朝井まかて著
「白光」
いや~結構読むのにエネルギーがいりました
山下りん
日本初、ロシア留学をし、イコン画家となるお話
イコンとは、ロシア正教の聖像画のこと
幕末、絵が描きたいばかりに家出までしてその意思を貫こうとします
しかし、いい師に出会えずに落胆するりん
ロシア正教会で彼女の一生に関わるニコライ司教と出会います
ロシアにも行き、イコン画を学ぶことになるのですが、
彼女の優先順位は絵が描きたい
本当の信仰心は薄いものでした
彼女が貧しくなければ、
そしてもう少し時代が進んでいたら彼女はきっと違う絵を描いていたことだと思います
ロシアの往路の船中での彼女
修道院での生活の彼女
どれも、絵が描きたいという情熱があったからこそできたこと
好きなことがあるって本当に人を強くします
でも、人との諍いはつきもの
仕方ないこと
山下りんさんの描かれた絵を見てみたいと思うのですが、
イコン画には名前を入れないんですね
この本の最後に主要参考文献・主要参考論文が連なっています
この本を書くのにどれだけの文献を読まれたのでしょうか
朝井まかてさんもきっと山下りんさんの生き方にとても魅力を感じたのでしょうね
絵が好きな方は一読あれ