東北東ソー工場裏手のゴルフ練習場脇にある倉庫線は、休廃車貨車の溜まり場で、いつも褪色してカサカサになったタンク車が並んでいました。薄暗い上屋の下に何輛かのタンク車が押し込まれていましたが、その中にタンク体が太い川崎製タキ1400形をルーツに持つタキ42641もその使命を終え、静かに佇んでいました。珍車としてファンの注目を集めながらも、酒田港よりの液体苛性輸送の最期を見届けた僚車42642の影で、あまり注目を浴びる事も無くひと足早く姿を消しました。現在は同車の銘板のみ貨物鉄道博物館に収蔵されています。
(2002年2月4日 羽越貨物支線 酒田港駅)