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遣唐使船の復元プロジェクトから◆井真成の仕事1270年間!

2010-01-21 11:14:22 | 日記
こんにちは

読売新聞1月21日で、興味深い記事を読みました。
上海万博に向けて、遣唐使船を復元するという事です。

5月大阪出航 上海万博に遣唐使船、建造進む
<遣唐使船再現プロジェクト>


昨日、日本航空の話題から唐時代の言葉を紹介して
不思議なシンクロニシティを感じています。

では時空を超えて今日も書いてみたいと思います。


◆2世紀に渡る巨大な国家プロジェクト


はるか昔

日本という国を唐に負けないように立派にしよう

と多くの人々が荒海を乗り越えていきました。
7世紀から9世紀まで2世紀に渡る国家プロジェクトです。

さまざまなドラマが今に伝わっています。
命がけで唐に渡り、日本へ知識・技術を持ち帰った人物もいれば
運命のいたずらで帰国できず、唐土に没した人物もいます。

2004年に西安で墓誌が発見された日本人留学生「井真成」
も長い間歴史に埋もれていた人物です。

墓誌の記録では彼の生没年699-734なので、30代半ばで
病没してしまったようです。

彼自身は帰国したかったと思います

日本という国に自分の学んだ知識・経験を伝えたかった
日本に生まれて国家を代表して唐にやってきたのだから
日本の役に立つ人生でありたかった

という想いがずっと歴史に埋没していたように思います。

◆国号が残った!


2004年に墓誌が発見されて存在が脚光を浴びた当時
私が一番感じたことですが

彼の墓誌に刻まれた出身地の国号は
日本であった。

少なくとも734年の唐の時代から
日本という国号が確かに存在していた。

その国号はずっと変わらないで今も続いている。

井真成の人生が日本に残した最大の功績は
実はここにあったような気がしました。


◆1270年間かかって完成した仕事

墓誌発見からさかのぼると1270年間、ようやく井真成が
遣唐使としての使命を果たしたといえなくもないです。

書物の歴史記録というのは物的証拠がないと、いつのまにか
都合のよい解釈や改ざんがなされてしまいがちです。

その意味で墓誌の刻みは物理的な証拠記録となりました。

日本は当時、唐から独立した国家であった。
証拠は井真成の墓誌に日本という国号が刻まれている。


国家がそれだけ同じ国号で続くというのは世界史を眺めれば
非常なレアケースで、日本以外の国では奇跡だと思います。

→昨日のブログ紹介の言葉から
「創業は易く守勢は難しい」(魏徴)

日本が長く続いていることは偶然の奇跡かもしれません。
しかしそういう幸運をひきつける努力をしてきたのが
多くの日本人たちでもあったのでしょう。

遣唐使であったり元寇で戦った鎌倉武士であったり
鎖国の江戸~開国、近代までの努力の結晶なんです。

国家という単位で日本はものすごい努力をしてきました。
それを平成の今に伝える仕事の一部は井真成の墓誌です。



墓誌を刻み込んでもらえる遣唐使としての
努力と才能の人生を生きたということも言えます。


◆歴史の感覚でキャリアを生きるということ


証拠を残す人生を生きた
ということは個人キャリアの根幹なのだとも思っています。


仕事というのは本人が死んでも地上に残り
あとに続く人間にも影響を与えます。

その意味では

地上に生きている期間だけが人生なのではなくて
死後の長い時間経過も含めて人生は完結するようです。



遠くの過去が見渡せるものは
それだけ遠くの未来も見える
(チャーチル)

自分が選び、歩もうとする人生の影響を100年後や
1000年後の未来から逆に見てみようとすることも
時には面白いかと思いますよ


ではまた