中国ドラマ「ミーユエ 王朝を照らす月」をU-NEXTで観た。
(全81話、1話43分)
原題:「羋月傳」(2015年)
原題:「羋月傳」(2015年)
秦・昭襄王の生母、宣太后がモデル。
第1話は、商鞅が捕らえられ、殺されるシーンから始まる。
物語が進むにつれ、このシーンを忘れるが、後半に振り返ると、物語全体に大きな影響を及ぼすシーンであることが分かる。(商鞅=変法、だから)
歴史背景は、紀元前338年、世は戦国時代。
秦、楚、魏、斉などが争っている。
覇星が現れ世を征すると予言される。
ところが、生まれたのは男児ではなく女児だった。
それが本作ヒロイン・ユエである。
後宮の庶子に生まれたため、王后・威后から罠を仕掛けられる。
やがて、義母姉の秦への輿入れに同行。
【感想】
中国宮廷ドラマ屈指の面白さ、と思う。
全81話であるが、普通20話くらいで退屈してくる。
しかし背景は、楚→秦→燕→秦と目まぐるしく変化するので、退屈するヒマが無い。後宮だけでなく、各国の政治情勢も語られるのが興味深い。

「中国ドラマで学ぶ中国の歴史 2020年版」より
【雑感】
いくつか気づいた点を書いておく。
当時は、靴を脱いで家の中に入っていたようだ。
何度も、靴を脱ぐシーンが出てくる。
貨幣も流通していたようだ。
紙はまだ発明されていないので、竹簡が使用されている。
兵馬俑(へいばよう)を作るシーンが出てきて驚いた。
紀元前が背景なので、仏教は入ってきていない。(紀元1世紀頃)
代わりに、少司命が祭られている。
ユエも生まれてすぐ、王后により川に流される・・・この逸話は第1話の山場。狂ったようにわが子を探しまわる生母=向夫人(しょうふじん)。川には滝があるが、どうなるのか? 少司命の加護が顕現するシーンだ。(生まれてすぐ陰謀に巻き込まれるとは、今後の波瀾万丈が予想される)
【後宮のヒエラルキー】
八子→美人→良人→夫人→妃→王后
#19
「仕事は教えればいいけど、性根は変えられないわ」
#56
「かよわい女が乱世に生きるには男に頼るしかない」
「今までの人生は男に頼ってきた これからは別の生き方をするわ」
「金銀財宝ならいつか返せばいい」
「返せないものもある?」
「情よ 受けた情けを返すのは難しいわ」
【参考リンク】
【中国語】
妹=妹妹(メイメイ)
姉=姐姐(ジェジェ)
弟=弟弟(ディディ)
兄=哥哥 (グーグー)