原題:『Fast & Furious 7』
監督:ジェームズ・ワン
脚本:クリス・モーガン
撮影:スティーヴン・F・ウィンドン
出演:ヴィン・ディーゼル/ポール・ウォーカー/ジェイソン・ステイサム/ミシェル・ロドリゲス
2015年/アメリカ
ひどく心を揺さぶられるアクション映画について
もはや道路だけではなく空をも駆け巡る大規模なカーアクションは言うまでもなく、主演の一人であるブライアン・オコナーを演じたポール・ウォーカーの死により本作は今まで以上に情緒的な要素が強くなっている。それはリーダーのドミニク・トレットが自分たちを友人ではなく「家族(family)」であると何度も強調するが故に感傷の度合いがますます強くなり、ラストで別れも告げずにクルマで去っていこうとしたドミニクの後をブライアンがクルマで追いかけてきて、「さよならも言わずに行ってしまうのか」と文句を言いながら一緒に走り出し、やがて一緒に走っていた道からブライアンのクルマが車線変更する何気ないシーンでさえ、「別れも言わずに行ってしまったのはおまえの方ではないか」と思いながらひどく心を揺さぶられるのである。