堂宇の光影

寺院建築の優美さ・秀麗さを追いかけています。
最近,更新に取材が追いつかず・・・
今しばらくお待ちください。

薬師寺・三重塔,法輪寺・三重塔

2013年04月25日 | 奈良

通いつめた場所の一つに西ノ京にある大池があります。

ここは薬師寺堂塔のビューポイントで,いつ訪れても池の端に三脚を構えたカメラマンがいて

ネットにアップされている四季折々の素晴らしい写真もここから撮影されたものが多いです。

左手奥に小さくですが,東大寺金堂のライトアップまで写せたのが気に入っています。

 

薬師寺東塔は世界に誇れる仏塔美。その姿はどう撮っても実物の秀麗さに迫れませんでした。

小学校の修学旅行のとき,まだ西塔の再建前で,石の基壇の水に東塔が映り込んだ

姿が忘れられません。現在は平成の大修復中だと思いその前の姿をアップしてみました。

 

ここに法輪寺をアップしたのは昨日の斑鳩からの流れでもあるのですが

薬師寺,法起寺と並べて,残っていてほしかった塔の代表という意味があります。

昭和19年の落雷で国宝だった塔が消失し,その後,幸田文女史の尽力で現在の塔が

再建されました。

西岡常一棟梁の作で,薬師寺西塔とともに将来,昭和の名塔と呼ばれるようになることを

願っています。

 

 

 

 

 

 

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法起寺・三重塔

2013年04月24日 | 奈良

法起寺もまた,足しげく通ったお寺の一つです。

法隆寺から近く,奈良市内に抜ける途中にあるということも理由の一つですが

なにより周囲の田園風景と1300年以上前に建立された三重塔がマッチしていて

四季を通じて写真に撮ってみたいと思わせるところです。

1枚目は,お盆で東大寺の万灯会に行った帰り道

薄く雲がかかる満月が幻想的でした。

 

こちらは秋分のころ。コスモスと遠景の塔をたくさんのカメラマンが

田畑のあぜ道から狙っていました。

 

真冬の法起寺境内からです。回りの木々の葉が落ちて見通しのよいなか

強い風が雲に変化をつけてくれました。

 

サクラの時季,新緑のころ,境内の池に塔が映り込む姿も必見です。

 

 

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法隆寺・三景

2013年04月23日 | 奈良

開設1500日を目の前に,これまでアップした堂塔の中から

好きな風景150枚でふりかえってみたいと思いつきました。きょうはその第1日め

 

世界最古の木造建造物群であり,世界遺産である法隆寺の写真は,

ネット上にもあふれていますが,このブログの始まりも法隆寺西院伽藍へ向かう

石畳の参道から始まりました。

1300年余りの時間を経た堂塔と同じく,

この道をどれだけの人々が行き来したか思いをはせるのが好きです。

 

当時,仮住まいしていた堺からバイクを飛ばして約1時間

朝夕に法隆寺までツーリングというのはとても贅沢な時間でした。

中門から境内に入って金堂,五重塔を仰ぎ見るのも好きでしたが,

この池越えにながめる伽藍がとても美しく思えました。

 

西院伽藍も観るべき堂は多いですが,やはり夢殿

それも朝夕の陽が斜めに射す時が最も美しいと思います。

見学の人影が絶えるまで待つ時間がとても長く感じられました。

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室生寺・五重塔

2011年10月21日 | 奈良
私が忘れられない写真集の一つに土門拳氏の「室生寺」があります。土門氏は,高校の同窓の方で校内に大きな
パネル写真が飾られていたのを覚えています。その写真集にあこがれて,室生の里まで数回足を運びました。
五重塔は,国内にある戸外の重塔として最も小さな国宝塔です。近年,再塗装されたこともあって,緑の囲みの中
にひと際,映える姿です。土門氏のようにはいきませんが,写真の腕のまずさを塔の秀麗さが補って余りあります。

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金峯山寺・遠望

2011年10月17日 | 奈良
奈良県吉野山,大峯山は,和歌山県の熊野三山と並んでいにしえから山岳信仰の霊地とされてきたところです。
訪れてみると,山河の国,日本の原光景がそこここにあって,精霊にさえも出会える気がしてきます。「世界
遺産」への登録は本当に嬉しい限りでした。写真は金峯山寺の境内から西を望んだもので,深い山間の八角堂
塔が絵に仕上げてくれました。
今年9月,紀伊半島を襲った台風の報道を目にするたび,訪れたときの道,川の被害が痛々しく,心から地元
の方々へのお見舞いと早い復興をお祈するばかりです。
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談山神社・十三重塔

2011年10月16日 | 奈良
古代日本の中で,その後の歴史を大きく変えた人物の出会いの一つに中大兄皇子(後の天智天皇)と中臣鎌足
(後の藤原鎌足)との蹴鞠の会のエピソードが語られています。奈良県桜井市にある談山神社は,その場とい
われ,鎌足の長男,定恵が父の墓をここに移し十三重塔を建て奉ったことに始まるとされています。
神社とありますが,明治時代の神仏分離以前は,「多武峯寺」又は「多武峯妙楽寺」と呼ばれていました。
境内は,寺院としての伽藍を残しつつ,神社特有の釣り灯篭に飾られるなど,独特の雰囲気を持っています。
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當麻寺(当麻寺)・本堂

2011年10月15日 | 奈良
奈良・大和の国から西方にある二上山は,古くはその二つの山間に陽が沈む様子から西方極楽浄土への入口と
して信仰の対象とされてきました。また,二上山を抜ける大和の国と大阪南部,河内の国をつなぐ竹内街道は
聖徳太子の時代にさかのぼる最古の官道として,難波から中国,朝鮮の品や渡来人の往来の要所でした。
二上山と竹内街道が重なる地にある当麻寺は,西方極楽浄土を現す「当麻曼荼羅」と,それを一晩のうちに蓮
の糸で五色に織り上げた「中将姫伝説」が残る寺院です。
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法隆寺・夢殿

2011年10月10日 | 奈良
法隆寺東院伽藍にある夢殿は,奈良時代初期,行信僧都が斑鳩宮の旧地に聖徳太子をしのんで建立されたとされます。
日本最古にして最も優美といわれるこの八角堂を訪れるに,私は陽が西に傾いた頃が好きです。
明治時代,フェノロサによって,1300年の封印から解かれた救世観音の逸話,それが太子の等身像ともいわれ,さらに
像の手が持つ宝珠の意味,そしてなによりこの堂が夢殿と呼ばれる隠された意味など,聖徳太子にまつわる伝承に思い
をめぐらすには,夕暮れ間際の朱の光が似合っているように思います。
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法隆寺・参道

2011年10月09日 | 奈良
世界最古の木造建造物として,遺産に指定された法隆寺はネット上にも星の数ほど写真がアップされています。
伽藍を間近に見るものもよいですが,個人的には,南大門を抜け中門に至るこの参道の石畳の丸みと,左右の
土塀に,1300余年間どれほどの人がここを歩き参拝したのだろうと思いを馳せるに好きな場所です。なかなか
人影が切れることのない法隆寺境内一円ですが,歩く人が疎らになった際には,ふと古に往来する人々の幻想
に浸ることができます。
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法起寺三重塔・秋桜

2011年10月08日 | 奈良
法起寺は,法隆寺から徒歩圏内にあって,「法隆寺地域の仏教建造物」として世界遺産に登録されているのですが,
平日は特に訪れる人も少なく,小さな境内でゆっくりと飛鳥時代に思いを馳せることができます。今の時期は,晴天
の下,周囲の田畑に秋桜(コスモス)が揺れ,三重塔を望みながら中秋の風情を満喫することができます。
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