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「15歳の東京大空襲」半藤一利

2019年08月11日 20時12分36秒 | 読書(昭和史/平成史)
「15歳の東京大空襲」半藤一利

半藤一利さんの少年時代、特に戦争末期が語られる。
そして、あの東京大空襲の時に、どう行動したのか?

P18
「国民学校令」が公布され、小学校が「国民学校」と改称されたのが昭和16年3月のことです。

P156
とにかくものすごく強く北風が吹いていました。風にあおられた火の塊が、街から街へ、荒れ狂って飛んできます。それに真っ黒な煙のうず巻き。いわば道路は火と煙の洪水なのです。何十本もの火炎放射器でもしかけたように、ものすごい火の塊が地面を吹きとばされてころがってくる、空からかぶさってくる。
 その中を逃げるわけです。

P163
戦争が人間の本性にどれほど深く食いこんでいるか、わたくしたちはいまの世界の動乱やテロ行動をみるにつけ日々それを実感させられています。ですから、単に戦争の外形的な悲惨さ、非情さ、残虐さを強調するだけではいけないのです。それだけでは、平和を守りえないことは歴史が証明しています。ですから、自分たちの日常生活から戦争につながるようなことを、日々駆逐する、そのほかにいい方法はないのです。

【ネット上の紹介】
昭和十六年、東京下町の向島。いまや少年少女も戦士となり、すべてが戦争にくみこまれる激動の日々が幕をあけた。本書は、戦時下に必死に生きた一少年が、何を考え、喜び、悲しみ、どう生きぬいたかの物語である。
プロローグ 真珠湾攻撃と日本人―昭和十六年
第1章 悪ガキと忠君愛国―昭和十七年
第2章 軍国訓練と中学生―昭和十八年
第3章 鬼畜米英と防空壕―昭和十九年
第4章 「盲爆」と本土決戦―昭和二十年(1)
第5章 三月十日と焼死者―昭和二十年(2)
エピローグ 天皇放送と煙草一本―昭和二十年(3)
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