セイナルボンジン

時代を逆行する大きなお友達ブログ。宇宙戦艦ヤマトや東映特撮ほか。

2017年 見た映画ベスト10

2017-12-31 15:47:21 | 映画
2017年に観た映画ベスト10を、備忘録として書いておきたいと思います。
といっても映画館に一度も行けずじまいでしたし、
トータルで50本程度しか見られてないんですけども…

なお、再見したものは除きます。


第1位 ランボー/最後の戦場(2008年 シルヴェスター・スタローン監督作品)
ベトナム帰還兵ランボーが、ミャンマーの独裁政権をやっつける話。
ヒロインまわりのドラマが雑とかいうのは置いといて、今年一番胸を打たれた作品。
やってることは「エクスペンダブルズ」と大差ないんだけど、こちらはグッと社会派寄りの内容。
悪い奴をやっつけてヤッターみたいな爽快感はほぼゼロで、
武力を持った権力者というのはこんなにも残酷になれるものなのか、という怒りや
戦いのむなしさが伝わってくる話でした!
スタローンの漢のまなざしが全てを物語ります。

第2位 バトルヒート(2015年 エカチャイ・ウアクロンタム監督作品)
人身売買組織に妻子を殺された捜査官が復讐する話。
私はドルフ・ラングレンに甘いんですけど(笑)、
彼の主演作の中ではダントツで好きな作品!
脚本もラングレン自身が書いていて、
ベッタベタの古き良きB級アクションの燃えポイントが
これでもかと詰め込まれているのが微笑ましい。
「マッハ!!!」で知られるトニー・ジャーが相棒役で出ていて
肉弾アクションが充実してるのもいいですし、
ロン・パールマン演じる黒幕も、冷酷非道なんだけど
家族思いで美学があるのがカッコよかったです。

第3位 トレマーズ(1990年 ロン・アンダーウッド監督作品)
アメリカ内陸の田舎町で、地中を高速で移動するモンスターが次々と人を襲う話。
地上版ジョーズと言われる作品、確かにモンスターとの攻防は手に汗握る展開なんだけど、
キャラの明るさやのどかな風景もあって不思議とのんびりした空気が楽しい作品でした!
クソの役にも立たないメルビン少年のボンクラぶりがお気に入りです。
普通のB級ホラーだったら間違いなく殺されちゃってるんだろうなー(笑)

第4位 ヒート(1995年 マイケル・マン監督作品)
ロバート・デ・ニーロ演じる犯罪者と、彼を追うアル・パチーノ演じる刑事の話。
3時間弱ある長い映画だったけど、超面白かったし超カッコよかった!
両陣営の一人ひとりに人生ドラマがあって、激しい戦いに
翻弄されてくっていうのが良かったです!
正義側のパチーノと、悪側のデ・ニーロ、2人の対照的な人生が
絡み合っていくところが特に印象的でした。

第5位 アンタッチャブル(1987年 ブライアン・デ・パルマ監督作品)
禁酒法時代のシカゴ、人々を苦しめるマフィア・カポネを追う
捜査官チームの実話を元にした話。
ショーン・コネリーが渋い!彼の薫陶を受けて
理想主義者だった主人公が成長してハードな戦いを
生き抜いてくっていうのが良かった!
正義のため、信じるもののために戦うっていうのは
やっぱりロマンですよね~

第6位 悪党に粛清を(2014年 クリスチャン・レヴリング監督作品)
デンマーク出身の人気俳優、マッツ・ミケルセンの主演作。
西部開拓時代、デンマークからアメリカに渡った男が
ならず者に妻子を殺されてしまう。
男は犯人を射殺するが、今度は街を牛耳っている犯人の兄に狙われて…という話。
復讐がさらなる復讐を呼ぶという、クラシカルな西部劇アクション!
題名を見た時点でこれ絶対私の好きな奴だって思ったけど、その通りの映画でしたウフフ( ´∀`)
男っぽい、乾いた雰囲気がたまらないわ〜

第7位 八甲田山(1977年 森谷司郎監督作品)
明治時代、陸軍の部隊が冬の八甲田山で演習中に遭難した実話を基にした話。
無謀な計画、指揮系統の混乱、甘すぎる危機管理、
コロコロ変わる方針の上に降りかかる悪条件が破滅へ一直線。
-50度とも言われる極寒地獄の中で、
若き日の北大路欣也の絶望っぷりがハンパないです。
今年一番、打ちのめされた作品。
暖房のきいた部屋でアイス食べながら見てると
たいへんな罪悪感に襲われます(笑)

第8位 ダークナイト(2008年 クリストファー・ノーラン監督作品)
ノーラン監督によるバットマン3部作の2本目。
狂気の男ジョーカーとバットマンの戦いを描く。
面白かった!ほぼジョーカーが主人公で、バットマンは翻弄されっぱなしでした。
逆に言うと、悪役がパッとしない1・3本目はイマイチ面白くなかったなあ…
キャストの豪華さだけじゃどうにもならない部分はあるよね…
この手の作品は、ヴィランの魅力で決まるという好例だなって思いました!

第9位 太陽がいっぱい(1960年 ルネ・クレマン監督作品)
アラン・ドロン演じる貧しい青年が、富豪の友人を殺して彼になり替わろうとする話。
かの淀川長治がこれをホモセクシャル映画と指摘したらしいんですけど、
実際見た印象は「うーん、単に淀川先生の趣味でそう見えたんじゃない?」という感じ。
同性愛的な要素はあるかもしれないけど、
個人的には「何者かになりたかった男の話」なのかなって思いました!
太陽あふれる明るいイタリアの風景と、主人公の空虚な内面のコントラストが
皮肉な感じで、心に残りました。

第10位 スペース・スクワッド ギャバンVSデカレンジャー(2017年 坂本浩一監督作品)
2代目宇宙刑事ギャバン・十文字撃と、特捜戦隊デカレンジャーが
協力して悪をやっつける話。
もちろん初代ギャバン・一条寺烈も登場するよ!
私の最も愛する単体ヒーローがギャバンで、
最も愛する戦隊がデカレンジャーなものですから
期待値上げ過ぎるとアレかなーと思ったんですけど、
いやいや楽しかったです!
ツッコミ所は無数にありますが、熱いノリとキャラの魅力で
十分燃えたし、楽しめました。
前日譚「ガールズ・イン・トラブル」も合わせてどうぞ。


というワケで、今年見た映画ベスト10でした。
相変わらず暴力と破滅と絶望の3拍子っていう
偏ったラインナップになりましたね~。
「マッドマックス 怒りのデス・ロード」が
入らなかったのが自分でもちょっと意外な感じですが、
楽しめたかどうかっていう基準でいくと
他にもツボに入った作品があったっていう事で。
その時の体調とかもあるしね…

今年は色々環境が変わったりして、趣味に割ける
リソースが減っちゃったなーという感じではあるんだけど、
ボチボチやっていきたいと思います。

2016年 見た映画ベスト10

2016-12-30 20:17:24 | 映画
2016年に観た映画ベスト10を、備忘録として書いておきたいと思います。
といっても映画館行けなくてほぼDVDだし、
話題の「君の名は。」「この世界の片隅に」も
未見なので色々アレですが…
なお、過去に見たものは除きます。

第1位 シン・ゴジラ(2016年 庵野秀明・樋口真嗣監督作品)
これは問答無用で一位。日本特撮映画の未来に希望が戻った!
ありがとうゴジラ!ありがとう庵野秀明!
個人的には、人間サイドのドラマはあんまりピンとこなかったんだけど
(ワザとらしいっていうか、良くも悪くもアニメ的だなって思った)、
日本の見慣れた日常が景気良くブッ壊されるカタルシスが最高でした!

第2位 バレット(2012年 ウォルター・ヒル監督作品)
スタローン演じる殺し屋が、自分たちをハメた悪い奴をやっつける話。
1ミリもヒネリのない、ド直球B級アクション。
これぞ男の世界…!
えもいわれぬ心の安らぎを感じたのでこの順位。
内容は銃や斧で殺しあってばっかりだったけど。

第3位 プリデスティネーション(2014年 スピエリッグ兄弟監督作品)
時空を転移する捜査官の物語。
アクション物を想像していたら全然違っていて、
タイムパラドクスSFの面白さがグッと凝縮された、ナイスな作品でした!
原作の短編小説「輪廻の蛇」も読んだ(これまた面白い)けれど、
うまいこと長編映画に仕上げたなあ!と感心しきり。

第4位 オール・ユー・ニード・イズ・キル(2014年 ダグ・リーマン監督作品)
日本のラノベが原作のSFアクション。
死ぬ事で時間を巻き戻す、タイムリープ能力を得た兵士の話。
ゲームで、何回も失敗してはリセットして攻略していく過程がモチーフになっていて、
とにかくコロコロ死にまくる主演のトム・クルーズが可愛かったです笑
トム・クルーズの「俺ってカッコええやろ?」オーラは苦手なんだけど、
この映画ではそのオーラを消し去っていて良かったです。
コメディもイケるんだね〜

第5位 トランス・ワールド(2013年 ジャック・ヘラー監督作品)
森の中の小屋に3人の男女がたどり着く。
奇妙なことに、森からは決して脱出できず、彼らの認識する
時間や場所にもズレがあった…
ほぼ全編森の中というザ・低予算映画ですが、楽しめました!
こういうシナリオの良さで見せるSFって好き!

第6位 スラムドッグ$ミリオネア(2008年 ダニー・ボイル監督作品)
スラム出身の無学な青年が、クイズ番組に出場して難問を次々に突破していく。
不正が疑われたが、彼にはある目的があって…
3つの時系列が並行して進んでいく複雑な話なんだけど、
現代の寓話という感じでいい話でした!
最後のダンスシーンも美しかったです。

第7位 サムライ(1967年 ジャン=ピエール・メルヴィル監督作品)
アラン・ドロン演じる、孤独な殺し屋の話。
よく考えるとツッコミどころは多いんだけど、
冷たく張り詰めたような静かで孤独なムードが良くて、
何よりアラン・ドロンが美しかったです!

第8位 ドゥームズデイ(2008年 ニール・マーシャル監督作品)
無法地帯と化した近未来のスコットランドで、
タフなお姉さんがヒャッハーな方々と戦う話。
ものすごい予算をかけてバカなことをやり切るという
清々しさが良かった!マッドマックスの新作も
ぜひ見ねば!と思います。

第9位 3時10分、決断のとき(2007年 ジェームズ・マンゴールド監督作品)
西部の無法者を、貧しい牧場主が駅まで護送する話。
ラッセルクロウ演じる、悪党のカリスマがカッコ良いのですが、
私はクリスチャン・ベールの牧場主のキャラが好きで、
西部劇版ロッキーというか、人生追い詰められた男が意地を見せる所に
グッと来ました。

第10位 ロッキー・ザ・ファイナル(2006年 シルヴェスター・スタローン監督作品)
無名の負け犬ボクサーから栄光をつかんだ、伝説のチャンプのその後を描く。
話自体は第1作の回顧というか、ロッキーを愛してくれた人たちへの
カーテンコールって感じですが、男たるもの、
年齢など関係ない、最後の時まで戦い抜いてこそなんだという
スタローンの熱い意思に感動しました。

スタローン自身、肉体派アクションブームが去って
コメディに挑戦してズッコケたり、演技派を目指して爆死したりと
長い低迷期があったワケですが、
ここに来て吹っ切ったんだな!という感じなのでしょうか。

いやー、私もこういう熱い心を持ったオタクババアになりたいなーと
思って、最近ちょっと健康に気を使うようになりました(笑)


ヒッチコックや恋愛ものも見てたはずなんだけど
出て来たのはSFとB級アクションばっかりじゃねえかって、
まあ自分でもわかってたんですけども。
来年は海外SF中心に活字の本も積極的に読んでいきたい所。

ということで、2016年に見た映画ベスト10でした。

今年観た映画ベスト10

2014-12-28 21:00:09 | 映画


年末ということで、2014年に見た映画(DVD含)の中で
特に好きなものを思い返してみたいと思います。
再見した物は除く方向で。
映画としての完成度や評価と言うよりも、自分が好きかどうか、
という観点で順位づけしてみました。

第1位
『宇宙戦艦ヤマト2199 星巡る方舟』
(2014年 出渕裕監督作品)
これはもう別格と言うことで。
「2199」らしい映画だったと思います。
一本の映画作品としての評価はよく分かりませんが、
ヤマト愛的には満点です。悔いなしッ!!

第2位
『狼よさらば』
(1974年 マイケル・ウィナー監督作品)
チャールズ・ブロンソン主演の社会派アクション。
正当防衛と言う建前で無差別に小悪党を殺しまくる主人公、
たぶん、自分が狂っているのを自覚してるんでしょうけど、
自分でも止められないというか、止める気がないのかなーなんて、
色々考えちゃいますね。
続編は単純な勧善懲悪ものになりますが、
それはそれで、嫌いじゃないわ!

第3位
『エクスペンダブルズ3 ワールドミッション』
(2014年 パトリック・ヒューズ監督作品)
B級アクション俳優オールスター映画第3弾。
登場人物全員、精神年齢が中学生なのですが、
そこがいい。ドルフかわいいよドルフ。

第4位
『エクソシスト』
(1973年 ウィリアム・フリードキン監督作品)
ホラー映画の歴史的傑作。
さすがに特撮やショックシーンは古臭く感じましたが、
ドラマが物凄くリアルかつ緻密で、見ごたえありました。
挫折を経験した主人公カラス神父が信仰を取り戻し、
少女を救うために命をかける男泣きドラマです…!

第5位
『シャイニング』
(1980年 スタンリー・キューブリック監督作品)
巨匠キューブリックの代表作。
展開が淡々としてる+尺が長いという点が
自分の好みからは少し外れるのですが、それを差し引いても
幾何学的なビジュアルセンスと、
彼の狂気が明らかになるシーンの絶望感と、
J・ニコルソンの顔芸が素晴らしかったです。

第6位
『エド・ウッド』
(1994年 ティム・バートン監督作品)
”史上最低の映画監督”エド・ウッドの
半生を描く伝記映画。
創作における、彼の潔すぎる姿勢は
正直羨ましくもあります(笑)

第7位
『ゴッドファーザーPARTⅠ PARTⅡ』
1、2合わせて6時間超、超大作暗黒街大河ドラマ。
世界中のギャング映画に影響を与えた傑作です。
エド・ウッドより低くてすみません。

第8位
『イップ・マン/序章』『イップ・マン/葉問』
(2008年・2010年 ウィルソン・イップ監督作品)
ブルース・リーの師であるイップ・マンの
若き日の活躍を描くカンフー映画。
序章・葉問ともに、ラストバトルよりも
途中のバラエティ豊かなバトルが楽しくて好きだったりします。

第9位
『ゴジラ』
(2014年 ギャレス・エドワーズ監督作品)
カッコいいゴジラさんが劇場で拝めて幸せです…!
ドラマはまあこんなもんかなって思いましたが、
(特にアメリカのかたが、原作のテーマに迫りきってないと
 手厳しいコメントをしてたのに驚いた)
続編制作&本家東宝版ゴジラ復活決定ということでめでたい!

第10位
『パーフェクトブルー』
(1997年 今 敏 監督作品)
売れないアイドル+ストーカー+連続殺人という
手あかのついた題材も、料理次第でこうも面白くなるのね。
実写風でありながら、アニメにしかできない緊迫感があって、
特に印象に残ります。

ということで、2014年に見た映画ベスト10でした。
来年も面白い映画がいっぱいみられるといいなあ。

それでは、よいお年を!

エド・ウッド

2014-12-20 21:30:35 | 映画


エド・ウッド(1994年 ティム・バートン監督作品)
「史上最低」といわれる実在の映画監督、エド・ウッドの半生を描く白黒映画。

か、感動したッ…!
ウッドが抱き続けた「夢」への愛情とオマージュがあふれていて、
バートン作品では一番お気に入り、かも。


エド・ウッドは、1950年代のアメリカで、低予算の怪奇映画を作っていた人。
その作品は「余りに酷くて、真面目に観たら死にたくなる」程の凄まじさ(らしい)。
しかし、本人は至って大真面目。
才能ゼロ、世間から見向きもされなかったにも関わらず、
映画作りへのひたむきな情熱を決して失わなかったことから、
広く愛されている人物だそうです。

この作品の見どころの一つは、
忘れられた名優ベラ・ルゴシと、ウッドとの奇妙な友情です。
当時、高齢に加え、薬物中毒でボロボロだったルゴシですが、
ウッドとの出会いで失っていた情熱を取り戻します。
ウッドの作品は本当にどうしようもないものばかりですが、
彼のためならと老骨に鞭打って、朝四時の冷たい沼で、
タコのヌイグルミと格闘するシーンを演じたエピソードは感動的でした。
(もっとも、史実では代役が演じていたようですが)

映画監督には、エモーショナルというか陶酔型の人物が多いと聞きますが、
ジョニー・デップ演じるエド・ウッドの映画製作シーンは、
どう見てもヤバいアレをキメちゃってるようにしか見えなくて笑えます。

劇中では代表作「プラン9・フロム・アウタースペース」の
撮影の様子が描かれますが、凄かったですよ…
役者がトチっても気にしない、
死んだ俳優の代役が全然似てなくても気にしない、
昼のシーンが突然夜になっても気にしない、
ボール紙で作った墓石が倒れちゃっても気にしない。
周りが「いいんですか、やり直さなくて…」と心配する中、
本人は「完璧!素晴らしい!」と満足げ。
どんだけ完璧のハードル低いんだお前。
そりゃ、意味不明な最低映画にもなりますわな。

そんな映画製作に向かって暴走するウッドを、
バートン監督は「憎めないアホ」として、実に魅力的に描きます。
周囲の横やりにめげそうになるウッドに、
彼が尊敬する映画人、オーソン・ウェルズが告げる言葉が深い。
「夢のためなら戦え。
 他人の夢なんか撮ってどうする?」

客観的に見れば、ウッドにとって映画製作は
自己満足に過ぎないんでしょうけれど、
本来、創作活動の原点ってそこにあるんじゃないかしら。

ま、ウッドの作品自体は、一生見ようとは思いませんけれど(笑)

参考リンク
エドワード・D・ウッドJr.(最低映画館)
プラン9・フロム・アウタースペース(最低映画館)

EX3 その2!

2014-12-14 23:57:15 | 映画

という訳で、『エクスペンダブルズ3 ワールドミッション』より、
ガンナー・ヤンセン(演:ドルフ・ラングレン)ですよ。

今作品は、若手の新キャラや、新たなスター俳優も加入して、
さばかなければならない情報量が非常に多く、必然的に
メンバー一人当たりの出番は大分減ってしまったのですが、
それでもガンナーは可愛らしかったですね!

どこが可愛らしかったかと言うと、
若手のITキャラに対抗意識を燃やして、突然腕に小型の端末をつけてくるんですけど、
仲間に「若造の真似か?」と突っ込まれて
「は?前から持ってたし!」
と見栄を張っちゃうところがまず可愛らしかったですね。

その後、肝心な時にバッテリーが9%しか残ってなかったりとか、
実は全然使いこなせてなくて、天気しか見てないのが発覚したりとか、
相変わらずポンコツなキャラクターが大変愛らしかったです。

シリアス方面で言うと、基本ガンナーって変な人なんですが、実は仲間が大好きで。
メンバーが撃たれて重傷を負ったとき、一番
「死ぬな!」って、必死になってた姿が印象的。

リーダーのバーニーが「これ以上大切な仲間が傷つくのは耐えられない」と
メンバーに別れを告げるくだりでは、
本当に悲しそうに、一人淡々と射撃訓練をするシーンが胸に迫ります。
だんだん武器がレベルアップして、的がすっごいバキバキになってたけど(笑)

今回、アントニオ・バンデラス演じるはぐれ傭兵ガルゴというキャラが出てくるのですが。
一切空気を読まずにマシンガントークを繰り広げるガルゴを、
まるで珍獣でも見るかのような視線で見つめるガンナーが、何だか面白かったです。
ガンナーだって珍獣じゃん…?



今回新たに登場した俳優陣の中で、私が特に好きなのはウェズリー・スナイプス。
アメコミ映画『ブレイド』シリーズが好きだったんですよねえ。
一作目の時、本当はオファーがいってたそうなんですが、
個人的な事情(脱税で服役)によりキャンセル。
世界中のアクション映画ファンをやきもきさせてた彼ですが、
今回、脱獄囚という絶妙の役どころで華麗に復帰。

救ってくれた仲間に、訥々と、誠意をもって礼を言うシーンは、
スナイプスを待っていた世界中のファンに向けたメッセージとも取れて、
なんだかグッときましたよ。

「心配掛けやがってバカヤロー、
 体に気を付けて、これからも頑張れよなコノヤロー」
と、意味もなく、たけし風に応援したくなりました。
「元々は衛生兵だけど、味方に負傷者を出したくない一心で
ガンガン敵を殺してたら、いつの間にか傭兵になってた」という
濃いキャラ設定の割に、ストーリーにあまり絡まなかったのが残念だけど、
それは「EX4」に期待、ということで。


あとは、年取ったとはいえ、破天荒な毒舌CIAエージェントのハリソン・フォードも格好良かったし、
映画界復帰後、B級バイオレンス作品に意欲的に取り組むシュワルツェネッガーが
これまで以上に活躍してたし(ジェット・リーとのホモ設定は意味不明だったけど…)で、
思い出せば出すほどに、「EX3」楽しかったなあ~という感じです。
DVD出たら、日本語吹替え版も要チェックだわ!

地元の映画館でなかなか上映しないから一時はどうなることかと思いましたが、無事見られてよかったです。
ヤマト2199の新作も良かったし、これで安心して年が越せますわ。

エクスペンダブルズ3 ワールドミッション

2014-12-08 01:04:26 | 映画

エクスペンダブルズ3 ワールドミッション(2014年 パトリック・ヒューズ監督作品)

ランボー、ターミネーター、インディ・ジョーンズ、そしてマッドマックス!
古今東西のアクションスターが大挙総出演する、
暴力の満漢全席映画・第三弾。

ちょっと遅くなりましたけど、無事見てきました。
超楽しかった!!

お話はいつも通り、
「バーニー・ロス(演:シルベスター・スタローン)率いる傭兵軍団が、
 悪い武器商人(演:メル・ギブソン)をやっつけるぞ!」
てな内容。

話自体は至ってベタでシンプルですが、
大勢のキャラ一人一人がとても魅力的に描かれていて、
これまで彼らの出ていた作品が好きな人なら、間違いなく楽しめます。
もちろん、お話も王道ながら、派手なアクションと
ちょいちょい挿まれるコミカルな場面とが、非常にバランスがよくて、
アクション映画としては、シリーズで一番完成度が高いのではないでしょうか。
監督はまだ新人だそうですが、ただモノじゃないですね…!

まあ、よく考えると
「敵は狡猾な人物という設定なのに、いきなりダンプで突撃してくるのね」とか、
「若手チームの活躍は、女の子以外パッとしないよなあ」とか、
「終盤の乱戦は、なんか色々もったいない気がする」とか、
「ウェズリー・スナイプス、冒頭で派手に脱獄したのに、ストーリーにはそんなに絡まなかったね」とか、
突っ込みどころはそれなりにあるけれど、見てる間はとにかく楽しかったので無問題。

客が矛盾を気にする前にチャッチャと話を進めてしまえ、
というのはB級映画の鉄則ですわな。


さて、今回の悪役は、マッドなマックスさんこと、メル・ギブソン。
前回のジャン=クロード・ヴァン・ダムも素晴らしかったけれど、
今回のメルギブの悪党っぷりも素敵でした。

何ていうんですかね、ヴァン・ダムは憎たらしいながらもカッコよくて、
「ああ、あの後ろ回し蹴りで蹴られたい…」と思えるのですが(たぶん死にます)、
メルギブの場合、目つきからして怖いというか、ナチュラルにヤバそうなオーラが出てて、
「このオッサンとはガチで関わりたくないわ…」と思いました(笑)

スタローンとの最後のタイマンは、渋めな雰囲気の
ドツキ合いがいい感じでしたね!

長くなってきたので、ドルフ・ラングレンの話はまた次回!


悪魔のいけにえ

2014-08-09 12:38:08 | 映画

作中に登場する殺人鬼「レザーフェイス」が
あまりに恐ろしかったので、とりあえず美少女化してみた。反省はしていない。

ジェイソン、フレディといったホラー映画を美少女フィギア化した
商品が話題になってたので、もしレザーフェイスたんを立体化するなら
こんな感じかな~と思って描きました。むっちりした妹キャラ。

女の子を可愛く描くのはむずかしい。要練習です。

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悪魔のいけにえ(1974年 トビー・フーパー監督作品)

お姉ちゃんが、人肉マスクをつけてチェーンソー持った
頭のおかしい大男に全速力で追いかけ回される話。

全世界の人間が間違いなく「こんな目にだけは遭いたくない」と思うであろう、
最悪のエッセンスに満ち溢れていました。
描いているのは実にシンプルな恐怖なんですが、
完全に突き抜けるとそれは芸術たり得る、という事なんでしょうね!

ゴジラ(2014年版)

2014-07-26 20:32:01 | 映画

映画館で買っちゃった、ゴジラカップ。
普段愛用しているマグカップと比べても、存在感が半端ないです。
首が太くて、体も肉厚なので、齧られたら超痛そう!


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ゴジラ(2014年 ギャレス・エドワーズ監督作品)

日本を襲った謎の地震による原発事故。
14年後、その施設には謎の巨大怪獣が隠されていた…!

とっても素敵な怪獣映画でした!

グッときたシーンは色々あったけど、
渡辺謙(役名は芹沢猪四郎博士ですって!)が言った
「We call him ゴジラ」
には痺れました。
そうか、ゴジラかと。
ガッズィーラではなく、ゴジラかと!

なんといってもこの映画では、ゴジラそのものが
とても魅力的に、格好良く描かれていたことが素晴らしい。
登場するシーンの、タメてタメて…咆哮!!
っていうアレは理屈抜きで鳥肌立ちました。
劇場の大音響で聞くべきですよこれは。
ヒーローが見得を切って名乗るのにも似て、日本人の生理に合う演出だと思います。

今回のゴジラは「荒ぶる神」「神聖な存在」という、どちらかといえば善よりのイメージ。
時代、時代によって、恐怖だったり、悪だったり、善だったり、
とらえ方がいろいろ変ったキャラクターですが、今回は
2014年現在で考えられる、一番いい落としどころだったのではないでしょうか。



ええと、自分は1954年のオリジナル「ゴジラ」は
人生ベスト3に入れちゃうくらい大好きな映画なのですが。
「人間の過ち(核兵器)が生んだ、絶対的な"破壊神"(ゴジラ)を前に、
 人間が何を思い、行動するのか」
という点に非常にひかれるのです。

ゴジラさんももちろんですが、ゴジラをも抹殺できる究極兵器
「オキシジェン・デストロイヤー」を開発したものの、
それを世に出すことに罪の意識を感じる芹沢博士のドラマも素晴らしく、
終戦後わずか9年、広島や長崎の生々しい記憶、そして第五福竜丸事件
という当時の日本の「時代」が生んだ唯一無二の大傑作だと信じているわけです。


今回の「ゴジラ」は、冒頭がいきなり原発事故・メルトダウンから始まり、
ゴジラ原点のテーマにかなり挑戦したと思いますが、
後半、人間サイドのドラマはなんか普通のハリウッド映画になっちゃった感じが
少し物足りなかったかなーと思います。
最終的には、なんか小難しい顔した渡辺謙しか印象に残らなかったというか(笑)

まあなんだかんだ語ってしまいましたが、とっても楽しく鑑賞することができました!
これからも、素敵な怪獣映画がいっぱい作られますように☆



最後に、1954年の「ゴジラ」から、平田昭彦演じる芹沢博士。
設定上は「顔に醜い火傷があり、愛する女性から身を引こうと考えている」
という事なんですが、モノクロ画面では傷がよく見えません。
ていうか、テライケメン。

「キュートな電波巨人」を応援する話

2014-07-13 21:29:06 | 映画

自身が演じる「スコット軍曹」がとんでもない目に遭ってるシーンを手に、
『ユニバーサル・ソルジャー 殺戮の黙示録』の見どころを
超サワヤカな笑顔で語るドルフ・ラングレン。
ネットで見た動画があまりにも印象的だったので描いてみたのですが、
うろ覚えなので、色々間違ってると思います…


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「キュートな電波巨人」と一部で大人気、
アクション俳優、ドルフ・ラングレンが気になるんです。という話。

198センチ、108キロ、50過ぎの強面親父に「キュート」という
形容詞はおかしいんじゃないかと思うのですが、そうとしか表現できないから困ります。


かつては「ロッキー4」の冷酷な悪役ボクサーで有名になりましたが、
最近は「人間核弾頭」とまで評された超絶スペック(高学歴、イケメン、極真空手三段)と
出演するB級アクションの残念な落差をネタにされており、
本人もそれを自覚したうえで楽しませてくれている所がなんともステキ。

さすがに、ホストを務めたバラエティ番組で
ウェディングドレス姿を披露した時は
「仕事選べよ、オッサン」
って思いましたけどね。


近年では、
ヤク中になったり、役に立たない化学トリビアで勝手にションボリしたりする、
戦闘力とお茶目なキャラのギャップが魅力の傭兵を演じたり(エクスペンダブルズシリーズ)

冷酷なマフィアのボスなんだけど趣味が料理で、
栄養素のウンチクを語りながら可愛らしいエプロン姿で殺し屋を抹殺する
ビビっていいのか笑っていいのかよく分からない悪役を演じたり(マキシマム・ブロウ)

なんとも味わい深いキャラクターを演じていて、お気に入りの俳優さんの一人です。


長いキャリアでは主演映画も30本以上あるのですが、いかんせん微妙な作品が多いです。
一応、本人が監督を務めた作品は全部見まして、
クラシカルな流れ者ヒーローを描く『バトル・ライダー』や、
リベンジは冒頭の5分で終了、途中から何やらロードムービー→西部劇になる『レッド・リベンジャー』
予告編のドラムを叩く姿がカッチョイイ『レッド・コマンダー』
あたりはそこそこ好きです。

お世辞にも凄く面白いとは言えませんが、
「ああ、こういうのがやりたいのね」
という要素は、分かる気がしました。
趣味が合いそうと言うか。
ラングレン自身はクリント・イーストウッドのファンらしいので
イーストウッド、今まで避けてたけど今度見てみよう!と決心した次第。

今年は主演TVシリーズやら
これまで以上に豪華キャストが勢ぞろいする『エクスペンダブルズ3』なんかも
待機中ですので、引き続きゆるやかに応援していきたいと思っています。

狼よさらば

2014-06-22 00:47:43 | 映画
名優、チャールズ・ブロンソン。
「イケメンか、そうでないか」で言えば間違いなく「そうでない方」に入るとは思うんですが、
「ううむ、渋い!カッコいい!!」って思ってしまうから不思議なものです。
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狼よさらば (1974年 マイケル・ウィナー監督作品)

ゴロツキ共に妻を殺され、娘を廃人にされたブロンソンが、リボルバー片手に街の犯罪者を処刑していく、という話。



超面白かった!
テーマが自作ゲームと似てるので気になっていたのですが、これは見ないでおいて良かったです。凄すぎてやる気なくしてたと思うので(笑)

主人公(チャールズ・ブロンソン)はニューヨークの設計士(見えないけど=笑)
兵役も拒否した平和主義者でしたが、家族を傷つけられたことから悪党どもへの私的な制裁を開始します。

初めて強盗を射殺した時は、「何てことを!」とガタガタ震えながら嘔吐していたのですが、徐々に危険な「狩り」にのめり込んでいき、顔色一つ変えず次々殺人を重ねるようになります。

ポイントは「敵討ち」をしている訳ではないということ。
家族を傷つけた犯人は結局分からずじまいで、主人公は手当たり次第にチンピラを殺しているだけです。
「財布出しな」って言っただけで即処刑ですからね、やってることは殆ど殺人鬼と大差なかったりします。

街のダニ共を片っ端から始末するブロンソン、マスコミにも英雄扱いされますがヒーロー的爽快感は微塵もなく、警察にもマークされ、深みにズブズブのめり込んでいく姿が非常に危うく目が離せません。

彼を追うオチョア警部のキャラも良かったです。最後の主人公とのやり取りは必見です。
ここは吹替と字幕でかなり印象が違いますが、私は吹替の方が好きですね。原語と比べて少し「盛って」いる感じですが、ドラマ的に凄く分かり易く、流れが美しいです。
大塚周夫の名演も素晴らしかったです。

ラストシーンを「続編を狙ったもの」と捉える向きもあるようですが、私は続編関係なくこの終わり方がベストだと思います。
色々な解釈があると思うのですが、個人的には、完全に主人公は「向こう側」の人になってしまった、もう元には戻れないのだな…という、何やら恐ろしくも悲しいものに感じられました。

五作までシリーズ化されたようですが、どうなんでしょう?
邦題を見る限り、「スーパー・マグナム」「地獄のリベンジャー」とやりたい放題ですよ。
悪党どもは俺が裁く!おっさんアウトローが痛快大暴れ!みたいな感じなのかしら?
それはそれで、自分好みではありそうなんですけども(笑)