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エンティティって、何なの?

2005年04月11日 | データモデル入門
エンティティとは、企業が業務を遂行する上で必要とする管理対象データ(実体)のことです。

例えば、販売管理業務を行っていく上で、どのような”得意先”が存在するのかを当然管理する必要があるでしょう?また、どのような”商品”を取り扱っているのかも管理対象となるはずです。

このような、管理したい”モノ”のことをエンティティと呼びます。
(システム的にはテーブルやファイルに該当すると考えてもらってもいいと思います。)

業務で管理するモノといった場合、実体があるモノだけを管理すればというわけではありません。
実体がないものも管理していく必要があります。

例えば、販売管理という業務ではどのような”受注”があったのかということを管理する必要があります。しかし、この”受注”というものは実体として(モノ)として存在するわけではありません。
(まあ、伝票(紙)として存在するという考え方はありますが、それは、”受注”という概念を伝票(紙)に記述して管理しやすくしているということです。)

あるいは、地域別に売上を管理したいという場合は、(”売上”とは別に)”地域”という概念も必要になってきます。この”地域”という概念は、その企業(あるいは業務)で勝手に決めている地理的な範囲のことであって、実際には地理が存在しているだけです。

このような実体を伴わないモノや概念もエンティティとなります。

データモデル(エンティティ関連図)を作成する際、まず最初にやるのはどのようなエンティティが存在するのかを識別する必要があります。

慣れてくれば、ビジネスルールや業務フロー図を見ただけで、「この業務ではこんなエンティティが必要になるはずだ」ということがわかるようになります。また、ユーザさんにインタビューを行いながら、「多分、こんなエンティティが必要だろう」ということが整理できるようになります。

最初は、感覚的によくわからないかもしれません。
その場合は、名詞(句)に着目してエンティティの候補を抽出するという方法があります。

エンティティの候補を抽出して、それをそのままエンティティとするわけではもちろんありません。
抽出したエンティティ候補が、エンティティとしての基準を満足するか確認していきます。
エンティティの基準を満足していれば、そのエンティティ候補はエンティティであると判断していきます。

では、エンティティの基準とはどのようなものでしょうか?

以下にエンティティの基準を列挙します。
①企業が業務を行なう上で、関心を払うべきデータである
②具体的な名詞で表現される
③唯一に限定される固有名詞ではなく、実体を表現する総称名である
④発生または管理単位を識別するためのキーを持つ
⑤キー項目以外に記述的役割を果たす属性を持つ
⑥単独で存在することなく、他のエンティティと関連を持つ

これらの条件を満足するものがエンティティなのです。
これらの条件を満足する管理対象データ(実体)の識別は、モデリングを行っていれば自然と身に付いていくます。
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