【ぼちぼちクライミング&読書】

-クライミング&読書覚書rapunzel別館-

「うちの父が運転をやめません」垣谷美雨

2020年06月22日 18時09分24秒 | 読書(小説/日本)
「うちの父が運転をやめません」垣谷美雨

垣谷美雨さんの新刊。
高齢者の運転事故が増えている。
雅志の田舎に住む父も高齢だ。
帰省した際に、返納を進めるが激怒される。

田舎では車がないと生活が成り立たないし、プライドの問題もある。
嫁の歩美は、東京生まれの東京育ち。生活背景が全く異なる。
こう言うときに、微妙に話が噛み合わない。
息子は高校生で、親との会話もなく、学校生活がうまくいかないのか暗い。
車の問題は、親の面倒、介護の問題にもかかわってくる。
いったいどうしたものか?

P69
「えっ?離婚しろって言ってる?」(中略)
「違うがな。雅志の頭は古いのう。最近は卒婚っていうんだわ。要は別居ってことだ。そうでもせん限り、田舎の親の面倒なんて見れんだろ」

【ネット上の紹介】
「また高齢ドライバーの事故かよ」。猪狩雅志はテレビニュースに目を向けた。そして気づく。「78歳っていえば…」。雅志の父親も同じ歳になるのだ。「うちの親父に限って」とは思うものの、妻の歩美と話しているうちに不安になってきた。それもあって夏に息子の息吹と帰省したとき、父親に運転をやめるよう説得を試みるが、あえなく不首尾に。通販の利用や都会暮らしのトライアル、様々な提案をするがいずれも失敗。そのうち、雅志自身も自分の将来が気になり出して…。果たして父は運転をやめるのか、雅志の出した答えとは?心温まる家族小説!