Dishes Are Burning ~燃ゆる皿~

宇宙、そこは最後のフロンティア。UFO時代のときめき飛行、動くなよ、弾が外れるから。

夢でさよならを

2014-08-31 23:51:36 | 日記
昨夜の奇妙な夢。

私は何故か以前の職場にいる(しかし見た事はない場所だ)。
これからあの人が外回りに出かける(窓口での接客業務のはずなのに)ところ。
何故か、ふと立ち止まってじっとこちらを見ている。
周りの人が「どうしたの?」と尋ねると、彼女は私をじっと見つめてこう呟く。

「美しい時間を見つめていたい…」

まるで何かのコントの台詞だが、彼女の表情は真剣そのものだ。
そのうっとりとした、熱い眼差し。

どういう訳か私と彼女の仲は職場内では既に公然の秘密であるらしく、周りの人はニヤニヤしている。
私は内心とても嬉しかったけれど、仕事中堂々といちゃつく訳にもいかず、また恥ずかしさもあって、ただ笑ってごまかすしかない…。



…という、妄想すらした事のない状況が展開される、何だか凄い夢を見てしまった。
そもそも「美しい時間」って何なんだw
そういう潜在的な願望が私の中にある、という事なのだろうか。


あるいは、あの人が夢で別れを告げているのかも知れない。
交差しそうでしなかった、それぞれの時間。
そして二つの座標はもう遠く、遠く離れてしまった。

だから、もう探さないで、と。


しかし、さよならにしては甘美すぎやしないかい、残酷な位に。

心乱れる日々

2014-08-28 01:12:41 | 日記
父の手術を諦めると決断して二週間。

あれ以来、家事も仕事も、何をするにもどこか手に付かない日が続いている。

家族の意向も踏まえて決めた事だが、正直に言って、今でもこの選択が正しかったのかという思いは拭えない。
今手術すればまだ間に合うかも…、時折そんな事を考えてしまう。

だが冷静に考えると、やはり手術によるリスクの大きさに思い至るのだった。
胃を部分的にせよ切除する以上、体力の低下は避けられない。
歩行器を使ってやっと歩ける父の現状からすると、そのまま寝たきりになってしまう可能性が高いと思われる。
加えて手術によるストレスで認知症が悪化するかも知れない。
他にも、食事が摂れなくなる、食物の逆流による誤嚥から肺炎を起こす…。
どれを取っても急激に寿命を縮める要素であり、そしてそれらが一つも起こらないという保証はどこにもない。
むしろ、それらの危険の全てから逃れ得るとしたらそれこそ奇跡だろう。

手術をしない事はきっと正しい選択だ。
けれども、まだ穏やかに過ごしている父の顔を見るにつけ、これから衰弱していく姿を思うと、再び迷いに苛まれる。
本当にこのまま何もしなくていいのか、と…。


ただ、心は千々に乱れる。

岐れ路

2014-08-06 23:55:04 | 日記
よく「人生の岐路」等と言うが、どちらに進んでも辛い結末が待っているのは明らかで、それでもなお選択せざるを得ない、そんな局面でもやはり岐路と表現すべきだろうか。


胃がん。

今日父に下された診断は、父と私達家族を岐路というよりむしろ後戻りのできない急な下り坂の入り口に立たせた。

もちろん父の認知症の進行具合からして、残された時間がそう長くないのは分かっていた事だ。
しかし、その長くはない寿命を縮めてまで辛い治療をさせるべきなのか。
かといって、治療を諦めれば確実に症状は進行し、その際の苦痛は治療の辛さを上回るかも知れない。

今の所父はまだ何の痛みも感じないようだ。
何か童子に戻ったような穏やかな父の顔を見ると、これから受けるであろう苦しみが思われて、ただ哀れでならない。

だが今はまだ泣く時ではない。
諸々の苦しみや辛い事はこの先にあるのだから。