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taketake山旅日記

自閉的傾向を持つ重度知的障害者の長男と私の山歩きの記録

お泊まり登山で峠を越える(大菩薩)5月2日3日

2010年05月05日 | 奥秩父・大菩薩

 連休がやってきた。5月の連休は正月と一緒でtakeの生活リズムを調整するのが難しい。しかも5月1日~5日の5日連続だ。今年はあまり無理をせず2日と3日の二日を山歩きにあて、あとは主に家でゆっくりと過ごすことにした。山は行き慣れた大菩薩のロッジ長兵衛さんに泊まることとして、一日目は丸川峠から大菩薩嶺、二日目は大菩薩峠から奥多摩側の丹波山に下ることにした。いままで大菩薩に行った時は4回とも一日目は裂石から上日川峠だったので、予定表を説明した時のtakeの反応が心配だったが、塩山からタクシーというところで今までとは違うと理解してくれたようだ。002

 好天が続く2日の朝5時半過ぎに家を出て、6時46分立川駅始発の甲府行きに乗ったが、座れたのはtakeだけで結構混んでいた。塩山駅からタクシーに乗ると20分そこらで丸川峠入口に着いた。服装を整え8時40分に出発、宿泊山行のテーマソング(お野菜の歌)を歌いながらゆっくりと歩いた。003

  二時間ほどで丸川峠に着いた。観光バスが行きかう上日川峠と比べると別天地のような峠と山小屋だ。ベンチを借りてお弁当箱を広げた。ここから大菩薩嶺の頂上までが本日のハイライトだった。東側の山腹を巻きながら登山道を進んでいくと道のところどころに雪がつくようになり、北面の日陰部分は氷化していた。簡易アイゼンを履いて慎重に歩るき、頂上に着いた。007

 takeは頂上でスポーツドリンクを飲むとすぐ出発しようとした。明日通る大菩薩峠は経由せず雷岩から福ちゃん荘に直接下った。車道と平行する登山道を歩いたが、takeは福ちゃん荘からロッジ長兵衛のある上日川峠はすぐだと思っていたようで、「お泊まり?お泊まり?」と言って宿泊場所が現れないことを気にしていたが、ロッジ長兵衛の屋根が見えると、いつものように「お泊まりあったね」と言って機嫌よくロッジに入いると「お茶」と言ってテーブルに有るポットのお茶を飲んだ。4回目の宿泊とあってtakeも慣れたものでゆっくりとすごすことができた。008

 翌朝5時40分にtakeを起こした。家から山に行く時は、起きなくてもよい時間から起きてしまうのにこういう時はなかなか起きない。目を覚ましたあとは機嫌よく着替えて、食堂で朝食だ。朝からどんぶりご飯を一杯半食べてロッジを出発した。今日は車道を通って福ちゃん荘まで歩こうとしてしばらくするとtakeが、明日以降の日程の確認をしてきた。この時に備えて用意してきた予定ボードのカラーコピーを広げて各日の行動・昼食・夕食を説明するが、途中で説明が振り出しに戻ったりして15分程時間を費やしてしまった。011_2

 説明が完了して歩き出してからも少しくすぶったものがあったので、福ちゃん荘で自分の好きな飲料を選んでいいよとtakeに言うと流水に浸した箱の中からポカリスエット(アクエリアスも含めてスポーツ飲料のことをtakeはカルピスと呼んでいる)を選んだ。今度は歩きながら「カルピス飲む」と言いながら大菩薩峠まで歩いた。大菩薩峠でtakeがスポーツ飲料を飲んでいる間に私は白く輝く南アルプス連峰の山座同定をしていた。023

 峠から丹波山に向かって進んでいった。今度のtakeは「サンドイッチ」(昼食用のパン)を連呼している。峠から二本目のノーメダワで昼食にした。峠道は下るに従って新緑がめだつようになってくる。追分から沢を下った藤タワは新緑真っ盛りという感じだった。山吹の黄色が目にしみるようだ。スピーカーから流れる音楽が聞こえてくると丹波山はもうすぐだ。takeは前回と同じように丹波山の水源公園にある食堂で食べるソフトクリームが気になっているようだった。029

コースタイム

5/2 丸川峠入口0840-丸川峠1050~1120-大菩薩嶺1310~1320-上日川峠1440

5/3 上日川峠0630-大菩薩峠0800~0815-フルコンパ0850~0855-ノーメダワ0955~1025-追分1115~1120-藤タワ1210~1220-水源公園1300~1320-丹波バス停1330

 

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初夏の大菩薩嶺を歩く(大菩薩)6月20日21日

2009年06月25日 | 奥秩父・大菩薩

  梅雨らしい天気が続いている。週末が近づくにつれてtakeは「雨ふってお山」と天気に対する質問を多くする。妻が苦し紛れに「天気予報は晴れです」と答えていると今度はtakeが「天気予報は?」と聞いてくるようになった。土曜日は晴れの予報なので、5月の連休に行けなかった大菩薩長兵衛ロッジに宿泊して山歩きすることにした。004

   天気は微妙だが行ってから考えることにして8時前に家を出発。塩山駅からバスで登山口の裂石には12時前に着いた。天気は曇り時々晴れで太陽が顔を出すと真夏そのものといった具合だ。橋を渡った千石茶屋跡でお弁当を食べて、上日川峠へと登って行った。この道をtakeと歩くのも四回目、車で上がるのがもったいない良い道だ。蝉の音が山中に響きわたり熊避け鈴の音も聞こえないほどだった。車道が登山道に接近し森もブナ林なると峠は近くtakeの「お泊りあったね!」の声と共にロッジ長兵衛に着いた。006

   宿は妻が予約してくれたが、空き部屋は洋室のみだった。私はtakeはベッドで寝たことのないと思っていたので、「ほんとうに大丈夫?」と妻に聞いたら、沖縄の修学旅行ではホテルにベッドで三泊しているし、四月の通所施設の宿泊でもベッドで寝ているから平気とのことだ。部屋に案内されたtakeは洋室に二つ並んだベッドをみるや、前回泊まった隣の和室に飛び込んだが、「今日はベッドの部屋で寝るよ」と話すとすぐ切替えて洋室に戻った。就寝の時もベッドメイクされた掛け布団に一人でもぐりこんでいた。010

    夜半に屋根をうつ雨音で目を覚ました。6時頃takeとほぼ同時に起きた。早速予定確認されるが、雨で停滞とは言えず「山歩いてお弁当食べてバス乗って電車乗って家に帰る」と伝えると。うれしそうに「レストラン」と言って早く朝食に行くよう促された。
朝食後、完全装備に傘をさして出発した。とりあえず大菩薩峠まで歩いて様子を見る作戦だ。takeは雨の中を歩くのが好きなので足取りも軽い。峠に近づくにつれて雨脚も弱まり、大菩薩峠に着いた時には止んでいた。012

    休憩に菓子を食べたtakeは、私がメールを打っている間に一人、大菩薩嶺に向かって歩き始めた。自分の行きたい方向があるときによくやるパターンだ。takeは昨年、ピークを踏まず丹波山に降りたのが嫌だったのだろう。漫然と歩いているように見えてtakeはかなり最高地点を意識している。昨年富士山に登ったときも吉田口頂上で昼食あと、剣ヶ峰を目指して歩きだし、あわてて方向転換させた事もあった。013

    止んでいた雨は賽の河原を過ぎた辺りからまた強く降り出してきた。晴れた日なら景色のよい稜線を登り樹林に囲まれた頂上に着いた。takeにとって三度目の頂上だ。ここからは唐松尾根を下った。濡れて滑りやすい道を慎重に歩き「ふくちゃん荘」で昼食を食べた。ここから15分でロッジ長兵衛に戻り、ロッジの前から出ている甲斐大和行きのバスに乗った。土日だけ運行しているバスだが、始発から終点甲斐大和まで貸し切りだった。

コースタイム

裂石1200-千石茶屋1230~1305-上日川峠1445-ロッジ長兵衛1445

ロッジ長兵衛0735‐大菩薩峠0835~0850‐大菩薩嶺0940~0950‐福ちゃん荘1045~1125‐ロッジ長兵衛1140

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滝子山に登る(南大菩薩)5月10日

2009年05月17日 | 奥秩父・大菩薩

  5月3日に神流町から帰り、翌日は千葉県の祖父母宅を訪問する予定だったが、4日朝起きてきたtakeは「お熱、お熱でおじいちゃんお休み」と言っている。妻が体温計で測ったら平熱でなんともないのだが、四月からの疲れもたまりtakeなりに休養を欲しているのかもしれないと思い、残り三日間の休みは家でゆっくりと過ごした。そして木曜日、金曜日と福祉園に通いまた週末がやってきた。 最近のtakeは新しい生活習慣になってから日曜日は早起きするようになったので、いままでなら日帰りは難しかった南大菩薩の滝子山に登る計画を立てた。大菩薩方面を遠望した時、その南端にあるピラミダルなピークが滝子山で私も初めて登る山だ。003

  炊飯器の音に反応するのか4時頃目を覚ましたtakeは四時半ぐらいには蒲団からでてきて、早く弁当を作れとうるさかった。おかげで五時半過ぎには家を出発、中央線初狩駅には7時50分に着いた。何もない駅前を出発、同じ電車を降りて前を進むのは単独行の二名のみだ。藤沢集落から林道に入ると道はやがて沢沿いなり何度か渡渉しながら進むと最終水場の表示があり、ここから沢を離れジグザグに山腹を登った。この日は太平洋高気圧に覆われ関東各地で真夏日を記録するなど暑かった。気温も上がりtakeは顔から汗をかいている。011

  尾根に辿り着くと登りも幾分緩やかになる。広葉樹の新緑や斜面に顔を出したスミレや黄色い花を楽しみながら歩き「檜平」に着いた。三つ峠を前景にした富士山が大きい。星観荘さんの話しでは今月八日あたりにも降雪があったとのことだが、あと一月半で山開きするのが不思議なくらい真っ白だった。 ここでの昼食の後、最後の急登を女坂から登った。1590㍍の三角点を過ぎると1620㍍の頂上だ。霞んで遠望はきかないが、まだ歩いたことのない大蔵高丸や雁ヶ腹摺山等が近くに見えた。ハイカーはそれほど多くないと思っていたが、笹子駅からすみ沢経由で登る人が、多く頂上は賑わっていた。009

  麦茶を飲み干し、来た道 を引き返そうとしたら、takeは頑として来た道の反対側に進もうとする。反対側は「寂しょう尾根」といって一般コースではない。押し止められて怒るtakeをなだめて来た道を引き返し女坂を下った。「最終水場」でゆっくり休憩しお菓子を食べたがtakeの不機嫌は治らない。

  沢を下り藤沢集落から車道を歩いて甲州街道にでた。ここから初狩駅とは反対方向に200㍍ほど先のコンビニ行った。実は先週の神流町の帰り、高崎線新町駅の売店にtakeが買うと決めている森永ハイチューグレープがなく、駅前付近を30分近く探し回った。(非常用を持ち忘れたのが敗因)今回は予め店を調べておいたのだ。買い物をすませたtakeはやっと機嫌を取り戻した。takeが頂上で来た道を引き返すのを拒もうとしたのは、朝駅前周辺にお店が無いのを見て、また先週のような目に会うのが嫌だったのかなと思った。010_2 

コースタイム

初狩駅0750~0800-藤沢集落林道入口0840-水場0945-尾根分岐1015-桧平1100~1140-滝子山1230-桧平1315-尾根分岐1345-水場1405~1420-藤沢集落1500-初狩駅1540

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新緑の大菩薩峠を越える(大菩薩連嶺)5月3日4日

2008年05月11日 | 奥秩父・大菩薩

 ここ数年GW期間中に泊まりがけの山歩きをしているが、混雑する時期に個室P5030015 保証で泊まれる山小屋は限られている。今年もいくつか検討したが、三年前のGWと同じ大菩薩のロッジ長兵衛に泊まり丹波山に至る峠道を歩くことにした。大菩薩は小五の秋「福ちゃん荘」に泊まったのが最初で前二回は大菩薩嶺周辺を歩いている。

 朝8時過ぎにゆっくり出発、立川駅で小淵沢行の快速に乗るが、満員状態で辛うじてtakeと私の席を確保することができた。列車は混んでいたが塩山からのバス(運賃百円)は比較的に空いていて乗客全員着席できた。最近は塩山から上日川峠にタクシーで入るのが主流らしい。私が初めて大菩薩に行った高校三年のGW早朝の塩山バス車庫は裂石行のバス待ち客で溢れていたものだ。 裂石を正午に出発、千石茶屋でお弁当にした。道々に咲く山吹の黄色やツツジのピンクが美しい。昼食後は中一本で上日川峠に到着、ロッジ長兵衛には14時50分にチェックインした。早め風呂にいれてもらい、takeもゆっくり過ごすことができた。P5040020

 翌朝も6時からの朝食を食べ、6時45分に宿を出た。takeのペースでゆっくり歩き8時に大菩薩峠に着いた。峠から甲州側は青空も見え日がさしていたが、多摩川側はガスっていて雲が流れていた。峠の標識の前で記念撮影の後、丹波山を目指して多摩川側に下った。この道は私も初めてだったが、なだらかで歩くこと楽しいと感じられるような道だった。 takeは峠を出るや、まだ8時台だというのに「お弁当」「お弁当」と昼食の心配をしている。「お弁当はまだでしょう」と私が答えるとニコニコしながらまた「お弁当」と問いかけてくる。そんなやり取りを繰り返しながら フルコンバ、ノーメダワを越えていった。P5040031

 丹波山への下降点になる追分に着いたのは10時45分で、takeはここでようやくお弁当にありつけた。新緑の静かな峠で鳥の声を聞きながらの優雅な昼食時間だ。ここから丹波山までは1時間半ほどで着いた。1時間近く待って14時20発のバスに乗り1800頃家に戻った。P5040036

 家でくつろいでいたtakeは昔の アルバムから二枚の写真を抜き取って見ていた。その写真はtakeが小学五年の秋に大菩薩峠で撮影したものだった。takeがピックアップした幼いtakeの写真を妻と見ながら、この時宿のストーブで手を火傷し、しばらく毎日保健室で消毒をしていたことなど遠い昔の事のように語り合ったのだった。

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再挑戦で登った金峰山( 奥秩父)10月6日-7日

2007年10月14日 | 奥秩父・大菩薩

 このところ週末の天気にはめぐまれなかったが、この週末は高気圧に覆われ好天が期待できそうであった。九月の時点では秋の富士登山も考えていたが、さすがに十月は無理だと諦め、今年の五月の連休に登れなかった金峰山に泊まりで行く事にした。Pa060002_2

 一日目は金峰山荘までなので、前回と同じく朝8時44分高尾発の小淵沢行き各駅停車に乗った。小海線に乗り換え信濃川上駅でお弁当を食べながらバスを待った。バス停には都内の高校山岳部と国学院大WV部のメンバー合わせて20人ほどが待っており、いつもの中高年ハイカーの賑わいとは違った雰囲気であった。バスを終点の川端下で降り、高原野菜畠の中をゆっくりと歩るいて今夜の宿「金峰山荘」についた。今年三泊目になるtakeは館内も勝手知ったる様子だった。Pa070007

  翌日5時前に起きて身支度を整えた。前夜受け取った弁当を食堂で食べてから出発の予定だったが、takeはおにぎりを見てこれは朝から食べるものではないと思ったのか、私に「おかたずけ」を命じた。結局途中で少しずつ食べることにして5時30分に出発、金峰渓谷の林道を歩いていった。途中前日バスが一緒だった国学院WV部パーティーに出会い、前後しながら進んだ。中の沢出合で木橋を渡ると山道になる。最終水場というところで菓子とパンを食べて尾根に取り付き、5月の引返し地点を越えうっそうとした針葉樹の森を黙々と登っていった。 出発から3時間20分たった8時50分に金峰山小屋に着いた。ここが森林限界で北面の視界が一気に開けた。ここで「おにぎり」のお弁当を食べた。Pa070013

 9時20分に頂上を目指して出発、岩が堆積する斜面を登り、五丈岩が間近に見えると程なく頂上だった。takeは頂上に着いたのがよほどうれしかったのか岩の上を大股で歩きながら満面の笑みを浮かべていた。私自身金峰山頂はこれが三回目で、一回目は高校二年の春、二回目は社会人になってすぐの秋に去年富士登山をサポートしてくれたⅠさんと甲武信へ縦走した際に登っている。Pa070017

 五丈岩の基部で休憩した後、10時にナナカマドが赤くそまる頂上を後にしてみずがき山荘に向った。稜線の岩混じりの道を下るのだがなかなかペースがあがらない。奥多摩や高尾をホームグランドにするtakeのこれからの課題である。大日平までコースタイム一時間40分のところを二時間10分かけて通過、みずがき山荘には13時35分に着いた。道端のバス停横に座り込んだtakeはやや疲れを顔に見せながら、帰路の経路と途中の買い物について何度も私に問い合わせていた。

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