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美深にあった小さなジャンプ台の話

2016年09月14日 | シャンツェネタ
中学生の頃、北海道のスキー場ガイドの本を読んでいたとき、その本にはスキーのジャンプ台の所在を表す記号も
載っていたのですが、北海道は名寄よりも更に北の町、美深町にあるスキー場に「20m級ジャンプ台」の
記載があるのを見つけて、それ以来見に行きたいと思いながらも出来ないまま、そこに
フリースタイルスキー・エアリアルの競技場が建設されてしまい二度とその夢叶わず、となってから
随分と経ってしまったのですが、(国土地理院の1970年代の空中写真にはちゃんと存在していました)


※国土地理院:空中写真閲覧サービスのものを加工済

ある時旭川の図書館で美深町史を見つけて、関連資料なども調べた結果
それなりの情報が見つかりました。

建設されたのは昭和43(1968)年。天塩川木材工業株式会社の創業25周年を記念して青少年のスポーツ振興のため
菊丘の町営スキー場に建てられ11月に完成、12月22日に町に寄付された、とあります。



この写真からわかるように、木造ヤグラで、当時作られたスモールヒルにはよくある階段状の4段ないし5段ゲート。
なかなかに立派な台のように思えます。
アプローチ全長34m、斜度31度、スタート台の高さ13.5m、
カンテ高さ2m、着陸地30m(K=30mって事かな?)、飛距離20m以上ということです。
年が明けて昭和44(1969)年1月29日に第1回松浦杯ジャンプ大会が開催され、この大会は
昭和63(1988)年2月19日の第20回大会まで行われたそうです。
その後も町民スキー大会などで活用されたようですが、老朽化とジャンプ競技人口の減少で
使われなくなったそうな。



今はこのジャンプ台も撤去され、全く同じ場所にフリースタイルスキーのエアリアルの競技場が建設されたのが
2006年のこと、現在美深町でその選手強化が盛んに行われている事を御存知の方もおられるでしょう。

かつてそこにあった20m級の小さなジャンプ台、その面影も遺構も、恐らくもう、見つけることはできない。

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