SPL/狼よ静かに死ね
2005年 ウィルソン・イップ監督
サモ・ハン演じるマフィアのボスと、彼を捕まえようとするサイモン・ヤム、ドニー・イェンらはみ出し刑事チームの激しい闘いを描く、香港ノワール・アクション。
一言で言うと、大好き(笑)
久しぶりに、自分の好みドストライクの映画です。あんまり好き過ぎて上手く面白さを説明出来る気がしませんが、思いつくままに感想を書いてみたいと思います。
マーシャルアーツは漢のたしなみ!
① 渋過ぎるストーリーが素晴らしい!
話自体は先に書いたとおり、至ってシンプルな筋立てです。
しかしタイトルのSPL(占星術の言葉で「殺破狼」)が示す通り、まさに女子供のつけいる隙のない、全編ハードな、男の意地と血に塗れたド熱い物語が展開します。
様々なキャラクターが登場しますが、共通するテーマは父性愛。裏社会に生きる男たちの不器用な優しさと、非情な闘いのコントラストにグッと来ます。
②コテコテの人物造形が素晴らしい!
香港映画らしい、いかにもな人間ドラマ。だが、それがいいのです。
チャン刑事(サイモン・ヤム)
前半の主人公にして、捜査チームのリーダー。サモ・ハンに殺された証人の娘を養女として育てています。不治の病に侵され数日後に退職を控えていますが、その前に何としてもサモ・ハンを逮捕しようという執念がやがて暴走していき…
マー刑事(ドニー・イェン)
真の主人公。サイモン・ヤムの後任として捜査チームに加わる、かつての武闘派刑事。過去にとある犯罪者を殴った事で重い後遺症を負わせており、今もその件を引きずっています。
サモ・ハン逮捕を焦るあまり、証拠の捏造に手を染める捜査チームと衝突しながらも、やがて固い友情を築いて行きます。
組織の殺し屋(ウー・ジン)とのドスVS警棒バトルはこの映画の白眉!
ポー(サモ・ハン)
マフィアのボス。邪魔者を即抹殺するなど冷酷非情な悪党ですが、一方で妻子をこよなく愛する良き家庭人でもあります。
終盤には彼とドニー・イェンの対決があるのですが、鬼のように強いんだ、これが!当時50代半ばのサモ・ハンによるキレッキレのアクション(要所には吹替も使ってはいるんでしょうけど)、往時のカンフー映画好きとしてはこの残酷な闘いを見ているだけで幸せな気持ちに浸ることができました。素敵過ぎる!
メイン三人以外にも、刑事チームの面子は家族とのわだかまりを捨てきれない人間臭い連中でしたし、全編に渡って暗躍するドス使いの殺し屋は、真っ白なスーツ姿で不気味な存在感を放っていましたよ。
③激しい肉弾バトルが素晴らしい!
一介の刑事からマフィアの1番えらい人まで、さも当然のごとく達人級の大格闘を演じます。現代の香港が舞台ですが、銃火器に頼らない肉弾バトルオンリーという潔さに痺れます!
特に殺し屋のドスVS警棒と、ラスボスのサモ・ハン戦(伝統的なカンフーではなく総合格闘って感じ)が好きですね!!
元々この映画はドニー・イェンがタイのガチバトル映画「マッハ!!!」に触発されて制作したという事で、現代の香港アクションの最高峰が堪能出来ますよ。
とはいえ、恥ずかしながら自分はこれまでドニー・イェンを存じ上げませんでした。これからしっかりチェックして行きたいと思います。
話のラストは決してハッピーエンドではありませんし、細かいツッコミどころもあるのですが、男っぽい熱いドラマと香港系肉弾アクションが好きな方にはオススメの傑作だと思います!
2005年 ウィルソン・イップ監督
サモ・ハン演じるマフィアのボスと、彼を捕まえようとするサイモン・ヤム、ドニー・イェンらはみ出し刑事チームの激しい闘いを描く、香港ノワール・アクション。
一言で言うと、大好き(笑)
久しぶりに、自分の好みドストライクの映画です。あんまり好き過ぎて上手く面白さを説明出来る気がしませんが、思いつくままに感想を書いてみたいと思います。
マーシャルアーツは漢のたしなみ!
① 渋過ぎるストーリーが素晴らしい!
話自体は先に書いたとおり、至ってシンプルな筋立てです。
しかしタイトルのSPL(占星術の言葉で「殺破狼」)が示す通り、まさに女子供のつけいる隙のない、全編ハードな、男の意地と血に塗れたド熱い物語が展開します。
様々なキャラクターが登場しますが、共通するテーマは父性愛。裏社会に生きる男たちの不器用な優しさと、非情な闘いのコントラストにグッと来ます。
②コテコテの人物造形が素晴らしい!
香港映画らしい、いかにもな人間ドラマ。だが、それがいいのです。
チャン刑事(サイモン・ヤム)
前半の主人公にして、捜査チームのリーダー。サモ・ハンに殺された証人の娘を養女として育てています。不治の病に侵され数日後に退職を控えていますが、その前に何としてもサモ・ハンを逮捕しようという執念がやがて暴走していき…
マー刑事(ドニー・イェン)
真の主人公。サイモン・ヤムの後任として捜査チームに加わる、かつての武闘派刑事。過去にとある犯罪者を殴った事で重い後遺症を負わせており、今もその件を引きずっています。
サモ・ハン逮捕を焦るあまり、証拠の捏造に手を染める捜査チームと衝突しながらも、やがて固い友情を築いて行きます。
組織の殺し屋(ウー・ジン)とのドスVS警棒バトルはこの映画の白眉!
ポー(サモ・ハン)
マフィアのボス。邪魔者を即抹殺するなど冷酷非情な悪党ですが、一方で妻子をこよなく愛する良き家庭人でもあります。
終盤には彼とドニー・イェンの対決があるのですが、鬼のように強いんだ、これが!当時50代半ばのサモ・ハンによるキレッキレのアクション(要所には吹替も使ってはいるんでしょうけど)、往時のカンフー映画好きとしてはこの残酷な闘いを見ているだけで幸せな気持ちに浸ることができました。素敵過ぎる!
メイン三人以外にも、刑事チームの面子は家族とのわだかまりを捨てきれない人間臭い連中でしたし、全編に渡って暗躍するドス使いの殺し屋は、真っ白なスーツ姿で不気味な存在感を放っていましたよ。
③激しい肉弾バトルが素晴らしい!
一介の刑事からマフィアの1番えらい人まで、さも当然のごとく達人級の大格闘を演じます。現代の香港が舞台ですが、銃火器に頼らない肉弾バトルオンリーという潔さに痺れます!
特に殺し屋のドスVS警棒と、ラスボスのサモ・ハン戦(伝統的なカンフーではなく総合格闘って感じ)が好きですね!!
元々この映画はドニー・イェンがタイのガチバトル映画「マッハ!!!」に触発されて制作したという事で、現代の香港アクションの最高峰が堪能出来ますよ。
とはいえ、恥ずかしながら自分はこれまでドニー・イェンを存じ上げませんでした。これからしっかりチェックして行きたいと思います。
話のラストは決してハッピーエンドではありませんし、細かいツッコミどころもあるのですが、男っぽい熱いドラマと香港系肉弾アクションが好きな方にはオススメの傑作だと思います!