薩摩芋郎 STORY

100の議論より100円の寄付。
人生は100の苦しみ1回の喜び。
SHOCHU IS MY LIFE

できた、、できる?後輩

2017-01-06 | Weblog
「お疲れのようですねえ。スヤスヤとまあ気持ち良さそうに。。」
「ええ、年始挨拶が続いて新年会もハシゴでしたので。」
いつも電話してから来店する律儀な男が横に眠る先輩を横目でみながら応えた。
「・・・そろそろ起こさないと明日も早いと聞いてるしなあ。
 先輩!先輩!帰りますよ!」
先輩の肩を優しくさすりながら起こしにかかった。
むにゃむにゃと先輩は寝ぼけながら私に云った。
「おおっいかんいかん、、勘定は?いくらです?」
「もう終わってますよ。。先輩が払いましたよ。ごちそうさまでした。」
「そうか、、、そうか。。」
と先輩はヨロヨロ立ち上がりテーブル席に無造作に脱ぎ捨ててあったコートを羽織った。
「ではマスター、今年もよろしくお願いしまーーーす。」
といいつつ、先輩の肩をささえながら後輩君はバーを後にした。


「さすがやね。漢(おとこ)やね。」
私はカウンターを片付けたあと、ひとり焼酎を啜りながら呟いた。

「マスターもよかったら一杯呑んでください。あと勘定はこれから抜いといてください。」
と、先輩が眠りについてすぐ、後輩君は私に自分のサイフごと渡し計算を済まして
いたのでござった。