Dishes Are Burning ~燃ゆる皿~

宇宙、そこは最後のフロンティア。UFO時代のときめき飛行、動くなよ、弾が外れるから。

寄る辺なき者の彷徨

2021-12-31 23:45:15 | 日記
「気分が上向いたら更新する」どころか、過労死ラインを余裕でぶっちぎって健康を害する寸前である。
いや、実際今年は健康を害して手術する羽目になったのだ。このままだと冗談ではなく会社に殺られてしまう
社畜として命を投げ出そうが、昼行灯と蔑まれようが、人事評価の基準はそんな所にはない以上、
働けば働く程損するだけなのだ。のんびり行こうぜ。
というかクソ…、いやいや下品な言葉遣いはいけませんね…うんこ過ぎんかうちの会社。


町内に某トライアルという福岡発祥のホームセンターがある。
福岡発のナフコ、佐賀発のダイレックス、大分発のヒロセ、宮崎発のハンズマン、鹿児島発のニシムタなど、
ここ熊本に近隣県の企業が進出しているのはよく見かけるのだが、
逆に他県へ展開する熊本の企業というものを寡聞にして知らない。いや、実際はあるのかも知れないが印象は非常に薄い。
派閥を好み、横並びを重んじ、足を引っ張り合い、「出る杭は打たれる」のが熊本の県民性という事だろうか。
安直な決めつけもどうかと思うが、少なくとも今の職場には当てはまっている。もう嫌になる程。


…その件の某トライアルは24時間営業で生鮮品も扱っていて重宝しているのだが、
もう一つの目玉が酒類の幅広い品揃え「だった」。もはや過去形でしか語れないが…。
悲しい哉、大津のような片田舎では、酒といえば概ね安物の焼酎、ビールや発泡酒、ストロングゼロ系のような物を指す。
たとえ経済的に裕福な世帯であっても、スコッチやブランデー、ジン、ラム…といった小洒落た洋酒に手を出すよりは、
むしろビールやゼロ系を裕福な分だけ大量に買っていくのであった。
文化果つる地において洋酒などを好むのはいわば風狂の徒であり、
そうした輩には往々にしてシングルモルトを買えるだけの経済的な余裕がないものである。

そして遂に店側は売れない洋酒を売れ筋の安酒に置き換える措置に出たのだが、
これに際して洋酒の半額セールを始めたところ、今まで全く売れなかったシングルモルト等が飛ぶように売れる!
金も時間もない身にはアードベッグ、オーバン、アイラミスト等を救出するのが精一杯だったが、
私が見ていない時にロンサカパやボタニストなんかも売りに出ていたに違いない。何とも残念な事だ…。

このセールに飛び付いた人の中には、飲んでみたいけどなかなか手が出せなかったという人も勿論いたのだろうが、
スマホ片手に棚を物色する明らかに転売目的の若者とかもいて、何だかやるせなさを覚えた。
今この棚に並んでいる酒はおそらくもう二度とこの店で、この町で買える事はないのだろう。
この町からはまた一つ多様性が失われ、また一歩文化的に後退していく。そう思うのは私の妄想かも知れない。
けれども、下通りのアーケード街から、マツモトレコードや紀伊国屋書店が閉店・移転していった後の急激な寂れよう、
あの朽ち果てたような印象が私にはどうにも思い出されてならない。


さて、来年この身は一体どこへ流されて行くのであろうか。
今更長いものに巻かれるのも御免だが、出過ぎて打たれる杭にもなりたくはないので、超低空飛行でやり過ごそう。
そして来年こそ、…来年こそは休肝日を設けたいものである。

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