見たい

去年だったか、お隣に越してきたご家族の娘ちゃんが
朝方の、まだ涼しい時間帯に、ベランダで遊ぶようになってきました。

可愛らしい声で歌ったり、おそらく家の中にいるお母さんに話し掛けたり
その声を聞いているだけで、なんだか微笑んでしまいます。

今日の午前中、その子の妹ちゃんがベランダに出ていたようで
女の子はお姉ちゃんらしく妹ちゃんの名前を呼びながら
「はだしででてっちゃダメでしょ！」
と、注意をしていました。

普段、お母さんに注意されているのかな。

妹ちゃんは、お姉ちゃんに注意意をされてもなんのその。
楽しそうに笑い声をあげながら、ベランダで遊んでいます。

いま、ベランダへ出て、干したお洗濯物を気にするふりをして
フェンスからほんのちょっと身を乗り出して覗いたら
多分、微笑ましい姉妹の様子が見られるはず。

でもね、やっぱり、ちょっとね。

「もどってきなさい！」

お姉ちゃんの声が聞こえます。
妹ちゃんは笑いながら、戻る気配は一向に見せず。

平和で可愛らしい様子を見たい気持ちはやまやまですが・・・。

私は家に戻って、ネコちゃんを抱き上げると
「やっぱり、ちょっとね」
そうネコちゃんに話し掛けて、ベランダの窓を閉めたのでした。