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「入り婿侍商い帖」(2)千野隆司

2015年03月04日 20時58分58秒 | 読書(小説/日本)


「入り婿侍商い帖」(2)千野隆司

引き続き読んだ。
ますます快調な第2弾。

「その折向こうは、礼金の額を告げたか」
「些少とは言ったが、聞かなかった」
「そうか、ならば教えてやろう。貸し金の1割が相場だ」
「な、何だと。それでは利息は、2割8分ではないか」
(中略)
「この程度で驚くな。まだあるぞ」
「何だと」
「あの高利貸しは、利息と礼金は先引きだ。百両借りても、手に入るのは72両だ。それは三月借りるだけでも同じだ」

江戸時代の、金融、流通がリアルに語られる。
米は、このように市場に出回るのか、と。
スパイ大作戦のような、諜報活動、活劇シーンも出てきてくる。
1巻目より、2巻目の方が、ずっと面白い。
妻との関係も、展開が気になる。
ページをめくる手を止められない。

【ネット上の紹介】
 旗本家の次男・角次郎は、縁あって舂米屋に入り婿した。不作の中で、何とか米の仕入れを行うべく、水運盛んな関宿城下へ向かった角次郎だが、関宿藩の藩米横流しの濡れ衣で投獄されてしまう。角次郎を救うため、新妻のお万季が取った行動は…!?妻と少しずつ心を重ね、家族一丸となって、米屋を再興していく物語。