薩摩芋郎 STORY

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SHOCHU IS MY LIFE

芋焼酎も米焼酎も米が関係している。

2008-09-09 | Weblog
「THUNDER BARは芋焼酎がメインだから良かったね。」
「米焼酎を呑む人、大丈夫?」

ここ数日でボクが複数の方から直接、言われた話です。
これこそ風評、間違った筋違いの話です。
誤解を解く為、焼酎製造の基本的流れを簡単に説明しますと、
米焼酎だけでなく芋焼酎など本格焼酎はすべて米が必要です。
<本格焼酎(芋を例に)の製造フロー>
1/洗米→水に浸す→蒸す
 ・麹菌を培養するための米を洗う。洗米後、一定時間水に浸し水切り後、
  蒸し上げる。
2/麹を造る=製麹(せいぎく)
 ・蒸した米を冷却し麹菌の胞子を散布。一定の温度に調整後、寝かせて
  麹米を造る。
3/一次仕込み
 ・麹米に焼酎酵母と水を加え、攪拌(まぜる)。1週間程でもろみに。
(もろみとは、わかりやすく言えば「原料が発酵してできた固形に近い物。
 アルコールの塊のようなもの」です)
4/二次仕込み
 ・もろみに、蒸した芋と仕込み水を加え、発酵。2週間程で二次もろみに。
5/蒸留
6/貯蔵・割り水(原酒を地元のおいしい水で25度や20度に薄める)
7/瓶詰め
と、ざっとですが、このように芋焼酎に米は必要不可欠な原料なのです。
全てではないが、基本、米焼酎は二次仕込みで米を加え、麦焼酎は麦を、
加える。従って、本格焼酎は米が関係(一次仕込みの段階)している。

で、事故米を仕入れ(知らなかったとはいえ)一次仕込みの段階で、
使用してしまった蔵元さんですが。昨日の公表した5社(未公表数社)
ほとんどの蔵元さんが素早い対応で公表、回収・廃棄したのでまず健康
被害はでないでしょう。(しかし、第三者機関による分析調査は必要)
逆に、公表したことで今後も応援したくなりました。

問題なのは、公表していない蔵元さんが存在すること。「社内調査が
長引いていて公表が遅れて」が理由で、まもなく公表されることを祈ります。

一番怖いのは、(そんな蔵元さんはいないと願うけど)米焼酎の蔵元さんで
二次仕込みの段階で事故米を使った米焼酎(あるいは事故米で日本酒を製造)
を製造・販売(いずれにしても低価格帯の酒だろう)してないか。なのです。

このような心配、既に広まっている風評被害、焼酎離れをストップするためにも
焼酎業界(組合)が一丸となって(メーカー個別ではなく)安全宣言を早期に
実施してもらいたい。
<参考記事(ソース元、讀売新聞9月10日朝刊>
・鹿児島大学、焼酎学、鮫島教授談
「揮発性の有害物質は、麹を蒸す過程で空気中に拡散される。揮発性でない
 物質は蒸留の際、蒸気に含まれない。製品に有害物質が含まれる可能性は
 極めて少ない」
・日本酒に詳しい別府大学、発酵学、加藤教授談
「麹にもろみをつくる際に米は洗浄され、水も加えられる。農薬などの濃度
 は低くなる」
※要するに問題ないってこと?10年以上前から流通しているのだからぜひ、
専門機関による徹底した調査を早急に実施していただきたいもんである。

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