MASQUERADE(マスカレード)

 こんな孤独なゲームをしている私たちは本当に幸せなの?

『劇場版 魔法少女まどか☆マギカ 新編 叛逆の物語』

2013-10-28 22:19:40 | goo映画レビュー

原題:『Puella Magi Madoka Magica The Movie -Rebellion-』
監督:宮本幸裕
脚本:虚淵玄
撮影:江藤慎一郎
出演:悠木碧/斎藤千和/水橋かおり/喜多村英梨/野中藍/加藤英美里/阿澄佳奈
2013年/日本

衰えないクオリティー

 傑作の続編というものは自らのレベルの高さに足をすくわれて大抵はがっかりさせられるものだが、本作は人間の記憶と感情に関してさらなる高尚な物語が展開されている。
 物語の前半は見滝原市のいつもの魔法少女たちが、ある少女の、なかなか会えない同級生に対する想いが悪夢となってさらに具現化した怪物「ナイトメア」を退治する様子が描かれることになる。少女の首と相手の影をつなぎ合わせて問題を解決したとする大胆な演出は相変わらず素晴らしく、こんなユルい感じで物語が進行していくのかという観客のかすかな不安をも見越していたかのように暁美ほむらが今の状況に疑問を呈した後の怒涛の展開も見事としか言い様がない。
 鹿目まどかの、「すべての魔女を生まれる前に消し去りたい」という願いによって造られた「円環の理」は、希望よりも熱く絶望よりも深い愛によって悪魔と化した暁美ほむらによって否定され、改めて「秩序」と「欲望」がせめぎ合うことになるだろう。
 本作を観た後に改めて前2作を観ると更に分かりやすい。


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