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エスカクロン

2017年11月05日 | 漫画・アニメ


それは11月2日のこと、Twitterで偶然RTで流れてきたのが「エスカクロン」というOVAが翌3日に
Abema TVで配信されるという情報でした。全く存じ上げていなかったのですがメインキャラの片方が
眼鏡っ娘だったので気になって見てみることに。その時点で総監督が「はなまる幼稚園」や「UN-GO」、
「夏色キセキ」など、自分の中では売れ線ではないが良作をよく作るという印象のある水島精二氏と
知りました、監督は山田ひかるさん、初監督だそうです。決まった経緯はこちらのインタビューに詳しいとして、
元々UN-GOの長田久子事件に出てきたユニット「夜長姫3+1」の声優さんのうち2人、安野希世乃さんと
安済知佳さんで何かやろうと人物名を伏せて歌ったモノを動画サイトに投稿したのが最初だそうで[こちら]
それがあるときリスタート、朗読劇としての展開を経て一気にアニメ化にこぎつけたそう。

脱線はここまでにして、それで一昨日の3日、Abemaでの配信を見てみたわけですが、2話構成で二人の少女、
おっとりした眼鏡っ娘のエスカと天真爛漫で活発なクロンが、悩めるゲストキャラとふれあい、ともすれば
外国かどこか別の世界から来たかのように一般論を知らないくらい純粋な心でその悩みを吹っ切れさせる、
そんな感じのお話を2本、どちらも自分好みのSF混じりのハートウォーミングストーリーでした。
後で知ったのですが、やはり二人ともディストピアな異世界からやってきた子で、だから作中でも小さい時から
二人だけで暮らしていたわけですか、

1本目は夏、過去に作った名曲を超えられず挫折していたミュージシャン、笠井隼太のお話。
一発屋で終わってしまいかねないような境遇は見ているだけで感じ取れました。
過去の栄光など今を生きるクリエイターには邪魔でしかないでしょうし…
でも天真爛漫に歌うエスカとクロンを見て、その過去の曲を作ったときの真っ直ぐな気持ちを思い出したか
はたまた、若い女の子二人が元気に歌ってくれる姿は元気を貰わないはずがないでしょうし、それもあったか
吹っ切れたようで、その歌を歌ったときのバンドも復活してめでたしめでたしと言う感じでした。
2回ほど電話をするシーンがあったけど相手はそのバンドの仲間だったんだろうなぁ。



2本目は冬、OL仕事に疲れて実家である新潟県は湯沢温泉にある旅館に帰省してきた女性、斉藤栞のお話。
雪で新幹線が止まり足止めされていたエスカ&クロンを旅館に誘い、最初は客として止まっていたはずが
いつの間にか普通に手伝っているエスカとクロン、特に2日目の朝に雪かきをしたり雪だるま…じゃない、
スノーマンだなこれ。を作ったり、ロビーにあったハンマーと切り株、ではなく杵と臼で皆で餅つきに
興じたり、本当楽しそうです。しかしこの話で地味に印象深かったのは栞さんの父親ですかね、まぁ
ベタっちゃベタなんだけど無愛想に見えて実はただの不器用な照れ屋さんなだけっていう。
でも昨日のリピートを見ても思ったけど何だかんだ最初から優しいのよね、この人。
で、栞さんが東京に戻るときに掛けた言葉も本当良いなぁ。



しかしラストで、栞さんの新幹線を見送るエスカの手元に魔法陣みたいなのが浮かんでいて、その後クロンと
手を繋いでが飛び立って消えちゃったのはびっくりしました。
元々異世界人だからそう言う並行世界の移動とか瞬間移動とかできちゃう人なんだろうか。
見た感じそれが出来るのはエスカだけでクロンはエスカ頼みっぽいところはありますが。

あの後見直したら、単にアルバートへのメッセージを送信しただけだったようです。

それはともかくとして、個人的にはファッションなんかもなかなか自分好み、特に自分が気に入っているエスカは
夏のノースリーブワンピにショートパンツというスレンダーな体型の魅力を最大限に生かした格好も
冬のちょっと大人びた服に毛糸の帽子という出で立ちも凄く気に入りました。

まぁそんなこんなだけど、自分好みの作品が大乱発?している今年のアニメシーンの中で、
最後の秋クールになってまさかこんな自分好みの作品と出会えるとは思いませんでした。
Abemaでは最初の放送のあとリピート配信や、期間限定の見逃し配信もやってますが何度も見返しています。
3日の配信以前はイベント上映を何度かやった程度で円盤販売もまだ無いそうで、本当に
知る人ぞ知る作品だったようですが、今後さらなる展開、やって欲しいなぁと思わずにいられません。
多分自分としては「放課後のプレアデス」以来の大切な作品となりそうな気がして。