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【ぼちぼちクライミング&読書】

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「光る牙」吉村龍一

2013年06月27日 22時11分32秒 | 読書(小説/日本)

「光る牙」吉村龍一

厳冬期、日高山脈でカメラマンが遭難?
森林保護官・樋口孝也は、上司の山崎と救助に向かうが、そこには無残な死体が残されていた。
検死から、ヒグマに襲われたのではないか、と。
・・・このあらすじを聞いただけで、すぐ図書館で借りて読んだ。(順番待ちなし、ラッキー!)

ストーリー展開、エンディングに意外性はない。予想通り。
これに文句を言ってはいけない。
あとは演出を楽しむのみ。

【おまけ】
ヒグマを扱った作品と言えば「羆嵐」。
史実に基づいて書かれている。→「羆嵐」吉村昭
そのへんのホラーより、よっぽど怖い。
   *   *   *
ところで、山を歩いていると、時々軽装で走っている方を見かける。
動物は走っている人間を見ると、「攻撃された」、と勘違いする。
特に、秋の熊は襲ってくるので要注意。
(山野井泰史さんも襲われた→「山と渓谷」2010年12月号
だから、「山の中で走る」という行為は感心しない。


【蛇足】
重箱の隅をほじくるようで申し訳ないが、登山・クライミング装備の記述に違和感を感じた。
なんだか80年代くらいの時代背景を感じてしまう。
微細な点がどうしても気になってしまう。
もし、一般の読者なら、普通に楽しめるでしょうね。

【ネット上の紹介】
北海道日高山脈の王“羆”―。真冬にカメラマンが下山しないことで、物語は始まる。森林保護官・樋口孝也は、上司の山崎とともに捜索に乗り出すが、発見された死体には羆の爪痕があった。「食害事件」として始まった道警の捜査は、ひとつの終結を迎えるが…。元自衛隊の肉体派新人作家が、満を持して放つ、自然と人間を描き切った渾身作。