柴田よしき著
「お勝手のあん」
この主人公の名前はお安(おやす)
読み始めるうちに
なんでおやすなのにお勝手のあんなの?
という疑問が
お小夜という百足屋のお嬢様が
「おだやかでみんなが安心できる、そういう有り様が、安。
それでね、この字は、やす、とも読むの。
おやすちゃんの、やす。
おやすちゃんにぴったりの字だわ。
おやすちゃんのやすは、安(あん)。
あら、あん、ってなんだか可愛いわね。
これからわたし、おやすちゃんのこと、時々、あん、って呼んでもいい?」
まあ、お小夜ちゃんが付けたニックネームみたいなもの。
あんときたら
そう「赤毛のアン」です
この物語、時代小説の赤毛のアンなのです
著者の柴田さんは赤毛のアンが大好きだそうです
リスペクトしています
出だしから、
男の子と思って雇ったら女の子だったから始まります
そして、おやすに料理の手ほどきをする料理人政一がマシュー
厳しく指導はするがおやすを認めている女中頭のおしげがマリラ
お小夜がダイアナ
っていうところでしょうか
今ちょうど、NHKで
「アンという名の少女」
をやっています
このアンが、今まで見た中で一番アンに近い
初恋の相手ギルバートにあたる人は
お勝手のあん2 あんの青春 ~春を待つこころ~
で、きっとでてくるのでしょうね
楽しみです
下魚だって、節に仕立てれば高級な味が出る。
けれど節は出汁の為に削られて、料理の表には顔を出さない。
そうだ、わたしは節になろう。
このお勝手で生きて、身を削って、けれど美味しい出汁になる。
どんな料理だって出汁が基本だ。
出汁が駄目ならすべて駄目。
そういう心構えで生きていこう。
14の夏だった。
やすは、自分の人生をその時、決めた。
おやすの成長と周りの人の優しさがとても気持ちのいい作品です
みおつくし料理帖と同じように
美味しいものが沢山出てきます
根曲がり竹や
揚げよもぎ餅
この二つは特に食べたい
お腹のすいているときには読めない本です
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます