夢の終わり

慌ただしかった昨日の事を思い出す。

出勤するといきなり異動の内命。
何の前触れもなかったし、この春は見送りだと思っていたのでびっくり。
しかし感慨の湧く暇もなく、いつものように仕事に追われた一日。

そう、いずれ別れの日が来るのは決まっていた。
仮にその日がもっと先だったとして、それで状況は変わっただろうか？
何も起きない、何もできない毎日が、ただ延々と続くだけだ。

もう夢は終わった。

これからの事を心配すべきなんだろう。

最適解

何もしなかった、何も。

そこに何かが存在しているのかすら定かでない状況で、
誰も傷つかないために取り得る、おそらくただ一つの選択。

もう、あの時と同じ間違いはしたくないから。


今度は正しい事をしたよ、私は。


そう思わなければ、この胸の穴は塞ぎようがない。

スイートピーの花言葉

昨夜からずっと考えている事。

「赤いスイートピー」を選曲した理由は何だったんだろう、と。

スイートピーの花言葉は「門出・思い出・別離」だとか。
故に世間的には「卒業式に合う曲」とされているらしい（？）。
しかし歌詞はベクトルが正反対だ。

いろんな解釈の「可能性」はある。
けれど、見当外れの深読みでまた誰かを失いたくない。
（…いや、そもそも手に入れてないので「失う」という表現は不適当だが）

もしかしたら、まだ自分には何かできる事があるのでは…？

正直、そう思いたい気持ちはある。


でも、思いたい事と現実は同じじゃない。別の物だ。

Lil’Night Train

今夜はこれから熊本市内で送別会。
市外在住だし、職場内の居心地の悪さもあっていつもこの手の催しは遠慮するのだが、今回はそういう訳にもいかない。

それに、お別れができる最後のチャンス。
とはいえ、特に何を話すでもなく、いつものように当たり障りのない挨拶に終始するんだろうけど。

そして呆然としたまま、深夜の電車に揺られて家路につくに違いない。
付き合い酒の気まずい余韻に蝕まれながら。

あまりにあっけなく虚しい、最後の別れ。

それが分かっていても行かずにはいられない。



VOXの小型チューブアンプの話…だと思った人、ごめんなさい。