中村敦夫氏による、渾身の力を込めた朗読劇「線量計が鳴る」の公演が、各地で行われているそうです。
http://3tasu1.com/director_funahashi/
3+1の「タスアクション」で、上映協力しつつ広めてこられた
鎌仲監督・河合監督・舩橋監督の映画の上映もますます広がっているようです。
鎌仲ひとみ監督「小さき声のカノン」http://kamanaka.com/
河合弘之監督 「日本と原発」「日本と再生」http://www.nihontogenpatsu.com/event
舩橋淳監督 「フタバから遠く離れて」 http://nuclearnation.jp/jp/part2/
直接原発のことではありませんが、今の時代に向けての叫び
心に響きましたので、かきとめておきます。
https://www.youtube.com/watch?v=F2q0_HFmQOg&feature=share
「チェルノブイリの祈り」を書かれたノーベル文学賞作家のアレクシェービッチさんが来日し、福島を訪れたあと東京外国語大で講演し、学生との対話をされたそうです。珠玉の言葉と思いますので、東京新聞の11月29日の記事より抜粋して紹介します。
http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201611/CK2016112902000134.html
◆アレクシエービッチさん 学生との対話詳報
アレクシエービッチさん「昨日福島県から戻ってきたばかりです。『チェルノブイリの祈り』という本に書いたことのすべてを見たというのが、私の印象です。荒廃しきったいくつもの村、人々に捨てられたいくつもの家を見ました。
国というものは、人の命に全責任を負うことはしないのです。また、福島で目にしたのは、日本社会に人々が団結する形での『抵抗』という文化がないことです。祖母を亡くし、国を提訴した女性はその例外です。同じ訴えが何千件もあれば、人々に対する国の態度も変わったかもしれません。全体主義の長い文化があったわが国(旧ソ連)でも、人々が社会に対する抵抗の文化を持っていません。日本ではなぜなのでしょうか」
学生「私は原発をなくさなくてはならないと思うが、それは可能か」
ア「人類はいずれ原発に代わる別のエネルギー源を探し求めざるを得なくなると思います。チェルノブイリや福島のようなカタストロフィーが複数起きることが予測されます。自然が一枚の絵であるなら、人間は登場人物の一人に収まるという形でのみ存在が可能です。自然に対して、暴力の言葉を操って対峙(たいじ)しようとするのは間違いです。それは人類の自殺へ至る道です。
明日すべての原発をストップさせることは不可能です。では、何を始められるのか。それは何ができるか、何を作ればいいのかを考え始めることです。ロシアのようにミサイルにお金を使うのでなく。現在の一番主要な問題はエコロジーだと私は思います」
学生「ロシアで『アフガニスタン侵攻は正しかった』との再評価が進んでいると聞き、危惧しています」
ア「新たな愛国主義、命を惜しまず偉大な国を守ろうという言説が広がっています。現代は旧ソ連の時代よりも恐ろしい時代になっています。アフガン侵攻の取材時は、戦死した兵士の家を訪ねると、母親が『真実を書いてください』と叫んでいた。でも、今は遺族に拒まれることが非常に多くなった。『真実を語ると遺族報償金が入らなくなる』と説明されます」
学生「私はウクライナ人ですが、ロシアとの関係を良くするために何ができるでしょう。また、あなたの本は両国にどんな影響を与えていると思いますか」
ア「あなたは芸術にグローバルな役割を求めていますが、私は宗教や芸術はより繊細なレベルで機能するものだと思います。一人一人の人間の心を和らげるとか、人生を評価するとか。私はアフガニスタンで死体を見ました。ひどい光景、非人間的な光景でした。あなたのような若い人に言えることは一つ。どんな状況であっても人間であり続けること、人間らしさを失わないことだと思います」
学生「チェルノブイリやソ連崩壊などで絶望に陥った人々はどうやって自分を救済したのでしょう」
ア「人は意外に多くのものに救われています。例えば愛。自然や音楽、毎朝コーヒーを飲むというルーティンの行動にも、偶然にも。さまざまなつらいことがありますが、人生は興味深く、生きるのは面白いと私は思います」
影法師さんというフォークソンググループが、どんどん風化が進んでいく中
311を伝えようと「花は咲けども」という歌を歌って、全国を回られているそうです。
まだ聞いてことはありませんが、今の閉塞的な状況を変えていく力をもっているのは、映画だけではないわけですので、書き留めておきます。
「映画以外のジャンル」というカテゴリーも作りました。