラスは休講に
余裕どころじゃない、2週分を1日でやらなければならず、追い立て急き立て・・・
かわいそうなことをしてしまいました。
「臭い版画」と言われる所以は、使用するSK液の臭い。
アラビアゴムを配合した液で、多分ゴムの匂い。
「リトグラフ」って聞いたことあるけど何?っていう人多いと思います。
今回は、その技法について簡単に説明したいと思います。
普段よく聞く「リトグラフ」は、アルミ板を使っています。
昔は大理石版を使っていたので、石版とも呼ばれます。
どんぐり工房では、安価で木目の味わいも出る木版を使いました。
まず、ソリッドマーカーという専用ペンで版に絵を描きます。

描けたら、その版の表面に「SK液」を塗ります。「臭い液」です。

「SK液」は、油性インクをはじく役割をします。
乾燥させます。
次に描画部分に付着しているSK液を水で洗い流します。
SK液が描画部分に残っているとせっかく描いた絵が写し出されないので、筆でよくこすりながら洗い流します。
さて、これから「刷り」です。
ローラーで油性インクを載せます。
木版画と違って版が真っ黒にならないので不安になりますが心配御無用。
SK液の効果でインクが描画部分にしか載っていないのです。
そのまま、版に水彩絵の具を載せていきます。

はじき絵と同じ理論で、油性インクと水彩絵の具の特性を最大限に生かした版画です。
次に版の上に版画紙(湿らせておくときれいに刷れます)を載せ、ビニールをかけ、そして・・・

ホントはプレス機で刷るのがベストなんですがね、
どんぐり工房にはプレス機がないので、自らの体重を利用します。
こどもたちには、「100回足踏み」
と言っています。
でも、どこか勘違いして助走をつけて飛び込んだり
、背中やお腹で押さえつけたり・・・
あのぉ、レスリングじゃないんですけど・・・・・
ま、大騒ぎして刷りあがるのですが、あくまでもこれは「どんぐり工房方式」
普通はもっと静かに穏やかに執り行われます。
出来上がった作品は次回UPします。