蒼生

風のふくまま気の向くまま自然にまかせて生きたいねえ

してあげすぎ

2006-08-15 19:06:24 | Weblog
 夏休みは子どもにとって冒険できる季節のはず。普段は毎日の生活に追われてできないことが、この季節ならできることがあるはず。少々の失敗はした方がいい、というのが私の持論。そこで、今回は私の甥姪、3組の兄妹・姉妹・兄弟でキッズプラザへ行かせることにした。いや、なに、ついて行くのが面倒だったという理由も、ちょっと。
 3組で相談して、電車に乗って、行って、ちゃんと時間を待ち合わせて帰ってくる、ただそれだけ。しかし。1組は中学生がいるが関東の子、もう1組も中学生がいるがついこのあいだ福岡から転勤で帰ってきたところで、どちらも大阪の地理に疎い。もう1組は小学生二人なのでちょっと頼りない。はてさて、いったいどうなるやら。
 と思っていたが、案の定というか、やっぱりというか、ちょっと頼りなさげな中学生の甥に、その親がいろいろとレクチャーをしたらしい。切符の買い方から電車の乗り方、地図をネットで取り出して懇切丁寧に教える。その子は聞いているだけ。・・・だからあかんのちゃうん。決して能力のない子ではない。でも、いつもそうして親が先回りするから、自分で考えへんねんやん!わからなくなったら聞いたらいい。そう何度も言ったが、どうしても不安らしい。そういう心配が子どもの成長を阻害しているような気がする。弟の方はもっと何も聞いてない。自分はついて行くだけ、という態度。5年生だよ?
 やっさもっさはあったが、無事に行って帰ってきた。館内で一人が別行動をして迷子案内をされたけれど、当の本人は聞こえなかったというおまけつきで。それでいいと思う。小学生の甥が「こどもイコカもってるねん」と自慢そうに言っていたらしいが、チャージされてなくて、結局行き帰りの交通費はその妹が払ったという話もあったらしい。ま、それもありでしょ。

 うちではもっと早くから一人で行動させていた。幼稚園の時から一人で大阪までは行かせていた。こどもが小学校の時は、私の仕事が終わってからどこかへ行くことが多く、大阪のあちこちの駅で待ち合わせをした。まだ携帯電話を持っていない時に。それでも特に困ったことはなかった。(本当はトラブルがあったのだけれど、何とかいろんな人に助けられて解決していたらしい。最近知ったこともたくさんある。迷惑をかけた方々、ごめんなさい!)中学生のときは、一人で福岡まで行ってきた。むこうで妹たちが待ってくれてはいたが、一人で行動した時間もあった。自分で時刻表から地図から全部調べていた。最近はネットで何でも調べられるんだから、らくなはず。
 一度だけ、娘と会えなくて、娘はさっさと家に帰ってしまったと言うこともあったけれど。それでもいいと思う。

 確かに最近は子どもをねらった事件が後を絶たないし、子どもだけで行動させるのは危険という考え方もあるけれど、いつまでも大人がついて回るわけにもいかない。経験したことがないことは大きくなっても対応できないのではないか?トラブルにあったことがなければ、解決方法も思いつかない。危険回避能力という言い方があるが、この能力は本や話を聞くだけでは身に付かない。自力で解決できる力をつけることが今の時代、求められているのではないか?
 今回の経験はほんとにささやかな冒険。それで何がつかめるというものでもないけれど、少なくとも親の目がなくてのびのびしたみたい。たよりなさげな中学生の甥も全員を連れて帰らなければという責任感でかなり緊張して楽しむどころではなかったらしいが、それもいい経験。してあげることより、してあげないことの方が今、大事なんじゃないかなあ。

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