薩摩芋郎 STORY

100の議論より100円の寄付。
人生は100の苦しみ1回の喜び。
SHOCHU IS MY LIFE

タニーヤン・ネパール放浪ダイアリーズ5<子供達の笑顔>

2005-09-02 | Weblog
長身の校長と名刺を交換し、お互い軽く自己紹介する。
「よく来ました。フクオカは日本のどこにありますか?あなたは何をされてますか?」
「フクオカは日本の西、九州の北に位置します。私はアドバタイジングの仕事を
 しています。」
そんな会話の後、僕はバックからおみやげのステーショナリーを取り出した。
ノート,鉛筆,消しゴム,色鉛筆,鉛筆削りなどが大量に入ったパッケージを手渡す。
空港で両替したルピーを入れた封筒も
「少ないですが、これで子供達が喜ぶ事に使ってください」
校長は受け取ると神妙な顔でポツリと言った。
「実は、昨日、ダライラマ14世が日本へ行きました。そして、今日あなたが来た。
 不思議ですね。ありがとうございます。仏陀に感謝します」
それから来日の記事がでている新聞を見せてくれた。
恐れ多くもあの観世音菩薩の生まれ変わりと言われるダライラマの来日を引き合いに
だされ恐縮したが日本に行っていたことを知る由もなくその偶然にちょっと驚く。
「子供達に逢っていかれませんか?」
「もちろん喜んで」
一気に軽くなったバックを背負い、授業中にも関わらず各教室で紹介され、あの夢の
中にいたような子供達の笑顔にようやくたどり着くことができた。
「Namaste」(こんにちは)と言うと、ニコッと微笑み返してくれ、はにかみながら
「Namaste」と応えてくれた。
 じわっときた。
「Dannya baad」(ありがとう)と僕は小声で呟いた。

つづく

*子供達の笑顔

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