a letter from Nobidome Raum TEE-BLOG

東京演劇アンサンブルの制作者が、見る、聞く、感じたことを書いています。その他、旅公演や、東京公演情報、稽古場情報など。

スープ劇場1

2007-08-16 15:46:15 | 東京公演
今週末より、『ブレヒトの芝居小屋 スープ劇場』
と銘打った新しい試みが始まります。
ブレヒトの芝居小屋をさらに活用した、
さまざまな企画公演を徐々に増やしていきたいと考えています。
また、上演とともに、
観客と出演者らの交流も視野に入れた企画で、
終演後に“スープ”を飲みながら交流しようと思います。

まず、その第一弾になります。
8月19日(日) 14時開演
群蝶の木

沖縄の作家・目取真俊(めどるま・しゅん)の作品の上演です。
演出・上演台本ともに三好寛子が担当します。

痛み以外、
表現しようのない小説の舞台化です。
俳優の力量と言うより、
覚悟が問われる様な作品となります。
ヤマトに差別された、沖縄にいながらにして、
加害者側となった沖縄の姿を描く。
痛みなしには語れず、
痛みなしでは、読むことのできない、小説。

めんどくさいことや、苦しいことは、
避ければよいのかもしれません。
わざわざ目にすることは、
ないのかもしれません。

しかし、
毎年訪れえ8月15日という日。
敗戦から62年。
テレビでは、
戦争を語れる世代がカメラに向って語りかけていましたが、
80歳を越える人たち・・・。
ふと、絶望的な思いに落ち込んでしまう。

「なかなか、良い芝居だから観てください。 」
なんてて言えない。
ただ、ただ、一緒に考えたい。
そのことしか言えない。
でも、演劇とは、
そういうものなのではないか、と思っています。

わたくし、心をこめて、スープを作ります。
暑い夏には、熱いスープと、熱い演劇!
お申し込みがお済みでない方は、ぜひぜひ、足をお運びください。

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