人と文明(2024.12.29日作)
限りない文明 科学の発展が 人間の
無限の幸福を約束するとは
限らない
文明 科学の発展により
得る便利さと共に 人は
人との繫がり 心の通い合い その密度を
希薄にしてゆくに 違いない
人と人との心の繫がり 精神性
文明 科学の利便に頼る頻度 割合が増し
深まれば深まる程 人はより
自己の世界に閉じ籠もり 独自の世界を
生きてゆくだろう
人と人との繫がり 精神性 希薄になり
失われて ゆく
人は それぞれ 独自の世界 独自の意識 を
持つ存在
それぞれ 人が持つ世界 それぞれ
異なる意識 異なる世界
利便さが
その世界を深めるだろう
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<青い館>の女(43)
一体、わたしは何が不満だと言うのか ?
これまでの人生でかなりのものを手にして来たではないか !
その人生が不満だとでも言うのか ?
この世界には、わたしより恵まれない立場の人間は数多く居る。
わたし自身は<スーパーマキモト>の社長という立場上、世間一般の人々の尊敬をも集めて来た。
その人生の何処が不満だと言うのか ?
わたし自身にも分からない。
それでも心の底の何処かには常に、哀しみにも似た感情が翳を落としている。
何故なのか ?
これまで過ごして来た人生の総てが無意味だったとでも言うのだろうか ?
そんな事は無い !
わたしのして来た事の総てが無意味だったなどという事は無い。
少なくとも、何かの役には立っていたはずだ。
その証拠に、義父から受け継いだ<スーパーマキモト>は順調に発展し、無事、息子の手に引き渡す事が出来たではないか !
それでいながら何故、今日まで生きて来た人生の総てに空白の感覚を抱くのか ?
失われた歳月という思いが芽生えるのか ?
自分は自分なりに今日まで精一杯生きて来た。
その思いに揺るぎは無い。
自分なりに精一杯生きて来た人生。
その中で失われてゆく歳月は誰にも止められない。
生きる物達総てが負った宿命ではないか !
逃れられるものでは無い。
失われゆく歳月・・・
総て善しとて受け入れるより仕方が無いではないか。
改めてそう自分を納得させて、せめて、今という時を精一杯生きようと心の裡で呟く。
「なんだかまた、大分降って来ましたねえ」
タクシーは大雪の中を走っていた。
辺り一面、降る雪で周りの景色さえが朧げに見えるだけになっていた。
フロントガラスにぶち当たる雪にワイパーを激しく駆動させて言った運転手の声には、緊張感さえ漂っていた。
「東京に住む人間には今の季節、こんなに雪が降るなんて考えられない」
わたしは言った。
「まあ、この辺では、この位の雪を怖がっていたんじゃこの商売は出来ませんがね」
運転手は達観した口調で言った。
「それはそうだろうけど」
わたしは言って、ふと、先程別れて来たばかりの店長の姿を思い浮かべた。
何事にも強い意欲を持って臨む、その若々しい姿にわたしは深い安心感と満足感を覚えたが、それもこうして雪に覆われたタクシーの座席に体を埋めて思い起こす時、何故か、奇妙に遠い世界の事の様に思えた。
わたしには最早、係わりの無い世界。
別の世界の出来事の様に思えた。
今のわたしに取っては、総てのものが虚無の影を帯びて見えて来る。
体調不良が映し出すわたしの現実社会。
その先に見える物は。
あらゆる物が黒い影を帯びて見えて来るだけだ。
今此処にこうして、降りしきる雪の中、タクシーの座席に体を埋めて居る事さえが束の間の幻にしか過ぎない様に思えて来る。
やがて来るものはーー
闇の世界。
加奈子の新居に帰ってわたしが最初に口にした言葉は、
「疲れたぁ !」
という言葉だった。
「お仕事、忙しいんですかぁ」
加奈子は言った。
「忙しいって事はないけど、この寒さが応える。身体が追い付かない」
ソファーに身体を投げ出したままわたしは溜息と共に言った。
加奈子は今も、わたしの仕事に付いては何も知らなかった。
職業柄、身に付いた習性かも知れなかったが、知ろうという素振りさえ見せなかった。
月に一度位、仕事の関係で足を運んで来る旅行者、加奈子に取っては今もってわたしはそれだけの存在にしか過ぎないのかも知れなかった。
新しい家に移ったとはいえ、これまで関わって来た仕事上の関係に依るもの以外の何物でもない。
只、生活してゆく金さえ手に出来ればそれでいい。
加奈子に取ってはわたしという存在は、ただそれだけのものに過ぎないのかも知れなかった。
相手が何をしていようが悪い事をしない限り関係舞いーー。
部屋の中はストーブの暖気に満ちていた。
上着を脱いでも寒くはなかった。
厳しい寒さの中から戻った身には、適度に燃えるストーブの暖かさは心地良かった。
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桂蓮様
お久し振りです
有難う御座いました
バレー 御奮闘の御様子 微笑みと共に拝見しました
何事に於いても一つの事を完成させるには長い年月と努力が必要です
実際に行ってみると難しい その難しさを乗り越えた向こうに
本当の力 実力が生まれる 実力が生まれた時には
何も考えずにその事が出来る いわゆる 禅の世界に於ける無の境地ですね
その時こそが本物の力が着いたという事になるのだと思います
この世の中 そこまでの努力をしないで少しばかり
何処かでかじった知識を元に知ったか振りをする人間の如何に多い事か
これから先 AIとか何んとかの普及で益々多くなる事でしょう
どうぞ、これからも地道な努力をして本当の実力を身に着けて下さい
一つの事に熱中している間に 人生はアッという間に過ぎてしまいます
生き甲斐の無い人生程 詰まらないものはありません
頑張って下さい
お忙しい中 有難う御座いました
takeziisan様
何時もわざわざお出で戴き有難う御座います
新しいブログ拝見していますが なんだか 以前の様になんの抵抗も無く
ページに入って行く事が出来ず 気分も半減されてしまいます
それでも 懐かしい記事を始め 楽しませて戴きました
山の記事 以前も拝見したと思いますが やっぱり良いですね
気分が洗われます と言っても 前にも書きましたが見るだけの人間です
見る事は好きで 普段見ないテレビ等でも好んで山を映した番組は見ています
シェルブールの雨傘 幼いカトリーヌ ドヌーブ
懐かしいですね
キャンデーズ然り みんな遠い思い出です
川柳 充実していますね
それぞれ面白く拝見しました 愚かな人間 どうぞ、遠慮なく揶揄してやって下さい
何事に於いても自分が一番偉いと思っているバカ者
棘を刺さずに傷め付ける川柳の特権ですね
夏野菜 我が家の屋上菜園も収穫期を迎えています
その新鮮さは店頭販売品とは比べ物になりません
ジャガイモなども羨ましい限りです
野菜の高いおかげで今年は野菜を多く使うシチューもカレーも
少なくなりました
年金生活者の辛いところです
有難う御座いました
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