蒼生

風のふくまま気の向くまま自然にまかせて生きたいねえ

大阪には空がない

2006-09-28 20:39:35 | Weblog
 「東京には空がない」と智恵子が言ったのはいったいいつ頃のことだったのか。少なくとも戦前ですね。病気になった頃のことでしょうから。
 ここも、引っ越してきたときは周りも暗く、星がよく見えました。寒い冬の日にいっぱい着込んで星を見に行く。冬の三角形とか、よく見えました。夏もよく見に行ったなあ。家から歩いて2,3分の山に。宅地造成をしただけのところがあったので、本当に視線を遮るものもなく、街灯もないのでよく見えたのです。冬はその上空気が澄んでいるので星の瞬きがきれいでした。
 大阪では見えなかった北斗七星や北極星も簡単に探すことができました。双子座や御者座なんてレアなものもわかりました。ハレー彗星もぼんやりと見えました。あのころは子どもも星が好きでした。
 それがこの5年ほどの間にその造成地に次々家が建ち、街灯がいっぱいできて、星はほとんど見えなくなりました。(それでも大阪よりは暗いのですが)星を見に行くこともなくなりました。今ではどれがどの星か、わからなくなってしまったし。
 妹の子どもが、大阪で、月の観察をしてくることという宿題が出たそうです。1時間ごとの月の高さを見るのだとか。ところが、1時間たつと、建物の陰に隠れたりしてわからないのだそうです。1日、月を求めてうろうろしたのだけれど、宿題を完成させることはできなかったとか。大阪という都会?を改めて感じたとか。
 殺生な宿題ですよ、大阪では。大阪にはいまや「空がない」んですね。あるのは、空の隙間だけ。
 視力も悪くなるはず。遠くを見るように言われたけれど、どこを向いてもすぐそばに建物があって視界が遮られるという人の話も聞きました。そういえばそうかなあ、大阪では。
 この間、宇宙はまだまだ膨張しているという話を聞きましたが、地球も同じように膨張して、もう少し空間ができてくれたらいいのにね。

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